振り返り、してますか?
問題や課題を早期に発見して、改善や方向転換をすることでプロジェクトの成功率を上げることができます。
ただし、間違ったやり方で振り返りをしてしまうと、改善につかがらないどころか、チームのモチベーションを下げかねません。
ここでは、KPTを使った正しい振り返りのやり方と、そこで使うツールをご紹介します。
振り返りの目的は、「成功イメージをつかむこと」
振り返りの目的は、 プロジェクトメンバーが「成功イメージをつかむこと」 です。
プロジェクトが成功するためには、メンバーが成功するイメージを持っていなければなりません。
良い振り返りをすると、プロジェクトメンバーが成功イメージをつかむことができます。
ダメな振り返りでは、プロジェクトの問題点ばかりに焦点を当ててしまい、犯人探しをしたり、メンバーが失敗イメージを持ったり、相互に責任をかぶせ合ったりしてしまいます。結果、メンバー間の歪を生むだけで、成功には近づきません。
振り返りでは、成功イメージを持てるようにしなければなりません。
そのために、KPTをうまく活用する必要があります。
KPTとは
KPTは振り返りのためのフレームワークです。
Keep, Problem, Tryの頭文字をつなげたもので、Keep=良かったこと。 Problem=問題だったこと。 Try=次にやりたいこと、試してみたいこと。
を項目として洗い出すことで、自分たちの今を知り、改善を進めていく方法です。
KPTはKeepから入るようにします。自分たちのやってよかったこと、続けるべきことを最初に振り返ることで、過剰に悲観視することなく、自分たちの立ち位置を把握できるようにします。
Keepで自分たちの立ち位置を把握できたら、次にProblemを洗い出していきます。Problemは改善できるところを探すために行います。Problemで改善できるところを探したら、必ずTry化します。
Problemでやってはいけないことは、チームメンバー同士が向き合ってしまうことです。たとえば問題を発生させた人とそれをリカバリーした人が対峙するようなことがあってはいけません。あくまでチーム全体で問題に向き合い、次に進むことが必要です。
Problemから導き出したTryとは別に、試してみたいこととして別途Tryを挙げてもいいでしょう。
重要なのは、メンバー皆がチームに発生した事について、同じ認識を持ち、同じ問題に一緒に対峙することです。
そして、振り返った内容は次に活かすことで、チームが改善していること、前進していること、成功に近づいていることを認識することです。
KPTツール
KPTを行うときは、見える化すること、そして振り返った内容を次に活かすことが重要です。
そのためにツールを利用しましょう。
こちらにフリーのツールを用意しました。
ツールを使うことで、洗いだした事を皆で共有することができます。ツールを通して課題に向き合うことで、チームメンバー全員で問題に向き合うようにしてください。
また、振り返りが終わったら、スナップショットとして記録に残すことで、自分たちが確実に前進していることを認識できるようにしてください。
振り返りは定期的に行い、2回め以降の振り返りでは前回のKPTのTryができたことを確認するようにしてから、KPTに入るようにしてください。これも、自分たちが前進していることを確認するためです。
ツールの使い方の詳しい説明はこちらをご覧ください。
まとめ
振り返りの目的は、発生した問題の犯人探しをすることではありません。「成功イメージをプロジェクトメンバーで共有すること」です。
KPTを使って、効果的な振り返りをしましょう。