LoginSignup
2
0

More than 3 years have passed since last update.

競プロ参戦記 #58 Max GCD | ABC 136

Last updated at Posted at 2019-08-13

ABC-only 回です。参加できなかったので練習記になります。Eで苦戦したのでたぶんD完だったと思います。

AtCoder Beginner Contest 136

A - Transfer

問題概要: 水を入れる容器が2つある。容器1には水が最大 A ミリリットル入り、いまは B ミリリットル入っている。容器2には C ミリリットル入っている。容器2から容器1に可能なかぎり水を移した後、容器2に入っている水の量を求めよ。

A: 考察

移せる量を x とします。元々の水量から条件 x≤C が必要です。加えて、容器1の容量から条件 A+x≤B すなわち x≤B-A も必要です。したがって x = min(C, B-A) が最大値になります。

筆者の回答 (Rust, AC): https://atcoder.jp/contests/abc136/submissions/6772223

B - Uneven Numbers

問題概要: 整数 N が与えられます。N 以下の正の整数のうち、10進展開の桁数が奇数であるものを数えよ。

B: 考察

例えば N=31415 なら5桁の数 (10000から31415) と3桁の数 (100から999) と1桁の数 (1から9) を数えればよいです。

計算できそうですが、N が小さいので、実際に N 以下の各正整数の桁数を数えて奇数か判定する方が安定です。

桁数は、10 で繰り返し割ったとき 0 になるまでの回数で求まります。(文字列に変換して長さを調べる方が楽だったかも。)

筆者の回答 (Rust, AC): https://atcoder.jp/contests/abc136/submissions/6772260

B: 高速解法

せっかくなので、より高速な解法を考えます。

いま桁数が重要なので、整数を桁ごとに分類しましょう。

    1桁   1..  10
    2桁  10.. 100
    3桁 100..1000
    ..

これにより桁数が奇数か否か容易に判定できるようになりました。

桁数が奇数である各類に含まれる N 以下の整数をカウントすればよいです。類の範囲を x..y とすると、カウントすべき範囲は x..y1..N+1 の共通部分なので、x..min(y, N+1) です。

1桁ずつ大きな類を試して、N 以下の整数が含まれない類 (最小値が N を超える類) が出現したらそこで終了できます。O(log N) 時間です。

筆者の回答 (Rust, AC): https://atcoder.jp/contests/abc136/submissions/6890814

C - Build Stairs

問題概要: N 個のマスが一列に並んでいる。i 番目のマスは高さ H(i) である。各マスにつき、そのマスの高さを 1 減らしてもよい (減らさなくてもよい)。操作の後、マスの高さを単調非減少にできるか判定せよ。

C: 考察

H が単調非減少 (単調増加) とは、すべての i について H(i) ≤ H(i+1) が成り立つことです。

H(i) の値がなるべく小さい方が条件を満たしやすいので、H(i) の高さを減らしても単調増加のままになるなら、減らした方がよいです。

筆者の回答 (Rust, AC): https://atcoder.jp/contests/abc136/submissions/6882986

D - Gathering Children

問題概要: N 個のマスが一列に並んでいる。i 番目のマスには L または R の文字が書かれていて、1人の子供がいる。ただし 1 番目のマスには R が、最後のマスには L が書かれている。以下の操作を 10^100 回行なった後、各マスにいる子供の人数を求めよ。

操作: 各子供は、自分のいるマスに L が書かれているなら左隣のマスに移動し、R が書かれているなら右隣のマスに移動する。

D: 考察

入力例2をやってみると以下のようになります。各マスにつき左のマスが R なら増加、右のマスが L なら増加、と考えればよいです。

    t | R R L L L L R L R R L L
    0 | 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
    1 | 0 2 2 1 1 0 1 1 0 2 2 0
    2 | 0 2 3 1 0 0 1 1 0 2 2 0
    3 | 0 3 3 0 0 0 1 1 0 2 2 0
    4 | 0 3 3 0 0 0 1 1 0 2 2 0
    .. (以下同じ)

十分な操作回数の後、R L の部分にすべての子供が集まることが分かります。そのため、他の部分の子供について以下を考えればよいです。

  • どの R L に合流するのか
  • R L の左側に入るのか、右側に入るのか

R L 部分からの視点で考えると分かりやすいです。合流するのは R L 部分から見て左側に連続している R R .. R の子供と、右側に連続している L .. L L の子供です。

R L 部分の R, L の位置に初めにいた子供をそれぞれ X, Y とします。X, Y は操作ごとに入れ替わるので、X, Y のどちらと合流するかは X との距離の偶奇で決まります。例えば R R R R L では左の3人の子供はそれぞれ Y, X, Y と合流します。形式的にいえば、X との距離が偶数なら X に、奇数なら Y 側に合流します。

実装もこの通りにやればよいです。R L の部分を探して、その左側にある R を列挙し、右側にある L を列挙します。2重ループですが、各マスを2回ずつ処理するだけなので全体としては O(N) 時間になります。

筆者の回答 (Rust, AC): https://atcoder.jp/contests/abc136/submissions/6772675

E - Max GCD

問題概要: 長さ N の整数列 A が与えられる。以下の操作を最大K回まで行なった後、A のすべての要素を割り切る最大の正整数を求めよ。

操作: i, j (i≠j) を選び、A(i) を1増やし、A(j) を1減らす

制約: N≤500, A(i)≤10^6, K≤10^9

E: 考察

答えとなる最大の正整数を G とします。操作が終わった後、A の要素はすべて G の倍数なので、A の総和も G の倍数です。操作の前後で A の総和は変化しないので、G の候補としては A の総和の約数だけ考えればよいです。

A の総和の約数 d を大きい順に試し、「最大K回の操作によって A のすべての要素が d の倍数にできるか」を判定するという問題になります。

A の要素を d の倍数にするとき、1つの要素に対して +1 する操作と -1 する操作を行うのは無駄です。以下のように1つの操作にまとめられるからです。

    a b c          a b c
    - +      →       + -
    +   -

したがって、A の要素を「+1 操作を繰り返して d の倍数にするもの」と「-1 操作を繰り返して d の倍数にするもの」に分類すればよいです。分類したときの操作回数の最小値が計算できるので、それが K 以下になるかどうか判断します。

メモ化再帰で解けそうなので DFS を考えました。

設計:
    dfs(i, p, m) = k :
        +1 操作を p 回、-1 操作を m 回行なうことにより、
        A の前から i 個を d の倍数にしたとするとき、
        残りの操作回数の最小値が k に等しい

基底ケース:
    dfs(N, p, m) = 0 (p = m)
    dfs(N, p, m) = ∞ (p ≠ m)

帰納ケース:
    dfs(i, p, m) = min(
        // 加算して d の倍数にするケース
        dfs(i + 1, p + (d - A(i) % d), m) + (d - A(i) % d),

        // 減算して d の倍数にするケース
        dfs(i + 1, p, m + A(i) % d) + A(i) % d
    )

p, m は最終的に p = m になるかだけが問題なので、x = p - m で変換することで計算量を落とせます。

x の範囲を考えると、1ステップごとに ±d だけ増減するので、|x|≤O(N d)です。d の最大値は M = N・ΣA(i) ≒ 5×10^8 ですが、全体としては調和級数が出てきて O(M log M) で抑えられそうな 気がする

とりあえず投げてみたら AC になりました。

筆者の回答 (Rust, AC): https://atcoder.jp/contests/abc136/submissions/6870958

模範解答

解説 PDF によると、実はメモ化再帰でおおざっぱに計算しなくてもよくて、「小さい値は -1 、大きい値は +1 で d の倍数にする」という方針を取ると、累積和で解けるようです。

解説AC: https://atcoder.jp/contests/abc136/submissions/6873382

2
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
0