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Gitでよく使うコマンド一覧

Last updated at Posted at 2020-03-12

Gitでよく使うコマンドは2部構成です。

はじめに

最近はGitをSourceTreeでなくCLIで操作することが増えました。
しかし、いつまで経ってもGitのコマンドが覚えられず、毎回ググっています。
ググるのは手間なので、よく使うコマンドをまとめることにします。

環境

  • Git:2.27.0

Gitでよく使うコマンド

git version

コマンド 説明
git version Gitのバージョンを出力する

git clone

コマンド 説明
git clone {リポジトリのURL} 対象リポジトリのデフォルトブランチをクローンする
git clone --depth {深さ} {リポジトリのURL} 対象リポジトリのデフォルトブランチを指定したコミット数で切り詰めてクローンする
git clone -b {ブランチ名} {リポジトリのURL} 対象リポジトリの対象ブランチをクローンする
git clone --recursive {リポジトリのURL} サブモジュールを含む対象リポジトリのデフォルトブランチをクローンする

git clone --depth 1 {リポジトリのURL} で、履歴が多いリポジトリをクローンする時間を短縮できます。

git remote

コマンド 説明
git remote リモートリポジトリの一覧を出力する
git remote add {リモートリポジトリ名} {リポジトリのURL} 対象リポジトリをローカルのリモートリポジトリに追加する
git remote rename {旧リモートリポジトリ名} {新リモートリポジトリ名} ローカルの対象リモートリポジトリをリネームする
git remote remove {リモートリポジトリ名} 対象リモートリポジトリをローカルから削除する

git branch

コマンド 説明
git branch ローカルブランチの一覧を出力する(チェックアウト中のブランチに * が付く)
git branch -a ローカルブランチとリモートブランチの一覧を出力する
git branch {ブランチ名} 対象ブランチを新規作成する(チェックアウトしない)
git branch -d {ブランチ名} 対象ブランチを削除する
git branch -d -f {ブランチ名} 対象ブランチを 強制 削除する
git branch -D {ブランチ名} 対象ブランチを 強制 削除する
git branch -m {旧ブランチ名} {新ブランチ名} 対象ブランチをリネームする

git checkout

コマンド 説明
git checkout {ブランチ名} 対象ブランチに切り替える
git checkout -b {ブランチ名} 対象ブランチを新規作成し、切り替える
git checkout {ファイルパス} ワークツリーにある対象ファイルの変更を取り消す
git checkout . ワークツリーにある全ファイルの変更を取り消す

2.23.0で git switchgit restore コマンドが追加され、 git checkout コマンドを使わなくても済むようになりました。

git switch

コマンド 説明
git switch {ブランチ名} 対象ブランチに切り替える
git switch -c {ブランチ名} 対象ブランチを新規作成し、切り替える
git switch --detach refs/tags/{タグ名} 対象タグに切り替える
git switch --detach {コミットID} 対象コミットに切り替える

git restore

コマンド 説明
git restore {ファイルパス} ワークツリーにある対象ファイルの変更を取り消す
git restore . ワークツリーにある全ファイルの変更を取り消す
git restore --source {コミットID} {ファイルパス} 対象ファイルの変更を対象コミットに戻す

git diff

コマンド 説明
git diff ワークツリー にあるファイルの差分を出力する
git diff --cached インデックス にあるファイルの差分を出力する

git status

コマンド 説明
git status 変更したファイルの一覧を出力する
git status -s git status を短い形式で出力する
git status -s -b 短い形式でもブランチとトラッキングを出力する

git add

コマンド 説明
git add {ファイルパス1} {ファイルパス2}... 対象ファイルをインデックス(コミット対象)に追加する
git add -A 変更した全ファイルをインデックスに追加する
git add -p {ファイルパス} 対象ファイルをハンク単位でインデックスに追加する

git reset

コマンド 説明
git reset HEAD {ファイルパス} ステージングにある対象ファイルをワークツリーに戻す( git add {ファイルパス} を取り消す)
git reset HEAD ステージングにある全ファイルをワークツリーに戻す( git add -A を取り消す)

git commit

コマンド 説明
git commit 指定したエディタでメッセージを書き、インデックスにある全ファイルをコミットする
git commit -m "{メッセージ}" メッセージを付け、インデックスにある全ファイルをコミットする

「指定したエディタ」とは、 .gitconfigeditor で指定しているエディタのことです。

.gitconfig
[core]
    editor = nvim

git revert

コマンド 説明
git revert HEAD 直前のコミットを元に戻すコミットを作成する
git revert {コミットID} 対象コミットを元に戻すコミットを作成する

git push

コマンド 説明
git push origin {ローカルブランチ名} 対象ローカルブランチを origin にプッシュする
git push -d origin {リモートブランチ名} 対象リモートブランチを origin から削除する
git push origin {タグ名} 対象タグを origin にプッシュする
git push -d origin {タグ名} 対象タグを origin から削除する
git push -f 強制プッシュする
git push --force-with-lease 強制プッシュする(ブランチのアップストリームが変更されている場合などは拒否する)

git fetch

コマンド 説明
git fetch origin origin から最新の履歴を取得する
git fetch --prune origin リモートリポジトリ上に存在しなくなったブランチなどの参照を削除し、 origin から最新の履歴を取得する

git rebase

コマンド 説明
git rebase origin/{ブランチ名} origin にある対象ブランチを、チェックアウト中のブランチへリベースする
git rebase --continue リベースを続ける
git rebase --abort リベースを強制終了する
git rebase --quit リベースを中止する

git merge

コマンド 説明
git merge origin/{ブランチ名} origin にある対象ブランチを、チェックアウト中のブランチへマージする
git merge --squash origin/{ブランチ名} origin にある対象ブランチのコミットをひとつにまとめ、チェックアウト中のブランチへマージする
git merge --continue マージを続ける
git merge --abort マージを強制終了する
git merge --quit マージを中止する

git cherry-pick

コマンド 説明
git cherry-pick {コミットID} 対象コミットをチェリーピックする
git cherry-pick {始点の1つ前のコミットID}..{終点のコミットID} 始点から終点までのコミットをチェリーピックする
git cherry-pick {始点のコミットID}^..{終点のコミットID} 始点から終点までのコミットをチェリーピックする
git cherry-pick --skip 現在のコミットをスキップして、残りのシーケンスを続ける
git cherry-pick --quit 失敗したチェリーピックを取り消す

git stash

コマンド 説明
git stash list スタッシュの一覧を出力する
git stash show スタッシュの変更を出力する
git stash push -m "{メッセージ}" メッセージを付け、変更をスタッシュにプッシュする
git stash pop スタッシュの変更をワークツリーに戻す(スタッシュから 消える
git stash apply スタッシュの変更をワークツリーに戻す(スタッシュから 消えない
git stash drop スタッシュから変更を削除する

2020/03/12現在、 git stash save は非推奨です。
代わりに git stash push を使いましょう。

スタッシュについては、以下の記事が参考になります。
https://qiita.com/chihiro/items/f373873d5c2dfbd03250

git log

コマンド 説明
git log ログを出力する
git log --graph --name-status --pretty=format:"%C(red)%h %C(green)%an %C(Cyan)%ad %Creset%s %C(yellow)%d%Creset" ぼくのかんがえたさいきょうのぎっとろぐ

git blame

コマンド 説明
git blame {ファイルパス} 対象ファイル全体の各行ごとに、最後に編集したリビジョンと作者を表示する
git blame -L {開始行} {ファイルパス} 対象ファイルの開始行から末尾までを各行ごとに、最後に編集したリビジョンと作者を表示する
git blame -L ,{終了行} {ファイルパス} 対象ファイルの先頭から終了行までを各行ごとに、最後に編集したリビジョンと作者を表示する
git blame -L {開始行},{終了行} {ファイルパス} 対象ファイルの開始行から終了行までを各行ごとに、最後に編集したリビジョンと作者を表示する

git show

コマンド 説明
git show {コミットID} 対象コミットのメッセージとテキストの差分を表示する

git tag

コマンド 説明
git tag {タグ名} タグを付ける
git tag -d {タグ名} タグを削除する

git rm

コマンド 説明
git rm {ファイルパス} 対象ファイルを 削除し 、Gitの管理外にする
git rm --cached {ファイルパス} 対象ファイルを 削除せず 、Gitの管理外にする
git rm -r {フォルダパス} 対象フォルダ以下を全削除し、Gitの管理外にする

Gitでよく使うテクニック

対象ファイルを一部分のみインデックスに追加する

git add {ファイルパス} で対象ファイルの全変更をインデックスに追加できます。
一部の変更のみ追加したいときは git add -p {ファイルパス} を使います。

$ git add -p {ファイルパス}
…
(1/3) Stage this hunk [y,n,q,a,d,j,J,g,/,e,?]?

変更は「hunk (ハンク)」という単位で扱います。
ハンクごとに対話式で聞かれるので、基本的には 「 y (追加する)」と「 n (追加せずそのまま)」を入力します。

各操作の意味を載せます。

(1/3) Stage this hunk [y,n,q,a,d,j,J,g,/,e,?]? ?
y - stage this hunk
n - do not stage this hunk
q - quit; do not stage this hunk or any of the remaining ones
a - stage this hunk and all later hunks in the file
d - do not stage this hunk or any of the later hunks in the file
g - select a hunk to go to
/ - search for a hunk matching the given regex
j - leave this hunk undecided, see next undecided hunk
J - leave this hunk undecided, see next hunk
e - manually edit the current hunk
? - print help

rebase時に発生したコンフリクトを解消する

rebase 時に発生したコンフリクトは、手動で解消後に rebase --continue を実行する必要があります。

# 1. fetch→rebaseする
$ git fetch origin
$ git rebase origin/master

# 2.コンフリクトが発生したら、手動で解消してaddする
$ git add Foo.swift

# 3. `rebase --continue` を実行する
$ git rebase --continue

# 4. 対象ブランチを強制プッシュする
$ git push -f origin master

強制プッシュしているので、タイミングにはご注意ください。

間違えてプッシュしたコミットを取り消す

$ git reset --hard HEAD^
$ git push -f

強制プッシュしているので、タイミングにはご注意ください。

直前のコミットメッセージを変更する

直前のコミットメッセージは git commit --amend で変更できます。
テキストエディタが開くので、コミットメッセージを変更して保存します。

$ git commit --amend
$ git push -f

すでにプッシュしている場合、強制プッシュする必要があります。
コミットIDが変わる点も注意です。

過去のコミットのAuthorとCommitterを一括で変更する

Gitでコミットするユーザーを間違え、まとめて修正したい場合に使えるテクニックです。
私はSourceTreeが .gitconfig にユーザー名とメールアドレスを追加したことに気づかずコミットし、修正するために使いました。

以下はコミッターが特定のメールアドレスのコミットのみ変更しています。
必要に応じてif文の条件を変更してください。

$ git filter-branch --commit-filter ' 
if [ "$GIT_COMMITTER_EMAIL" = "{変更したいコミッターのメールアドレス}" ];
  then
    GIT_COMMITTER_NAME="{変更後のコミッター名}";
    GIT_AUTHOR_NAME="{変更後の作者名}";
    GIT_COMMITTER_EMAIL="{変更後のコミッターのメールアドレス}";
    GIT_AUTHOR_EMAIL="{変更後の作者のメールアドレス}";
    git commit-tree "$@";
  else
    git commit-tree "$@";
  fi'  HEAD
$ git push -f

コミットの取り消しと同様、強制プッシュしているので、タイミングにはご注意ください。

2021/05/11現在、 git filter-branch は安全性とパフォーマンスの問題により非推奨 です。
git filter-repo などを代わりに使いましょう。
https://github.com/newren/git-filter-repo/

タグを付け替える

タグを直接付け替えることはできないので、タグを削除して同名で付け直します。

# ローカルでタグを削除して付け直す
$ git tag -d {タグ名}
$ git tag {タグ名}

# リモートリポジトリからも削除し、付け直したタグをプッシュする
$ git push -d origin {タグ名}
$ git push origin {タグ名}

ちなみにGitHubでリリース済みのタグを付け直すと、リリースがドラフトになりました。

リモートトラッキングの参照が残ってフェッチできない

git fetch origin を実行すると、以下のエラーが発生することがあります。

$ git fetch origin 
error: cannot lock ref 'refs/remotes/origin/feature/foo': 'refs/remotes/origin/feature' exists; cannot create 'refs/remotes/origin/feature/foo'

feature ブランチがあって feature/foo ブランチを作成できないためです。

git branch -d feature を実行するのみだと、リモートトラッキングの参照が残ってしまいます。

$ git branch -d feature
$ git branch -a
remotes/origin/feature

git fetch --prune origin を実行することで、フェッチ前にリモートに存在しなくなったリモートトラッキングの参照を削除するため、エラーが解消されます。

$ git fetch --prune origin
 - [deleted]           (none)     -> origin/feature
 * [new branch]        feature/foo     -> origin/feature/foo

壊れたrefを無視する警告を解消する

強制プッシュ後に git branch -a を実行すると、以下の警告が発生することがあります。

$ git branch -a
warning: ignoring broken ref refs/remotes/origin/HEAD
* main
  remotes/origin/main

処理はまだ理解していませんが、私は以下のコマンドを実行することで解消しました。

$ git symbolic-ref refs/remotes/origin/HEAD refs/remotes/origin/main
$ git fetch --prune
$ git gc
Enumerating objects: 663, done.
Counting objects: 100% (663/663), done.
Delta compression using up to 8 threads
Compressing objects: 100% (257/257), done.
Writing objects: 100% (663/663), done.
Total 663 (delta 392), reused 653 (delta 386), pack-reused 0
$ git branch -a
* main
  remotes/origin/HEAD -> origin/main
  remotes/origin/main

GitHubでフォーク元のリポジトリにアクセスする

リモートリポジトリにフォーク元のリポジトリを追加することで、アクセスできるようになります。

$ git remote add upstream {フォーク元のリポジトリのURL}

あとは origin と同様、 fetchrebase or merge などを実行すれば、フォーク元のリポジトリの変更を取得できます。

$ git fetch upstream
$ git checkout develop
$ git rebase upstream/develop

おまけ:エイリアスの設定

.gitconfig[alias] セクションでエイリアスを設定できます。
私は diff --cacheddfc に設定するなど、短いコマンドで実行できるようにしています。
私の .gitconfig は以下にアップロードしており、随時更新しているので、よかったら参考にしてください。
https://github.com/uhooi/dotfiles/blob/master/.gitconfig

余談ですが、私は .bashrcgitg で実行できるように設定しています。
つまり先ほどのコマンドは g dfc で実行できます。
https://github.com/uhooi/dotfiles/blob/master/.bashrc#L13

Gitコマンドは補完が効くので、覚えていないうちはエイリアスを設定せず、ある程度覚えたら設定するのがオススメです。

おわりに

これでGitのコマンドを忘れたときは、本記事を見ればだいたいは解決できます!

参考リンク

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