概要
英語環境の Windows にて日本語言語パックを適用する方法に関連する情報をまとめたいと思います。
本記事はMicrosoftから提供されている情報を元とその手順で必要なファイルに的を絞りまとめます。
その1 インターネット接続が可能GUI操作で適用
[言語パックのインストール]の手順です。
Windows Server 2016 / 2019 / 2022 はいずれもWindows 10 の手順で実施可能です。
その2 インターネット接続可能かつCUI操作で適用
2022 年 8 月 26 日のプレビュー リリース更新プログラム以降が適用された、以下 OS にて利用が可能です。
すべての Windows 11
Windows 10 Version 20H2 以降
Windows 10 Enterprise LTSC 2021
クライアント OS のみ実行可能で、サーバー OSでは実施できない手順です。
ですがこのシチュエーションの情報はWebで多々でてきますのでMicrosoftの情報にこだわらなければやり方は多々あります。
その1並びにその2の注意事項
インターネット接続可能としてますがより正確を期すと、インターネット接続ができて Windows Update のサイトに接続できる必要性があります。
プロキシーで接続先の制限をかけている場合や、WSUS環境でのポリシー設定状況によってはインターネット接続ができてもインターネット接続ができてもオンラインでの言語パック適用ができない場合があります。
関連しそうな情報を参考までに載せておきます。
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Windows Update / Microsoft Update の接続先 URL について | Microsoft Learn
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FOD と言語パックを WSUS/構成マネージャーで使用できるようにする - Windows Deployment | Microsoft Learn
その3 インターネット接続不可でGUI操作で適用
後述する ISO ファイルを入手できることが前提となります。
の [A1. 画面操作]の手順となります。
ただこの手順では純粋な言語パックの適用のみとなりますので Features On Demand に含まれる手書き入力などは含まれません。
Features On Demand に含まれるものは GUI でのインストール方法が用意されていない為、コマンドを使用する[B. Features on Demand インストール方法]の実施が必要となります。
その4 インターネット接続不可でCUI操作で適用
その3の blog に記載のある [A2. コマンド]及び[B. Features on Demand インストール方法]を実施します。
その3並びにその4の注意事項
オフライン環境の場合言語パック適用後は Windows Update 実施しないと様々なトラブルに見舞われますので、言語パック適用後は必ず Windows Update しましょう。
特にAzure マーケットプレイスからデプロイし日本語言語パックを適用した場合には本格稼働の前に Windows Update を実施しておくことを忘れずに実施しておきたいです。
その3並びその4で使用する ISO ファイルの入手方法について
インターネットが接続できない場合には 言語パック並びに Features On Demand の ISO ファイルを入手する必要性があります。
しかしながら一部の例外を除き一般公開をされておらず
■ ボリューム ライセンス サービス センター(有料のボリュームライセンスが必要)
■ My Visual Studio(有料のVisual Studio サブスクリプションが必要)
のいずれにサインインをして入手する必要性があります。
それぞれでの入手方法について記します。
ボリューム ライセンス での入手
あいにく私自身はボリューム ライセンス サービス センターへサインインする権利を持っておらず詳細なダウンロード手順は不明です。
ただし過去携わったことのある方からうかがった話によると非常にわかりづらい模様。
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初めてガイド - ボリューム ライセンス サービス センター(VLSC)
のP18 [4 ソフトウェアとプロダクトキーのダウンロード]
及び
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ボリューム ライセンス サービス センター ユーザー ガイド
のP30 [[ダウンロードとキー] ページを使用する]を確認しつつ
英語とはなりますが
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How to find Windows 10 language packs if your organization has Windows 10 Enterprise subscriptions - Microsoft Community Hub
を参照していただければダウンロードできるものと思われます。
※ Windows 10 の場合 MultiLanguage を選択せず言語パックを探すと初期バージョンでのみ使用可能な言語パック ISOしか見つけられない状況のなるようです。
My Visual Studio(Visual Studio での入手方法
My Visual Studio(Visual Studio 内でダウンロードする際はキーワードの微妙な違いで目的のファイルが入手できるできないが発生します。
バージョンごとこれであれば問題なしというものをのせておきますので参考にしていただければと思います。
Windows 10 言語パック
Windows 10 バージョン 1507(初期バージョン) および 2015 LTSB
→Windows 10 Language Pack
リリース日: 28/Jul/2015のものを使用します。
Windows 10 バージョン 1511
→Windows 10, version 1511 Language Pack
Windows 10 バージョン 1607 および 2016 LTSB
→Windows 10, version 1607 Language Pack
Windows 10 バージョン 1703
→Windows 10, version 1703 Language Pack
Windows 10 バージョン 1709
→Windows 10, version 1709 Language Pack
Windows 10 バージョン 1803
→Windows 10, version 1803 Language Pack
Windows 10 バージョン 1809 および LTSC 2019
→Windows 10, version 1809 Language Pack
Windows 10 バージョン 1903 および 1909
→Windows 10, version 1903 Language Pack
※ バージョン 1903 と 1909 は共通の ISO ファイルを使用します。
Windows 10 バージョン 2004、20H2、21H1、21H2、22H2 および LTSC 2021
→Windows 10 2004 Language Packs
※ バージョン 2004 から 22H2 は共通の ISO ファイルを使用します。
他とちがって packs と 末尾に s がついていないとヒットしませんので注意が必要です。
Windows 10 Features On Demand
いずれも 2枚ある場合 Part 1 に含まれております。
Windows 10 バージョン 1507(初期バージョン) および 2015 LTSB
→Windows 10 Features on Demand
リリース日: 28/Jul/2015のものを使用します。
Windows 10 バージョン 1511
→Windows 10 Features on Demand, version 1511
Windows 10 バージョン 1607 および 2016 LTSB
→Windows 10 Features on Demand, version 1607
Windows 10 バージョン 1703
→Windows 10 Features on Demand, version 1703
Windows 10 バージョン 1709
→Windows 10 Features on Demand, version 1709
Windows 10 バージョン 1803
→Windows 10 Features on Demand, version 1803
Windows 10 バージョン 1809 および LTSC 2019
→Windows 10 Features on Demand, version 1809
Windows 10 バージョン 1903 および 1909
→Windows 10 Features on Demand, version 1903
※ バージョン 1903 と 1909 は共通の ISO ファイルを使用します。
Windows 10 バージョン 2004、20H2、21H1、21H2、22H2 および LTSC 2021
→Windows 10 Features on Demand, version 2004
※ バージョン 2004 から 22H2 は共通の ISO ファイルを使用します。
Window 11 言語パックおよび Features On Demand
Windows 11では言語パックと Features On Demand が1枚にまとまっています。
Windows 11 バージョン 21H2
→Windows 11 Languages and Optional Features, version 21H2
Windows 11 バージョン 22H2
→Windows 11 Languages and Optional Features, version 22H2
サーバー OS の言語パックおよび Features On Demand
Windows Server 2016 言語パック
→Windows Server 2016 Language Pack
Windows Server 2016 Features On Demand
→Windows Server 2016 の Features On Demand は用意されていません。
Windows Server 2019 言語パック
→Windows Server 2019 Language Pack
Windows Server 2019 Features On Demand
→Windows 10 Features on Demand, version 1809
※ Windows Server 2019 の Features On Demand にISO には言語関連のものが含まれておらず Windows 10 バージョン 1809 のものを流用します。
またライセンス上も問題ないことが下記 BLOGに記載されております。
Windows Server 2022 言語パックおよび Features On Demand
Windows Server 2022 では言語パックと Features On Demand が1枚にまとまっています。
→Windows Server 2022Languages and Optional Features
ライセンスを所持していない場合
原則的にボリュームライセンス、ないしVisual Studio のサブスクリプションを持っていないのとインターネット接続不可な環境では言語パックの適用ができません。
しかし Windows Server 2016 であれば下記手順で別の端末で言語パックをダウンロードし、ファイルをコピーすることで言語パックの適用ができる可能性があります。
Windows Server 2019 以降はCAB形式でなくESD形式で言語パックがダウンロードされるようなので別端末からのコピーでは言語パック適用はできないものと思われます。
また Windows Server 2019 に関しては下記ページの[方法 2: LPKSetup を使用する]から言語パックのみであれば ISO ファイルの入手が可能です。
2023/04/11追記
Windows Server 2022 に関しては下記の体験版ダウンロードページより言語パック並びにFeatures On Demand のISOがダウンロード可能なことを確認しました。
また MSDN からダウンロードしたISOとファイル名はことなるもののハッシュ値が一致することを確認いたしました。
補足
その他に言語パック適用に関して有益と思われるMicrosoftの情報は下記です。
Windows PowerShell の言語関連のコマンドレット
Features On Demand に関する説明
最後に
インターネット接続に制限がかけられていなければ比較的容易に適用可能のかと思いますがオフラインだと作業難易度が上がります。
特に ISO ファイルの入手で躓くことが多いです。
本記事がその躓きを減らす一助となれば幸いです。