みなさんごきげんよう。ちょうど 20 年前、米国時間 2002 年 2 月 13 日、VSLive2022! というイベントで Bill Gates 氏の手により、Visual Studio .NET および .NET Framework が発表されました。今日は、以下の Beth の内容をもとに、色々見ていこうと思います。Happy Birthday .NET さん!!
※ 当時の HP。超懐かしいサイトアーカイブ...。拡張子 *.asp のあたりに時代を感じます。
それを記念して、.NET 本家のサイトなどが 20 周年のお祝いモードに衣替えし、米国時間の 2 月 14、15 日および 17 日にそれぞれイベントを実施します。ぜひご覧くださいませ。
昨年 11 月、.NET 6 と Visual Studio 2022 がリリースされました。.NET と Visual Studio の進化はこれからも続いていきます。
#.NET Community の皆さんの取り組み
バージョン 1.0 から 20 年かけて、今日では、500 万人を超える開発者の皆さんが .NET を使用してくださるようになりました。また、StackOverFlow の開発者の皆様へのサーベイによると、20 年前にリリースされたプラットフォームが 2019 年、2020 年、2021 年 年と 3 年連続で「最も愛されているフレームワーク」となっています。
また、Cloud Native Computing Foundation (CNCF) では、2017 年以降、GitHub 上で最も高いベロシティをもって推進されているオープンソース プロジェクトの Top 30 に .NET のリポジトリを認定しているなど、オープンソース化されてから、日々 .NET プラットフォームをより改善していくために積極的に活動されている方々が多くいらっしゃることの証左だと思います。
コミュニティの皆様からの貢献からも、.NET のパフォーマンスによい影響をいただいており、Tech Empower のパフォーマンス ベンチマークで何年もトップを維持し続けています。
コミュニティの皆さんによって作られた、NuGet 上の何十万ものパッケージ、.NET エコシステムのパートナーが提供する何千ものコンポーネントやツールも発展し続けています。
皆さんのおかげで .NET プラットフォームはここまでこれました。ありがとうございます!
##20 年にわたるイノベーションの歴史
マイクロソフトといえば、Windows や Office の会社というイメージが強い方もいるかもしれませんが、もともとは 1974 年にリリースされた 8 ビットコンピュータ「アルテア (Altair)」上で動く、BASIC インタプリタ「Altair BASIC」の開発から始まった会社です。マイクロソフトは長い間、開発者を第一に考えてきました。開発者はマイクロソフトの DNA であり、会社の初期の頃から最重要視されてきたのです。
これはマイクロソフトの本社に大事に飾ってある、"マイクロソフトにおける最初のソフトウェアとコード" です。創業者ビル・ゲイツと共同創業者のポール・アレンは、Altair 用 BASIC のオリジナルコードの多くをハーバード大学の Labで書いていました。その時のプリントアウトが、何年も後になってファイルキャビネットの裏で発見されたものがこのペーパーです。
DOS と BASIC から生まれ、成長してきたマイクロソフトは、90 年代には大規模な開発者ツールのポートフォリオを持ち、多くの種類のアプリケーションを構築するためのさまざまなツールや言語を持ち合わせてきました。当時、それぞれのツールは、様々な問題を解決するのに適していました。しかし、アプリケーションはそうではなく、こうした問題一つ一つの差異の間で、特にマシンの境界を越えてやりとりすることが困難でした。
そうした課題の中で、インターネットの台頭により、世界はより簡単な方法で情報を共有できるようになりました。技術は、インターネット上で通信する分散システムへと移行していきました。.NET は、このインターネット革命のために生まれたフレームワークでした。
複数の言語、1 つのランタイム、そしてすべての互換性を持ったライブラリと API のセット。.NET は、マイクロソフトにおけるインターネット時代の変革、挑戦の嚆矢の一つだったのです。当時、私たちは "Windows .NET Enterprise Server" など、多くの製品名に「.NET」というタグを付けていました。
マイクロソフトがオープンソースへの移行という大きな変革を行ったときも、.NET はその象徴的なプロダクトでした。2012 年、ASP.NET MVC Web Framework を完全にオープンソース化しました。当時、このプロジェクトはマイクロソフト初の主要なオープンソース プロジェクトの一つでした。
2014 年、クロス プラットフォームでオープンソースの .NET を GitHub 上で開発開始。そこから、オープンソース コミュニティのみなさんからの驚異的な数のサポートとコントリビューションに、マイクロソフトの開発チームは大変驚いたといいます。
2016 年、Red Hat DevNation カンファレンスでファースト バージョンをリリース。ついに、Red Hat Enterprise Linux 上で .NET が動作するという画期的なデモを行うことができました。.NET Framework 1.0 ができた 20 年前には、.NET が Linux 上で動作するなんて誰も考えていませんでした。
今や、.NET は Windows だけのものではありません。私たちは Red Hat や IBM のような企業と強力なパートナーシップを築き、RHEL、IBM Z、IBM LinuxONE に .NET を提供しています。また、商用およびコミュニティ主導の他のディストリビューションとも関係を持ち、発展させています。
このように、.NET の挑戦、進化の歴史はマイクロソフトの社内のエンジニアだけではなく、開発者コミュニティの皆さんからのフィードバックや支援に支えられてきました。
##今後はどうなっていく?
私たちは、2021 年 11 月に .NET 6 をリリースしたばかりですが、.NET 7 の開発を全速力で進めています。実際、今週中(今日は日本時間 2022/02/14) には .NET 7 Preview 1 がリリースされる予定です。
.NET 6 では、統一されたベース ライブラリと SDK、C# 10 への投資と Minimum API によるシンプルな開発環境、Hot reload による高生産性の実現、その他多くの機能が提供されています。.NET 6 は、これまでの .NET の中で最も早く採用されたバージョンであり、ユーザーの皆様からも非常に高い評価をいただいています。まだ試していない方は、ぜひ試してみてください。
そしてまだ Preview である、.NET Multi-Platform App UI(.NET MAUI)のリリースについても、間もなくお届けできるようになる見込みです。.NET MAUI は、単一のコードベースで Windows、macOS、iOS、Android 向けのネイティブ アプリケーションを構築することができます。私たちは現在、品質向上とバグ フィックスに重点的に取り組んでいます。今からでもプレビュー版からフィードバックをいただければ、対応できるように頑張りたいと思っています。
.NET は 20 年の間に大きく進化しましたが、開発者の生活を変えるという当初のビジョンは今も変わりません。高スループットのクラウド規模のサービスから最小のマイクロ コントローラまで、どんな種類のアプリケーションでも、どんな OS でも、優れたパフォーマンスで実装することができます。
2 月 14 日の午前 9 時(太平洋時間)に、www.dot.net で行われるお祝いライブに、ぜひご参加ください。Scott Hunter、Scott Hanselman氏、そして特別ゲストがそれぞれのストーリーを語り、.NET の過去、現在、未来の展望へとご案内します。この他にも、パートナーや MVP のみなさんなど、WW のコミュニティでは様々なイベントやお祝いが行われる予定です。
※ スピーカーの皆様
Scott Hunter
Scott Hanselman
#一緒に .NET をお祝いいただけると嬉しいです!
こちらに .NET 関連のデジタルグッズを用意しました。
よかったらぜひ、Twitter などの SNS でハッシュタグ #dotNETLovesMe を使って .NET 関連の思い出について共有いただけると嬉しいです。
ちなみに、GitHub さんも .NET 20 歳をお祝いしてくださいました。かわいい。
🎂 🥳 🎈 Happy 20th Birthday @dotnet 🎈🥳 🎂
— GitHub (@github) February 13, 2022
Anyone ordered a Slice<Cake> for the charming Octocat in the red polo??#dotNETLovesMe pic.twitter.com/gIUkySDxYL
##おまけ : 君だけの dotnet-bot くんを作ろうぜ!
えー、GitHub さんでも Build your own octocat というサイトがあって、ひそかにうらやましいなあと思ってましたが、満を持して .NET 系だといつもいるロボット君(dotnet-bot)をカスタマイズしようぜというサイトができました。地味に楽しいので、ぜひ「ぼくのかんがえるさいきょうの dotnet-bot」をおつくりいただき、SNS などでシェアいただけると幸いでございます。
ちなみにカスタマイズを終えると、Twitter でのシェアあるいはダウンロードが選べます。
↑やってみました
(2022.02.15 追記) 「.NET」の20周年を記念したブロードキャストのアーカイブが公開されました
そんなわけで、あと 20 年引き続きよろしくお願いします!!!
改めて元ブログはこちら。
それではみなさん、ごきげんよう!