はじめに
久しぶりの記事投稿となりました。
今回はApplication Migration Service(MGN)について調べたことをまとめます。
Windows Server 2008をAWSへ移行しようと思い、さまざまなことを調べた備忘録です。
MGNの概要
- MGNはAWSへのリホストに特化したサーバ移行サービスです。
- リホストに活用できるサービスとして、VM Import/ExportやServer Migration Service などがありますが、AWSからはMGNの利用が推奨されています。
MGNの特徴
■ 柔軟性
- MGNは、物理サーバや仮想サーバ、クラウドサーバに対応
- Linux及びWindowsをサポート
■ 信頼性
- 無停止の継続レプリケーション
- AWSへのレプリケーションは暗号化して転送
- VPNやDirect Connectなどのプライベート接続に対応可能
■ 高度な自動化
- マネジメントコンソールで簡単な操作が可能
- 移行の計画に合わせたApplication または Wave という単位でまとめて操作可能
Agentのインストール
MGNは、Agent版、Agentless版がそれぞれあります。
移行元環境によって使い分けが必要で、それぞれの違いは以下の通りとなります。
今回はWindows Server 2008をAWSへ移行しようと思うのですが、Replication Agerntにはインストール要件があります。
■ Replication Agentのインストール要件(Windows)
- Program Files(x86)ディレクトリを含むディスク上に少なくとも2GBの空きがある
- RAMに少なくとも300MBの空きがある
※Microsoft Windows Server 2008 以前の場合、固有のバージョンのインストーラを使用する必要あり(AwsReplicationWindowsLegacyInstaller.exe)
MGNによる移行手順
MGNによる移行は以下の手順で実行されます。
- 移行準備
ソースマシン(移行元サーバ)へReplication Agentをインストール - 移行実施
レプリケーションサーバが自動で作成され、ソースマシンからAWSへのレプリケーション - 移行テストの実行
テストインスタンスを作成し、サーバの起動確認 - カットオーバー実行
AWS上にサーバを起動し、移行完了
レプリケーションの対応範囲
MGNではレプリケーション対象のディスクについて、物理的な種類に制約はないため、Cドライブ・Dドライブともにレプリケーション可能です。
■ レプリケーションの対応範囲
- ディスクの物理的な種類には特段の制限はなく、仮想OS上でフォルダやファイルとして認識できれば問題ない。
- Cドライブ、Dドライブともに移行可能
- 初期設定では、すべてのディスクが複製される設定だが、ディスクの選択も可能
MGNの料金
MGNは多くの場合、無料で利用可能です。
■ 基本料金
- アクティブなソースサーバのレプリケーション中に課金が発生する。
ソースサーバにAWS Replication Agentがインストールされた時点で課金が開始される。 - 無料期間:サーバ1台ごとに2160時間(連続して利用した場合は90日間)は無料で利用可能
■ その他料金
- MGNによって作成されるレプリケーションサーバやEBSなどのAWSサービスには別途料金が発生する。
- OSライセンス
Windowsの場合はAWSが提供するライセンス(License-include)とBYOL(Bring-Your-Own-License)を利用可能
今回の場合、Windows Server 2008はAWSでサポートされていないため、ライセンスはBYOLすることになります。
※BYOL自体は無料ですが、AWSの仕様上、BYOLをする場合、Dedicated Host(専有ホスト)形式で、物理サーバを専有してEC2インスタンスを利用する必要があります。
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コストにはねるところなのでご注意ください。
終わりに
以下を参考に作成しました。
次は実践編でお会いしましょう。
【参考】