本記事は次の記事の和訳です:
https://wiki.archlinux.org/index.php?title=User:Misfit138/The_Arch_Way_v2.0&oldid=77351
Arch Linuxの原則についてまとめた非公式記事です。公式Wiki上で2009年ごろ作られましたが、最終的に 非公式扱い となり放棄されました。現在は原著者のユーザページにアーカイブされています。最近改めて見直してみて、なかなか良い内容だなと思ったため和訳することにしました。
正式なArchの原則は The Arch Linux Principles にまとめられています。
The Arch Way v2.0
1. シンプル
不要な追加、変更、複雑化をしない
シンプルさは最も重要な原則です。デザインのシンプルさを優先し、他の原則はすべて犠牲にする必要があります。実装に関するシンプルさは、インターフェースに関するシンプルさよりも重要です。
2. エレガント
シンプルさ、強さ、効率の良さ、小奇麗さ、独創的なデザインを兼ね備える
フランスの飛行家で冒険家、作家であるサン=テグジュペリは、エンジニアリングにおけるエレガンスを定義するのに最適な言葉を残しています:
「デザイナーが完璧に仕上げたことを知るのは、付け加えるものがなくなった時ではなく、取り除くものがなくなったときである。」
エレガントであることよりも、シンプルであることのほうが少し重要です。
3. 汎用 (Versatile)
多くのことを十分にこなし、多様な用途や機能を持つ
シンプルかつエレガントなシステムは大抵、汎用性も持ち合わせています。しかし、何よりもシンプルさを優先してデザインされる必要があり、そのためには汎用性も犠牲になります。
汎用性はエレガントであることほど重要ではなく、簡便さよりは重要になります。
4. 簡便 (Expedient)
簡単、あるいは素早く、便利
シンプルでエレガントかつ汎用的なシステムは、実用に際して簡便でなければなりません。しかし、他の原則を優先するためであれば犠牲にできます。実装のシンプルさが損なわれる場合は、簡便さを犠牲にします。
複雑なユーザーインターフェースによって簡便さが損なわれる場合は、余計な複雑化をせずに、その複雑さを表現する必要があります。
補足: ライセンスについて
Arch Wikiの記事はすべて GFDL v1.3 というライセンスに従う ため、一応原著者名を含めたライセンステキストを貼っておきます。
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