はじめに
JAWS DAYSというのはJAWS-UGという日本のAWSユーザグループが主催する最大のイベントです。
最新技術からビジネス、ライフスタイルなどAWSに関わる幅広いテーマの様々なセッションが開催されるということで参加して参りました。
そこで、僕が聞いたセッションと、JAWS DAYSに参加してみた感想をまとめたいと思います。
セッション
AWSクラスタに捧ぐウェブを衛っていく方法論と死なない程度の修羅場の価値
OWASP Japanの方が登壇されていました。
OWASP Top10とは何かというところから始まり、OWASP Top10の対策をするためのAWSサービスについての紹介などAWSでのセキュリティについて語られたセッションでした。
このセッション中でも語られていましたが、セキュリティ要件って後回しにされやすいです。非機能要件だしユーザ満足度には直結しないし。
あと、セキュリティ対策って考えなければならないことが多いし、分からないことも多い。
さらに、毎年更新されるセキュリティリスクの最新情報を追っていくのも大変。。。
そうなると、後回しになるのは理解できます。
そういう時には、OWASPを利用すると、セキュリティ要件や最新資料・ツールがまとまっているので良いらしいです。
スライドはこちら
AWS Technical Evangelists Special talk session
Jeff Barr氏を始めとする各国のテクニカルエバンジェリスト4名が一般応募した質問に答えていく形式のトークセッションでした。
個人的に印象的だったのは、「サーバレス、MLと最近流行ってますけど、次に何がくるとおもいますか?」っていう質問。
Randall Hunt氏が答えていたのだが、「AWS Lambda」が発表された2014年のRe:Inventの時にはあんまり反応が良くなかったらしいです。
だけど、今サーバレスが流行っていてLambdaはめちゃくちゃ使われている。
何が次に来るかは予想できないけど、今何が起こっているか理解することは必要だし、自分が気になったものはちゃんと追った方が良いよ的なことを仰っていた。
MLも言い始めた頃は誰も本気にしてなかっただろうし、自分が本当に来そうだと思ったものはコストをかけてでもアーリーアダプターになったほうが良いんだろうなと思いました。
ちなみにこのセッションは、同時翻訳している音声をレシーバで聞くという、日本人に優しい配慮もされていましたw
サービスをスケールさせるために 〜AWSとAWS利用者の技術〜
AWSジャパンのシニアマネージャーである荒木氏がサービスをスケールさせられるようにAWS側でやっている取り組みと、AWS利用者ができる対処やスケールする際に便利なAWSサービスの紹介などがされていたセッションでした。
面白かったのは、AmazonやNetflixが行っている継続的かつ意図的に障害を起こす取り組みについて。
Netflixが出しているSimian Armyというツール群を使って障害を継続的に起こしてその時の対策がなされているかチェックするらしいです。
システムがダウンしたことも想定したテストが、AmazonやNetflixのような大きな企業で実践されているのは知らなかったです。
あと、このセッションの後にCloudFormationについて質問させて頂いたのですが、その際に荒木氏が書かれたこちらの本を頂きました。ありがとうございました
実践Microservice&Serverless
MOTEX社の小西氏が、AWSでMicroservice&Serverlessを構築するときの"くせ"についてお話するセッションでした。
とても人気のあるセッションだったので、僕がブースに到着した時には既に満席で、立ち見も沢山いました。
なぜMicroserviceなのかから始まり、AWS上でMicroserviceを実現するときの手法や詰まったところを具体的に紹介されていてかなり分かりやすかったです。
内容が"くせ"についてだったので、Microservice、Serverlessにはまだ課題があるのかなという印象を持ちましたが、稼働しているサービスの話を聞けたのは、サービス構築する上でイメージ作るのにかなり役に立ちそうだと思いました。
スライドはこちら。
Reusable serverless components accross Projects via Terraform
Serverlessで各プロジェクトで構成が異なるものをTerraformで上手く管理する時の取り組みについての内容でした。
こちらは英語でのセッションだったのと、Terraformを触っていなかったので、なんとなくしか理解できなかったです。
Terraformを使うときはterraform-community-modulesを使おうねとか、Serverless Framefork使おうねっていうツールの紹介も結構してくれました。
Serverlessで各プロジェクトで構成の違うものを管理する際のTipsとしては、Terraformの設定ファイルを各プロジェクトにおいて、環境毎にディレクトリを切り、共通化できるmodulesは別のディレクトリにまとめておくというものでした。
ディレクトリ構成は以下の感じ。
root/
┣ terraform/
┃ ┣ modules/
┃ ┣ prod/
┃ ┗ stg/
...
※ prodやstgでは必要なmodulesをimportして使う
prodディレクトリの中身も書かれていたけど、残念ながらメモできませんでした...。
スライドが公開されるのを待ちます。
感想
今回のテーマは「no boarder」ということで、海外の方のセッションも多く、Jeff Barr氏を始めとするAWSテクニカルエバンジェリスト達がトークセッションを行うなど、豪華で国際的なイベントでした。
タイムテーブルを見ていると、「Serverless」,「IoT」,「ML」,「AI」のセッションが多かった印象です。
AWSでもこの辺のサービスがどんどん出ているし、確実にトレンドになっていますね。
あと、運営をされていたJAWS-UGの人たちを見ていると、とても楽しそうで明るかったように感じました。韓国のテクニカルエバンジェリストのChanny Yun氏も言っていたのですが、インフラ屋さんって結構暗い印象があったので、そのギャップがかなり良かったです。
今後JAWS-UGで勉強会とかあれば、是非参加したいですw