Scrum Fest Sapporo Day 0 「紙粘土スクラムから得たアンチパターン」
2020/11/05に開催されたScrum Fest Sapporoでの最初の発表です。
https://confengine.com/scrum-fest-sapporo-2020/proposal/14197
チーム参加してきました
aslead Agile のチーム「オキザリス」にて参加してきました。
チーム7人中、6人で参加して、その場で実況しつつ、記事も作っています。
紙粘土スクラムとは?
2013年のアジャイルジャパン札幌サテライトで作成されたワークショップ。スクラムのフレームワークを使いながら、紙粘土で動物園を作ります。
4イテレーションを回しているうちに、時間が解ける感覚が味わえるそう。
子供の遊びかと思っても「普段の仕事の仕方」がはっきり出てくる。毎回ドラマが生まれていき、作っていく最中のドラマも生まれていく。
一緒に勉強しながら、楽しいなと毎回思えるワークショップ、とのこと。
アンチパターン
DEVのアンチパターン
妄想の暴走
不要なものまで作りすぎる。POの妄想まで加わるとアウト。
POが近くにいたり、ステークホルダーが近くにいても、DEVが盛り上がりすぎて、「絶対できねーだろ!」みたいな要件に膨れ上がる。実際にやってみるとできない。
紙粘土って難しいので、躍動感のあるものはなかなか作れない。
M・U・G・O・N
話さずにただひたすらに作り続ける。見ているといたたまれない感じになる。たいていの場合にサイズや造形に難ありのものができあがる。チームとしては声が出来ないので、相談しにくい。現実のチームでも、一人が一生懸命作っているのに他のメンバーが関与しないで、スプリントレビューの時にモノができない、みたいなのがありえる。
レビューのときに全然動かない、みたいなのもある。
SMのアンチパターン
Shokunin Master
SMが動物を作ることに集中しすぎる。SMが開発者になってしまう。開発が得意だったり、兼任している人だとありがち。のめり込んでしまう。
POがチームに全部ちゃちゃ入れているのに、SMは作業に集中しすぎて気づかない。
初心者はしっかり
過保護なSM
傷害をスクラムマスターが取り除きすぎると、チームが全然成長しない。
POが無理難題を言ってきたら、「チームを守るのは自分の役目」といってがっつり守るが、チームが障害に対応できなくなってしまう。
現実にも、POとSMだけがしゃべっていて、開発者が表に出てこない、というのはよくある。SMが開発チームから離れると、開発チームが何もできなくなってしまう、というのはある。
ebacky「温室育ちではなく、野生育ちの野菜を作る」
POのアンチパターン
チャラオーナー
イメージトークだけで、具体的な話がない。もっともらしい話はあるけど、どこをカイゼンしたらいいのか分からない。
動物園の中だと、「もっときれいに」「もっとかわいく」みたいなことを言うけど、どこをどうすればいいのか分からない。
かわいいと思って作っているのに、「これじゃない」になる
むしろ俺が神様です
自分の理想を基準にして、まったく妥協しない。その結果チームが死んだようなプロダクトを創り出し、価値を生み出さない。
すごい品質にこだわるPOがいて、4回もスプリントを回しているのにほとんどできなかった、いくらやってもダメだしされる、みたいな回があった。そこでは死んだ動物園が生まれてました。
謎の基準があって、チームが疲弊する、のはあるある
オンラインもあるよ
紙粘土スクラムオンラインもどうぞ!
感想
- 紙粘土、すごく面白そう!COVID-19がなければ今すぐにでもチームでやってみたい題材。
- 紙粘土のワークとスクラムが似ているということがどういうことか分からなかったけれど、アンチパターンを聞いて理解しました。意識していないと普通に業務でもやってしまいそうだなと思いました。
- アンチパターンの名前付けがユニークで面白い・かつわかりやすいですね。自分が紙粘土スクラムやったらこれやっちゃいそうだな~と想像しながら聞けました。自分の普段の活動から意識できるようにしたいです
- この界隈の人はネーミングがうまい。内容は紙粘土だけどうまくスクラムの話と絡められてるなー。
- 気になるセッションだったので聞けて良かったです、おもしろかった