denoのv0.38.0がリリースされたため、変更点をまとめます。
新機能
deno doc
コマンド
引数として与えたファイルのソースコードを解析し、そのドキュメントを生成してくれます。
# std/http/server.tsのドキュメントを表示
$ deno doc https://deno.land/std@v0.37.1/http/server.ts
# ドキュメントをJSON形式で表示
$ deno doc std/encoding/csv.ts --json
Chrome DevToolsサポート
Chrome DevToolsを使用してデバッグが出来るようになりました。
deno run
を実行するときに--inspect
を指定するとInspectorが起動します。
$ deno run --allow-net --allow-read --inspect https://deno.land/std@v0.38.0/http/file_server.ts
chrome://inspect
のRemote Targetの欄からinspectをクリックすると、Chrome DevToolsが開くので、そこからデバッグができます。
Unixドメインソケットのサポート
Unixドメインソケットがサポートされました(未検証です)
queueMicrotask.d.ts
@keroxpさんにより、queueMicrotask
関数の型定義が追加されました。
例えば、下記のようなコードのコンパイルが通るようになります。
queueMicrotask(() => {
console.log("Hello");
});
window.close
の実装
その他の変更点
console.log
でオブジェクトを表示する際の挙動が改善された
今までは、オブジェクトをconsole.log
で表示しようとすると、ネストされたオブジェクトが省略されました。
v0.38.0でNode.jsと同様の挙動をするように修正され、ネストされたオブジェクトも表示されるようになりました。
Deno.fsEvents
に不正なパスを指定するとパニックする問題が修正された
Deno.inspect
の第2引数として渡すデータ型がConsoleOptions
からInspectOptions
にリネームされた