イベントについて
東京工業大学のIT特別教育プログラムの結果発表をオンラインで一般公開して行う、というイベントでした。
https://connpass.com/event/182960/
M1の学生4~6名からなるチームが、4か月間でプロダクトのDiscovery, Deliveryを行います。
3つのチームから、それぞれプロダクトと開発のプロセスについて説明していただきました。
イベントの参加風景について、簡単なレポートです。
Togetterまとめ
授業の目的
- アジャイル開発を理解する
- プロダクト開発の楽しさや難しさを知る
授業の進め方について
- フルオンライン
- 教員のバックログを採用すると、加点
- 顧客のフィードバックを取り込むことをエミュレートしたかった
チーム「W8.5F」/プロダクト「citemap」
- プロダクトについて
- 論文の依存関係をグラフで表示できるツール
- 開発の進め方について
- 180分スプリント
- Tシャツサイズでの見積もり
- 見積に慣れていないため、こちらのほうがやりやすかった
- フルリモート・モブでの開発
- COVID-19の影響
- VS Code LiveShareを利用
- ふりかえりはKPT
- Wiki上に表形式で書き加えていく形
- oops
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開発スタート後、似たようなサービスがリリース
- 開発の厳しさを知った
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開発スタート後、似たようなサービスがリリース
個人的にはかなり使えるツール。書籍書く時に使えるなぁ…。元論文辿っていくの結構面倒なんですよね。
開発プロセスも、「学生とか社会人とか関係ない」と思わせてくれる、よくあるアジャイル開発の姿でした。途中、デモのビデオが流れましたが、ニーズや使い方が分かるよいデモでした。
チーム「絵文字のみ(読めない)」/プロダクト「タブノキ」
- プロダクトについて
- Google Chromeの拡張機能としてリリース済み
- https://chrome.google.com/webstore/detail/tabnoki/cbdklpckiafghnomalngdchnimkjghcm/related?hl=ja
- Chromeのタブを親子構造で表現してくれる
- タブから開いた子タブの関係を表現
- タグを付けられる
- タブをキーワード・タグで検索できる
- 不要タブを親子で一括削除できる
- 開発の進め方について
- 見積はStory Pointで
- モブプロ+ペアプロ
- バックログがとてもインクリメンタル
早速入れて使ってます。これは便利。
勉強会の際に色々関連タブを開いておいて、タブノキベースで発表する、みたいなやり方が出来そうです。私は結構事前にタブを開いておく派なので、迷うことなく進められそう。日々の業務の中でも重宝するツールだと思います。
UIも説明不要なレベルで直観的なのがとてもよいです。
チーム「LaboHouse」/プロダクト「LaboHouse」
- プロダクトについて
- 「ひま度」を4段階で設定・自動判定
- 開発の進め方について
- デイリースクラム=「日々の反省会」というパワーワード
既存のアプリ(Slack, Discord)ではどれくらい暇にしているのか分からないから、というところから始まったプロダクト。「声かけていいかなー」というのは業務中でもあるあるなので、着眼点がよいなーと感じました。
既存のアプリにbotを仕込める形でやれると、もっといろんな人に使ってもらえそう。
(別件の作業しつつだったので話半分しか聞けてないです)
交流会
Discordチャンネルに学生・社会人入り混じっての質疑応答会でした。
息子の相手をしながらだったので途中から入りましたが、テキストでの交流がメインでボイスチャットはあまりない感じでした。
普段のアジャイル系コミュニティとは違って、場の設計が難しかったのかなーと想像。
授業のふりかえり
参加できず。残念。
感想
途中途中で抜けてしまって情報が抜けてしまった部分はありますが、どの発表も楽しそうに開発して、色々な問題を乗り越えてきた、ということが分かる発表でした。すべてのプロダクトが、「これいいじゃん!」と思えるようなものばかりで、Discoveryにもしっかり力を入れたのが分かります。
私も大学時代にソフトウェア開発の授業はありましたが、自分たちで新しいプロダクトを作るものではなく、既存のプロダクトのリバースエンジニアリングによる「プロジェクト体験」でした。それはそれで非常に有意義な体験でしたが、この授業のような「プロダクトを0から自分たちで作る」という体験が学生のうちに出来るのは羨ましくもあります。こういった「アジャイルネイティブ」の学生が社会人になったとき、とても大きな力や流れを生み出してくれるはずと期待しています。
私も負けないように頑張ろう!と活力を貰えるとてもよいイベントでした。