1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

UiPathでのテスト自動化のステップと実践 その2(管理編)

Last updated at Posted at 2025-07-28

前回の開発編では、UiPath StudioとOrchestratorを利用して、テストケースの作成及び実行の方法を紹介しました。

今回の管理編では、テスト実行をさらに高度に管理するためのツール、UiPath Test Managerについてご紹介します。

image.png

UiPath Automation CloudのCommunity EditionでTest Managerの基本機能を試すことが可能です。

また、ご参考までに、本記事でのワークフローと関連ファイルは、こちら よりダウンロードしてください。

UiPath Test Managerの概要

Test Managerは、UiPath Test Cloudの一部であるTest Management HubがホストするWebアプリケーションです。このツールを使うことで、アプリケーションのテストを計画、実行、管理、分析する全てを行うことができます。

さらに、単なるテスト管理ツールにとどまらず、ALM (Application Lifecycle Management) ツールやCI/CD (Continuous Integration/Continuous Delivery) パイプラインとの強力な連携機能を提供します。

これらの連携機能により、開発、テスト、運用の各フェーズがシームレスにつながり、高品質なアプリケーションを効率的に提供するためのEnd-to-Endのテスト管理ソリューションを実現します。

詳細情報は以下のページよりご参照ください。

テナントで Test Manager の有効化

Test Manager を使用するには、まず Test Manager サービスを、このサービスを使用するテナントにプロビジョニングする必要があります。

テナントの[サービス]ページより、[サービスを追加]をクリックして、[Test Manager]を追加してください。

image.png

Test Managerでプロジェクトの作成

Test Managerが有効化されたら、起動画面の[新しいプロジェクトを作成]をクリックして、新しいプロジェクトを作成します。

image.png

作成したプロジェクトを開いたときの全体画面は、以下のとおりです。

image.png

各部分の機能概要が以下のとおりです。

機能 概要
ダッシュボード📊 プロジェクト全体のテスト状況(合格率、カバレッジなど)をグラフで視覚化し、品質を一目で把握できます。
要件 🎯 テストの目的となる仕様やユーザーストーリーを管理し、Jiraなどと連携してテストケースとのトレーサビリティを確保します。
テストケース ✅ 自動テスト(ワークフロー)や手動テストの具体的な手順を定義・集約するリポジトリです。
テストセット 📋 特定の目的(リグレッションテストなど)のために、実行したいテストケースをグループ化した「実行リスト」を作成します。
実行 🚀 テストセットの実行履歴と結果(ログ、スクリーンショット、カバレッジなど)を詳細に確認・分析できます。
プロジェクト設定 ⚙️ プロジェクトと外部ツール(ALM連携など)の接続設定や、ユーザー権限の管理を行います。

要件 🎯

要件とは、システムや製品が「何をすべきか」「どのような機能や性質を持つべきか」を定義した、具体的で検証可能な条件のことです。

簡単に言うと、開発のゴールであり、テストの出発点となる「仕様書」や「要求事項」です。

Test Manager のプロジェクトでは、以下の方法で要件を作成できます:

  • ゼロから新規作成する
  • Jira などの外部ツールと同期する
  • 既存の要件を複製する

外部ツールとの同期については、こちらのページよりご参照ください。

本記事では、ゼロからの要件作成方法にフォーカスします。

  1. 要件を作成をクリックします。
  2. 表示されるウィンドウで、以下の項目を入力します:
    • 名前:要件の名前
    • 説明文(任意):要件の説明(Markdown記法が使用可能)
    • ラベル(任意):必要に応じてラベルを追加
  3. 作成 をクリックして作成を完了します。

image.png

同様に、他の要件(例:[ユーザーログイン])も同じ手順で作成可能です。

作成した要件ページでは、[Optimize Coverage★]をクリックすることで、AIによる要件の品質チェックや改善提案を受けることができます。詳細については、今後掲載予定の 「生成AI活用編」 で紹介します。

テストケース ✅

テストケースとは、特定の要件が満たされているかを確認するための、具体的な手順、入力データ、そして期待される結果を定義した一連の指示書のことです。

簡単に言うと、「この操作をしたら、こうなるはず」というシナリオを一つ一つ書き出したものです。

作成した要件をもとに、生成AIを活用してテストケースを自動生成することも可能です。ただし、本記事では 手動によるテストケース作成 にフォーカスします。生成AIを活用した方法については、次回の 「生成AI活用編」 で詳しく紹介します。

テストケースの作成

[テストケース] 画面で、[テストケースを作成] をクリックし、必要な詳細情報を入力します。

image.png

また、次のテストケースの詳細ページでは、該当テストケースに関連するオートメーションや、手動で実行する際の手順(手動ステップ)を確認・管理することができます。

image.png

作成済みのテストケースを複製・編集することで、他のテストケースも効率的に作成できます。実際に、2つの要件に対して、それぞれテストケースを作成しました(下図参照)。

image.png

テストケースを要件と紐づけ

「どのテストが、どの目的のために存在するのか」を明確に関係づけるために、テストケースを要件に紐づけることが必要です。

[要件] 画面で、関連する要件を選択し、要件カード内の [タスク] をクリックして、[テストケースを割り当て] を選択します。

image.png

関連するテストケースを選択し、[割り当て] をクリックします。

image.png

要件に対して、テストケースの割り当てが完了しました。

image.png

テストセット 📋

テストセットとは、特定の目的のために実行したい複数のテストケースをグループ化した、「実行リスト」または「テストの計画書」 のことです。

個々のテストケースを束ねて、意味のある単位として扱うためのものです。

テストセットの作成

[テストセット] 画面で、[テストセットを作成] をクリックし、必要な詳細情報を入力します。例えば、以下のように、ローン申請やローンステータス確認などのローン関連機能のテストセットを作成します。

image.png

テストケースをテストセットに割り当て

テストセットへの割り当てとは、「リグレッションテスト」や「スモークテスト」など、特定の目的に応じて実行したいテストケースをまとめ、効率的に実行できるようにする作業です。

この「実行リスト」を作ることで、対象のテストを一括管理・実行でき、テストの品質と効率を高めることが可能になります。

割り当て方法もシンプルで、以下のように、[テスト ケースを割り当て]をクリックします。

image.png

次の画面で、関連テストケースを割り当てます。

image.png

テストセットの手動実行

ここまでは、テストセットを手動実行することができるようになりました。

image.png

次の画面を参照しながら、各ステップが合格したら、[セットが合格]をクリックして、次へ進みます。

image.png

手動テストの実行が完了したら、以下のように結果も表示になります。

image.png

ダッシュボードからも全ての実行状況を確認できます。

image.png

UiPath StudioをTest Mangerと連携

UiPath StudioをTest Managerと連携することで、開発(Studio)とテスト管理(Test Manager)がシームレスに繋がり、トレーサビリティ(追跡可能性)が飛躍的に向上することです。具体的には以下の通りです。

機能 説明
テストケースの自動化 Test Managerで定義されたテストケースに対応する自動テストをStudioで作成可能
要件とテストのトレーサビリティ 要件・テストケース・自動テストの関連をStudio上で可視化・管理できる
テスト結果のレポート連携 Studioでのテスト実行結果をTest Managerに自動連携し、統合的に管理可能

開発編で作成したテストオートメーションのプロジェクトを開きます。[デザイン]タブの[Test Mangerを設定]をクリックします。

image.png

UiPath CloudでのTest ManagerページのURLを利用して、貼り付けます。既定のプロジェクトも入力して、[OK]をクリックします。

image.png

接続が完了すると、Studioの[テスト エクスプローラー]画面に、Test Managerで作成したテストケースが同期されます。

StudioのテストケースとTestMangerでのテストケースの紐づけ

開発者がStudioで作成したテストケースを、Test Manager上で一元管理・追跡可能にするため、紐づけをします。

テストケースのファイルを右クリックして、[Test Managerにリンク]をクリックします。

image.png

該当テストケースと関連するTestMangerでのテストや要件を指定して、[OK]をクリックします。

image.png

これで、TestManger側の該当テストケース画面にて、紐づけたStudioのテストケースを確認できます。
image.png

Studioで他のテストケースの作成と再パブリッシュ

Studio上で、Test Managerに存在しているテストケースを作成します。作成方法については前回の開発編で紹介しているため、ここでは割愛します。
最終的に、Studio上で以下の5つのテストケースが作成されます。

image.png
同様に、Studio上のテストケースをTest Managerのテストケースおよび要件と紐づけます。
最後に、該当するStudioのテストオートメーションをOrchestratorへパブリッシュします。パブリッシュに成功すると、該当のフォルダーに表示されます。

image.png

また、Test Manager側のテストケースページでは、該当のテストケースにオートメーションのリンクも紐づけました。

image.png

Studioでのテスト結果をTest Mangerに連携

前回の開発編では、外部データを活用したテスト手法をご紹介しました。Test Mangerと連携することで、Studioでのテスト可能もTest Mangerにアップロードできます。

[テスト エクスプローラー]画面より、実施したテスト結果を右クリックして、[結果をTest Mangerにアップロード]をクリックします。

image.png

アップロード完了したら、Test Mangerの実行結果画面より確認できます。

image.png

実行 🚀

オートメーションの選択

テストセットを自動実行できるように、テストセットに必要なオートメーションを選択します。

image.png

必要なオートメーションを選択して追加します。

追加したら、自動のテストができるようになります。

image.png

Test Managerからテストセットの自動実行

テストセット画面の右側にある[実行]をクリックすると、単発での自動実行やスケジュールによる実行が可能です。

image.png

一旦、[自動]をクリックして、テストセットの実行をします。実行後、各テストケースの結果の確認、及びレポートのダウンロードができます。

image.png

実行結果の確認

[実行]画面では、全てのテストセットの結果を確認できます。

image.png

または、指定期間中のレポートの生成もできます。レポートを開くと、不合格のテストケースや推奨事項の確認もできます。

image.png

最後に

本記事では、Test Managerによるテストの計画から自動実行、結果分析までの一連の流れを紹介しました。
これにより、開発した自動テストのトレーサビリティと管理性が飛躍的に向上します。
次回は、Jira連携など外部ツールとの連携について解説しますので、ご期待ください。

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?