ポエムです。コードは一行もでてきません。
Chromiumベースの新Edgeブラウザもベータに突入し、いよいよ IE のサポートを切れるタイミングが見えてきました。
とはいえ、私が関わっている現場のように、既にリリースしているサービスの場合は IE のサポートを突然切るわけにも行かず…
そのような場合は、まずはチーム内への根回しやコンセンサスからになるでしょうか。
かれこれ2年前(2017年)。
今のサービスがまだ設計段階だったころに、
「2年後の2019年にはIEシェア1%とかなんだから、あらかじめ IE 対応だけは切らせてくれぇぇ」 と訴えていたのですが、
ちょうどサービスのグロースや顧客層を最大化して考える時期(風呂敷を大きめに広げている時期)というタイミングの悪さもあり、
「今の段階でIE切るとか、事業というか、ビジネス的にありえないでしょ!!」 という、
なかなか強烈な拒否反応がバコーンと返ってきたりしてたもんです。
あれから2年が経過し、実際の顧客の姿も色々と見えてきたので、前回の反省も踏まえ、恐る恐るチームのSlackに(↓)こんな投げ込みをしてみました。
サマリ: 2020年のWindows UpdateでEdgeブラウザの中身が入れ替わり、ほぼChrome相当になります。
IEは限られた人だけが利用するブラウザになるため、我々の○○サービスとしても対応が必要になります。
MSは2020年に実施されるWindows Updateで、
Windowsに付属のブラウザ(IE, Edge)についても大きなアップデートを行う予定です。
- Edgeブラウザの中身をChromiumベースで作り直し、旧Edgeを新Edgeで完全に入れ替えます
- 旧EdgeはWindows10限定でしたが、新EdgeはWindows7/8/8.1/10,iOS,Android,Macに配布されます
- Windows7は2020/01でサポートが切れますが新Edgeは配布されます
- 一般ユーザがIEを使わなくなるように誘導されます
- 旧Edgeブラウザのメニューに用意されていた現在のページをIEで開きなおす機能は、新Edgeブラウザに存在しません
- 以前のIEのように、レスポンスヘッダによる誘導やmetaタグによるターゲットブラウザの指定はできません
- IEを起動するためのトリガー(アイコンなど)がOSレベルで隠匿されるかどうかはTBDです
- 新EdgeにはIEタブ機能が用意され、企業のアプリケーション資産が引き続き機能するように配慮されています
- IEタブはIE専用に書かれた(IEでしか動作しない)アプリケーション資産をもっている企業向けの機能です。一般ユーザは利用できません
- 企業側が管理するホワイトリスト(URLのリスト)にマッチするページにアクセスすると自動的にそのページをIEタブで開きます
早ければ、2020年5月のWindows Updateでこの変化が訪れます。
新Edgeは https://www.microsoftedgeinsider.com/en-us/download/ でベータ版が配布されており、現時点で評価が可能です。
○○ のサポートブラウザは IE11, PC Chrome, Chrome for Android, Mobile Safari ですが、
ここにWindows上で動作する新Edgeブラウザのサポートを追加し、過渡期が過ぎたら IEサポートを段階的に終息させていけたらと考えています。
やるべき事や対応時期が明らかになっている事もあり、2年前のような反対意見もなく、賛成する意見に包まれました。
私の現場以外でも、同様のテーマで(水面下で)議論が行われていると思いますが、このエントリがそんな方々への一助になれば幸いです。
文中の○○の部分にはお好きな言葉を入れてご利用ください