#小説向きのCSSフォント指定
おすすめの「フォント指定」みたいな記事を見て、何も考えずにそれをコピペして使用していませんか。
特に「小説」を中心とした、日本語用サイトの場合、かなり気になるある問題があるのです。
それは「……」「三点リーダー」が上下中央に来ない問題。
そして「――」「ダッシュ(ダーシ)」がつながらなかったり、太い細い、長さがおかしいなど見た目が悪い問題、というのに直面することになります。
もちろん他にも「○×」がなんか小さかったり大きかったりする、などの問題として、表面化してきます。
他にも問題として「\」半角の円マークが、バックスラッシュになるというのもあります。
##原因
端的に言えば「英語フォントを優先指定しているため」に「アルファベット」と「日本語」両方で「やや違う意味で」使う文字があり、それらが英語優先になるため、日本語用の文字の一部が英語用表記になってしまっています。
これはUnicodeが作成された当時、似た意味の文字を同一のコードポイントに集約し「細かい見た目などにこだわらないで一緒にしたから」です。
昔の英語フォントはASCIIの範囲内だったので、ぶつかることはありませんでしたが、現在のフォントはUnicode化が進んできており、ぶつかる文字の数はどんどん増えています。
「ASCII フォント」などと呼んでいますが、実際のところASCIIの範囲を大幅に超えているのが現在の有名フォントです。
似たような問題として、中国語のフォントと日本語フォントで漢字のデザインに差がある場合などが知られています。多くの投稿サイトは言語指定が実装されていないので、日中台混在文章などでは、違和感なく記事を投稿できるユーザー投稿型サイトはほとんどありません。
body {font-family: "Segoe UI", Meiryo; }
抜きだすと、こういう指定ですね。
これを極論ですが
body {font-family: Meiryo, "Segoe UI"; }
こうしてほしいな、と思うのです。
特に「小説家になろう」や「カクヨム」といった大手投稿サイトでは、そういう文字も普通っぽく表示されています。日本語フォントを優先しているのです。
しかしそれ以外の新興サイトや日本語へのこだわりの少ないサイトでは、なかなかそうではないパターンが多く見られて、閲覧する際にもモヤモヤする思いです。
##英語を妥協する
もし、日本語文章の見た目にこだわりたいのであれば、英語の見た目をこだわるのを諦める必要があります。
はるか昔のフォント指定と違い、Meiryoや遊ゴシック以降のフォントは、言われるほど英語の表示が汚いということもありません。というかMSゴシック、ビットマップフォント時代の話を、現在でも引きずっているのではないでしょうか。大半のユーザーはそこまで気にしていません。
しかし一部のユーザーは「……」三点リーダーが上下中央に来るかどうかなど「小説を中心としたサイト」では非常に気にするのです。
古くからweb開発に携わる人や強いこだわりがある人は、英語を妥協するなんて、と思うかも知れません。Qiitaのような日英、ソースコード混在のような環境ならそれも理解できます。しかし「小説」等日本語を読ませるサイトにおいては、英語以前に日本語がおかしいのは気にならないのでしょうか。ちょろっと日本語も気にしてほしいなと思うしだいです。
「日本語文章」には「日本語のフォント優先指定を」今こそ、決断の時です。よろしくお願いいたします。