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『Azureの知識地図』を読み終えて

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2025/05/13に発売された『Azureの知識地図』を、著者のおひとりである土田さんよりご恵贈いただきました。

こつこつ読み進め読了に至りましたので、感想を書き留めておこうと思います。

本書の狙いと対象読者

出版元である技術評論社の本書のページが以下です。

こちらに記載されている文章を引用しますと、

本書は「すぐにAzureを使いこなす」ことよりも「変化するドキュメントや仕様を理解できる基礎知識を身につける」ことを目指します。

とあります。

この本のみを参照してAzure上で何かを作ることに取り組んでも、おそらくどこかで躓いてしまうと思われます。Azureポータルの詳細な操作方法や細かな設定値の説明はほとんど記載されていないためです。これは本書が不親切というわけではなく、意図されたものでしょう。
クラウドサービスは随時アップデートが行われ続け、操作画面の構成や設定できる項目が変わっていきます。そのような変化が生じる要素はオンライン上の公式ドキュメントに委ね、本書は「各サービスがどんな役割を果たすものか」という概要の説明に重きを置いています。
そのような作りになっているので、本書は「Azureでどんなことができるか、広く浅くざっくり知りたい」という方に向いていると思われます。

広く浅くではなく、たとえば「AIを利用したWebアプリケーションをデプロイしたい」といった具体的な要件を既にお持ちの方もご安心ください。本書の4章ではいくつかの例を取って具体的な構成を解説しています。アーキテクチャ全体を見て、構成する要素となる各サービスの解説を3章で確認し、公式ドキュメントで具体的な設定を学ぶ、そんな逆引き的な使い方も可能だと思います。

各章でどんな内容が解説されているかは上記の技術評論社のサイトをご確認ください。項レベルのタイトルまで書いてあるので、記載されてる内容のイメージが付きやすいと思います。

地図が付いてます

本書の物理本を手に取っていただくとわかりやすいのですが、折り込み付録(という表現で合ってるのかな)として以下のものが付属しています。

  • 本書内の記載内容の関連
  • 用語のワードマップ
  • Azureリソースの管理構造の図
  • 認定資格の推奨ロードマップ

本書のタイトルどおりまさに地図といった趣きなので、購入された方はぜひ広げて眺めてみてください。

電子版を購入された方は以下からダウンロードできるみたいです。

本書のカバー範囲

本書ではWebアプリケーション関連のサービスだけでなく、データ分析やIoT、VDI(仮想デスクトップ基盤)といった領域までカバーされています。

Azureは広範な機能を備えたクラウドで、様々な場面での要求に対応できるサービスを有しています。とはいえ、ユーザーとしての目線で言えば「どんなことができるか」がわかっていないとピンと来ないのも事実です。Azureの入門として、本書を読んで「できること」の概観を掴むというアプローチは有用だと思います。

お仕事で使っていると、自分が関連しない領域のサービスを把握するのはなかなか難しいですよね。こういった解説書をきっかけに知識を付けておくといつか役に立つ日が来るはずです。Azureをお使いになるのであれば、ぜひ広い領域に興味を持って、うまくクラウドを使いこなせるようになっていただきたいと思います。

サポートサイト

技術評論社のサイトからもリンクされていますが、以下のGitHubリポジトリがサポートサイトとなっています。

現時点では正誤表と、書籍内でカバーできなかった「発展したアーキテクチャ」についてが掲載されているようです。本書を読み進める際に合わせてご参照いただくとよいのではと思います。

おわりに

特にAzure初心者の方や、自分が触っている範囲外のところに知識を広げたい方におすすめの書籍です。

著者のみなさま、執筆お疲れ様でした!

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