はじめに
UiPath StudioがOrchestratorと接続していない場合は、デフォルトのパブリッシュ先はC:\ProgramData\UiPath\Packagesになります。
一度パッケージがこの場所に公開されると、その端末を使用する全てのユーザーがアクセスし、UiPath Robotを介して自動化プロセスを実行することが可能になります。
これにより、企業や組織内での自動化の展開と管理が容易になり、異なるユーザー間でのプロセス共有がスムーズに行えるようになります。
しかし、こんなことに困っていますか
複数のユーザーがたくさんのパッケージをパブリッシュすると、こんな問題に直面したことはありませんか?
- 自分がパブリッシュしたオートメーションを、他の利用者に見せたくない。
- 表示されるオートメーションが多すぎて、探すのが大変。
どう解決するのか
デフォルトのパブリッシュ先はC:\ProgramData\UiPath\Packagesに設定されています。このパブリッシュ先をユーザーごとのフォルダーに変更することで、ユーザーに応じたパブリッシュ先や、UiPath Assistantで表示される内容を個別に管理できます。
これからの操作は、以下の環境で行います。環境によっては、操作手順やファイルパスが異なる可能性があることをご了承ください。
- UiPath Studio(Assistant): 2023.4.5
- Microsoft Windows 10 Pro 10.0.19045、二つのユーザー(User01/User02)
UiPath.settingファイルの編集
UiPath.settingsファイルには、以下のような内容が記載されています。NuGetServerUrlを修正することにより、UiPath Studioのパブリッシュ先およびAssistantでのパッケージ読み込み先を変更することができます。
{
"SecureLicenseKey": "",
"TracingLevel": "Information",
"UiPathServerUrl": "",
"ConnectionString": "",
"ActivitiesFeed": "",
"NuGetApiKey": "",
"NuGetServerUrl": "%ProgramData%\\UiPath\\Packages",
"LowLevelTracing": false,
"LoginToConsole": true,
"ResolutionWidth": 0,
"ResolutionHeight": 0,
"ResolutionDepth": 0,
"FontSmoothing": false
}
UiPath.settingファイルはC:\Users\%username%\AppData\Local\UiPath\
に保存しています。
このファイルを管理者権限で開き、例えば、パブリッシュ先をC:\Users\%username%\AppData\Local\UiPath\PKG
フォルダーに変更したい場合は、NuGetServerUrlを以下のように修正します。
"NuGetServerUrl": "C:\\Users\\%username%\\AppData\\Local\\UiPath\\PKG",
変更が完了したら、UiPathの関連サービスを再起動し、UiPath StudioとAssistantも再起動してください。
UiPath Studioでワークフローをパブリッシュすると、パブリッシュ先が以下のように変わります。
Assistantにもパブリッシュしたオートメーションが表示されるようになります。
別のユーザーアカウントでログインし、Assistantを起動すると、先ほどのオートメーションが表示されていないことを確認できます。
これにより、以下の二つの問題を解決できました。
- 自分がパブリッシュしたオートメーションを他の利用者に見せたくない。
- 表示されているオートメーションが多すぎて、探すのが大変。
最後に
UiPath.settingファイルはC:\Users\%username%\AppData\Local\UiPath\
に保存されてしているため、パブリッシュ先をデフォルトのC:\ProgramData\UiPath\Packagesから変更する場合は、ユーザーごとにUiPath.settingファイルを変更する必要があります。
参照資料