0. はじめに
本記事の対象者は以下を想定しています。
- 競プロ開発環境のVisual Studio Codeをクラウド化したい。
- 手軽にC++開発環境を構築したい。
- 自分の開発環境を友人と共有したい。
- タブレットなどPC以外からコーディングしたい。
1. 導入手順
導入手順はGitHubアカウント作成し、自身のGitHubアカウントに空のリポジトリを作成します。
次にGitPodという「Visual Studio Code」をクラウド化したサービスを利用してC++開発環境を構築します。
※Visual Studio Code の拡張機能は一部のみしか利用できません。
GitPodを無料で利用する場合、以下の制限があります。(2020年8月時点)
- Publicリポジトリ:月50時間以内
- Privateリポジトリ:最初の30日間のみ無料
1.1. GitHubアカウントを作成する
以下URLへアクセスしてアカウント作成してください。
ここで入力したメールアドレスがアカウント名になります。
https://github.com/
1.2. 空リポジトリを作成する
以下画像の「Repositories」の右にある「New」ボタンを押してください。
「Repository name」は英数字で入力してください。
自身のリポジトリを識別するための名称になります。
GitHubの公開範囲は「Public」と「Private」が選択できます。
GitPodを無料で利用する場合は「Public」設定にして、全体に公開してください。
1.3. 作成したリポジトリのURLをコピーする
GitPod経由でGitHubのリポジトリへアクセスするため、作成したリポジトリのURLをコピーしてください。
1.4. GitPod経由でGitHubへアクセスする
以下URLを開き、「get-started」の部分をGitHubのURLへ変更して開いてください。
余談ですが、uBlockなどの広告ブロッカーを入れていると、BackspaceやCtrl+Sが効かなくなるので無効化してください。
https://www.gitpod.io/#get-started
1.5. C++開発するために拡張機能「CodeLLDB」をインストール
以下画像の通りに「CodeLLDB」をインストールしてください。
1.6. C++コンパイルするための設定ファイル作成
launch.json
デバッグするプログラム名や、事前にコンパイルするタスクを指定
{
// Use IntelliSense to learn about possible attributes.
// Hover to view descriptions of existing attributes.
"version": "0.2.0",
"configurations": [
{
"name": "Launch(C++)",
"type": "lldb",
"request": "launch",
"program": "${fileDirname}/a.out",
"preLaunchTask": "build before debug",
"initCommands":["settings set target.disable-aslr false"]
}
]
}
tasks.json
コンパイルするタスクを設定
{
// See https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=733558
// for the documentation about the tasks.json format
"version": "2.0.0",
"tasks": [
{
"label": "build before debug",
"type": "shell",
"command": "g++",
"args": [
"-std=c++14",
"-Wall",
"-Wextra",
"-g",
"${file}",
"-o",
"${fileDirname}/a.out"
],
"group": {
"kind": "build",
"isDefault": true
}
}
]
}
2. 実際にコンパイル&デバッグする
2.1. C++ソースを作成する
# include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
int main() {
int N;
cin >> N;
if (N >= 30) {
cout << "Yes" << endl;
} else {
cout << "No" << endl;
}
return 0;
}
2.2. 実際にデバッグする
以下画像のようにDebugタブを開き、「Launch(C++)」の左の再生ボタンを押してください。
下部タブの「./workspace/リポジトリ名」がコンソール ウィンドウとなっています。
試しに「30」と入力してEnterを押すと「Yes」と出力されます。
3. おわりに
GitPodはC++以外にも以下言語・フレームワークに対応しています。
https://www.gitpod.io/docs/languages-and-frameworks/
今回作成したリポジトリは以下に置いたので、自由に使ってみてください。
https://github.com/yukkes/atcoder