はじめに
OBS用のAgoraプラグインがGithubに公開されています。
従来はOBSに組み込む形でのサンプルコードが提供されていましたが、プラグイン方式に方向転換されました。
これにより、既存のOBSがインストールされているPCにカジュアルに導入することができます。
又、ビルド済みのインストーラーも公開されているので、カスタマイズが不要な場合はそのまま利用できます。
この記事ではビルド方法について解説します。
前提
フォルダ構成は以下をベースにしています。
C:¥OBS
|-¥obs-studio //OBS
|-¥OBS-agora-tool-ui-3.3.0 //Agoraプラグイン
OBSのビルド
事前準備としてOBSのビルド作業が必要になります。
ビルド方法はOBS公式を参照ください。
Agoraプラグインのビルド
1.ソースコードの入手
こちらからソースコードを入手します。
2.不足ファイルのコピー
Configureの際、そのままだとエラーが発生するので不足ファイルをコピーします。
¥obs-studio¥¥cmake¥externalを¥OBS-agora-tool-ui-3.3.0直下にコピーします。
パスは以下のようになります。
¥OBS-agora-tool-ui-3.3.0¥external
また、AgoraSDK等の依存ファイルもこちらからダウンロードしてdepsフォルダに上書きします。
¥OBS-agora-tool-ui-3.3.0¥deps
3.CMakeLists.txtの修正
デフォルトのままだと、VisualStudioでビルドする際にエラーが発生するので
¥OBS-agora-tool-ui-3.3.0¥CMakeLists.txtを修正します。
if (WIN32)
include_directories(
"${LIBOBS_INCLUDE_DIR}/../UI/obs-frontend-api"
${Qt5Core_INCLUDES}
${Qt5Widgets_INCLUDES}
"${CMAKE_SOURCE_DIR}/deps/Agora/include"
"${CMAKE_SOURCE_DIR}/deps/libyuv/include"
"${CMAKE_SOURCE_DIR}/deps/curl/include") //追記
//中略
"${CMAKE_SOURCE_DIR}/deps/Agora/${AGORA_ARCH}/agora_rtc_sdk.lib"
"${CMAKE_SOURCE_DIR}/deps/libyuv/${AGORA_ARCH}/yuv.lib"
"${CMAKE_SOURCE_DIR}/deps/curl/${AGORA_ARCH}/libcurl.lib") //追記
4.Cmake GUIでConfigureを実行
以下の4つのパスを指定します。
QTDIR:QTのパス
(例:C:¥Qt2015_64¥5.15.2¥msvc2019_64)
LIBOBS_INCLUDE_DIR:OBSのソースディレクトリ直下のlibobsフォルダのパス
(例:C:¥OBS¥obs-studio¥libobs)
LIBOBS_LIB:OBSをビルドしたディレクトリ直下のlibobsフォルダのバス
(例:C:¥OBS¥obs-studio¥build¥libobs)
OBS_FRONTEND_LIB:OBSをビルドしたディレクトリUI以下のobs-frontend-apiフォルダのバス
(例:C:¥OBS¥obs-studio¥build¥UI¥obs-frontend-api)
5.1回目のConfigureでエラーが発生するので再度設定し実行
LibObs_DIRの項目にC:¥OBS¥obs-studio¥libobsを指定します。
6.Generateを実行し、OpenProjectでVisualStudioを起動
7.VisualSatudioでソリューションのビルドを実行
ビルドが成功したら以下のフォルダにプラグインが生成されます。
¥OBS-agora-tool-ui-3.3.0¥release
|-¥bin
|-¥data
|-¥obs-plugins
これらのファイルを既存のOBSフォルダにコピーするとAgoraへの配信機能が利用できます。