はじめに
ブロックチェーンやBitCoinをちゃんと理解するには暗号技術・経済など総合的な知識が必要になり、僕も理解が不十分です。また、説明出来るとしても本数冊分のボリュームがあるので1時間では無理です。
なので今日は、可能な限り枝葉を削って、概要と活用方法に焦点を当てます。
ブロックチェーンとは何か
非技術者向けにさらっと
ブロックチェーン(英語: Blockchain)とは、分散型台帳技術[1]、または、分散型ネットワークであるfrom: wikipedia
端的に言うと、ちょっと特殊なデータベースと思ってもらって良いかと思います。取引(トランザクション)が大量に保存されています。
ブロック(取引の束)が鎖のようにつながっているからブロックチェーンです。特徴としては、「原理的に過去のデータが消失・改ざんされることがない」と言われています。
BitCoinとかEthereumとの関係は?
BitCoin
元祖暗号通貨。BitCoinのためにBlockChainという技術が発明され、今ではBitCoin以外でもBlockChainが使われている。
Ethereum
BlockChainを用いた分散型アプリケーションのプラットフォーム。BitCoinと同じようにcoin的なものがあり取引されているが、本来はお金の用途ではなく、アプリケーションを動かすガソリン的なもの。
IOTA, NEM, モナコイン
Ethereumのように、ブロックチェーン技術を用途に応じて改良したもの。BitCoin以外のこれらの暗号通貨をaltCoinと呼んだりする。
BlockChainの活用例
BitCoin
BitCoinは先ほど述べましたが、仮想通貨です。取引を保存する仕組みとしてBlockChainを使っています。
どうやって使うの?
難しいことはなくて、電子マネーと同じように使えます。
例えば、とある買い物の代金で0.1BTCを要求されたら、スマホから相手の通帳(アドレスと呼ばれる)に0.1BTCを送るようにスマホから操作するだけです。
相手は届いたことを確認して、商品を渡してくれます。
先ほど、「取引が大量に保存されているデータベース」と言いましたが、上記の表のような取引履歴がBlochChainに保存されます。
普通の銀行振り込みと何が違うの?
電子マネーでの送金の場合、間に業者が入ります。
しかし、BitCoinの場合は間に特定の業者は存在せず、何かがやり取りしてくれます。
この間にいる何かが、世間で「マイナー(採掘者)」と呼ばれるコンピュータ群です。
何が嬉しいの?
- 全世界で使える
- インターネットが繋がっていれば、どこの誰にもすぐに送金できます。
- 銀行などを用いると国際送金は手間がかかります。
- 手数料が安い
- 特定の仲介業者がおらず、現状は(とあるからくりで)手数料が安くなっています。
- 特定の国・業者に依存しない
- 例えばJRが止めたらSuicaも使えなくなる
- 国が潰れたらお金の価値もなくなりますが、bitCoinなら大丈夫
雑にまとめると、
- 電子マネーのように手軽に送金出来て、
- 金銀のように、全世界で価値があるということになっていて、
- 手数料が安い
といった感じでしょうか。
(ホントに嬉しいのかは知らない)
「とあるからくり」 とは?
先ほどのマイナー(採掘者)が取引を処理してくれるのですが、マイナーは手数料だけでなく採掘されたBitCoinを得ることが出来ます。なので手数料が安くすんでいます。
(2100年以降はビットコインが採掘されなくなるそうなので、そうなると手数料は上がるかもしれません)
nayuta
ujomusic.com
(こちらは有用性の観点では「?」が付くものです)
http://gaiax-blockchain.com/smart-contract
http://gaiax-blockchain.com/blockchain-first-book
ユーザーがスマートコントラクトにETHと聞きたい音楽を送ると、内部で音楽の利用許可と、製作者へのお金の支払いが自動でされるそうです。
ただ、こちらの記事にあるように、音楽データや著作権情報はブロックチェーン外で中央管理しているようですし、手数料も対して安くならないのではと書かれています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kuriharakiyoshi/20170905-00075383/
KDDIの修理の事例
正しく理解しているか不安ですが、要件をまとめると、
- お客様はauショップ(KDDI)に修理依頼をする。
- 修理を依頼する場合は、修理会社に依頼する
- 修理の間は、リユース会社から一時端末を受け取って使う。
などがあるでしょう。この時、
- KDDIがお客様から問い合わせられた時に、修理会社のステータスを知りたい
- リユース事業者は、修理がいつ終わって端末がいつ返ってくるか知りたい。
- KDDIはどの修理会社が今対応可能なのか知りたいし、対応可能なら即時に依頼したい。
などがあるのではと思いますが、これまでは以下の理由で難しいでしょう。
- 人力で契約書を作って合意
- 遅い
- 一つのシステムで統一管理
- システムを誰が運用して、データの管理は誰がやるのか(他社に改ざんされたら困る)
- これまではおそらく合弁会社を作ったりして対応していたが、パートナーが増えるとそれも難しい
- それぞれの会社でシステム化してデータを持つ
- データが合わなかった場合に、どちらが正しいのかわからない
要するに、複数事業者間で合意したデータを改ざんされないようにシステム管理したいのです。
スマートコントラクトを使うと、スマートコントラクトを使うことで、「KDDIから修理の依頼が来たら、手が空いている修理業者が依頼を受ける」といったことが自動化され、その履歴はブロックチェーンに記録されて3社で共有されるため、改ざんもされずに確認出来るようになります。
みずほ・三井住友・三菱UFJでの個人間送金
こちらも仕組みは同じで、異なる事業者の間で、「誰が誰にいくら払った」という取引の記録を合意するためにブロックチェーンが使われているものと思われます。
BAT
https://basicattentiontoken.org/
https://news.mynavi.jp/article/20170904-brave/3
デフォで広告をブロックしていて、広告を見るようにすると視聴者にtokenが支払われるらしい。
ユーザーにとって有益だと思ったサイトにtokenを投げ銭することで3方良しなんだそうですが、詳しくは追えてないです。
裏側でEthereumを使っているそうです。
userfeeds
こちらは、特定の事業者に依らないキュレーションプラットフォームです。
スライドはこちら。
https://www.slideshare.net/userfeeds/building-google-for-the-economic-web-using-the-ethereum-blockchain
- キュレーターにはtokenが付与されるので金銭的なメリットがある
- 誰がどの記事を推薦しているのかがブロックチェーンに記録されるので、
- どの事業者もそれを利用できて競争が起きる
- 不正なランキング操作をしてもバレる
といった特徴があるようです。
おまけ:ICOって?
Initial Coin Offeringの略。
IPOで言う株の代わりにtokenを買ってもらうことで資金を調達する方法。「引換券」を売る形。
(厳密にはICOのパターンは「種類株式」「公募債」などいくつかあるようですが、上記のものが一般的な様子)