概要
VIVE Pro Eyeを使うと目蓋の動きをトラッキングして,アバターにまばたきさせることが出来ます.
しかしNeos VRの自動セットアップでは目閉じの設定が行われるだけで,SRanipalの機能を活かしきれていません.
そこで本記事ではEyeWiden,EyeSqueezeも利用したAdvancedまばたき設定の方法を紹介します.
設定方法
薄目の改善
EyeCloseの値をそのままBlendShapeに繋げると
目を閉じているつもりでも薄目になってしまったり
薄目を開けているときに目蓋がひくついてしまったりします.
そこでEyeCloseから出力される値を0.8~0.9で割ってあげることで,完全に目を閉じなくてもアバターは目を瞑るようにできます.
そのままだと数値が1を超えて破綻してしまうため,Clamp01を間に挟みます.
目を見開けるようにする
VIVE Pro Eyeでは目蓋を閉じるだけではなく,見開くことも出来ます.
しかし多くのアバターには目を見開くBlendShapeが用意されていません.
そこで目閉じのBlendShapeを使って目を見開く設定を行います.
EyeWidenから出力された値に0.2~0.4程度の値をかけます.
この値を引いてあげることで目閉じのBlendShapeの値がマイナスになり,逆方向に動かすことが出来ます.
目閉じと合わせて使うためにEyeCloseから出力された値から引いてBlendShapeに繋ぎます.
にっこり目に切り替える
VIVE Pro EyeにはEyeSqueezeの値があります.
これは目閉じの状態からさらにギュッと閉じた目にする為の値ですが
にっこり目に切り替えるために使ってみます.
EyeSqueezeの値をにっこり目のBlendShapeに繋ぎます.
このままだと目閉じのBlendShapeと干渉して目を閉じすぎてしまうため,
EyeCloseからEyeSqueezeを引いて目閉じのBlendShapeに繋ぎます.
こうすることで目を閉じた状態からにっこり目へと滑らかに切り替えることが出来ます.
終わりに
BlendShapeを自分で作れる方であれば,EyeWidenとEyeSqueezeを作成することでComponentを利用し設定することが出来ます.
しかし,モデリングソフトの使い方がわからない初心者であってもVR内だけでVIVE Pro Eyeを使いこなした設定が出来ることを目的に本記事を作成しました.
今回作成したLogiXは下記パブリックフォルダーに入れておきます.
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