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運用や調査でログを確認するときによく使うコマンド集

Last updated at Posted at 2017-12-13

これはFringe81 Advent Calendar 2017の13日目の記事です。

こんにちは。 @ug23 です。

今回はサーバからのアラートや調査のためにサーバにログインしてログを調査するときに便利なコマンド・小技を紹介します。
何度も教えまくっていていちいち説明するのも面倒だなと思い始めてきたのでまとめてみました。
もっといい方法や誤っている部分、危険だよということがあればぜひコメントや編集リクエストをいただけると嬉しいです。

※基本的にBashのお話です。

TL;DR

  • ログファイル確認と監視はless。ショートカットキーは色々あります。
  • 検索はやっぱり grep。 オプションや正規表現を覚えるとより幸せになれます。
  • 集計するときはawk。一度パターンを作ってしまえば自分の武器になります。
  • Bashのワイルドカードは * の他にもあります。

tail

言わずと知れたファイル監視コマンドです。監視の際は-F を付けましょう

# 名前が変わろうとも同じファイルを監視する => ログローテーションされたら開き直す必要あり
tail -f access.log

# 名前が変わると自動で開き直す => 時間や日付が変わってもそのまま見ていられる
tail -F access.log

# ワイルドカード指定しておくとファイルごとの更新分をまとめて見れる
tail -F *.log

grepawk に流すこともできますが、そんなときはバッファされないオプションを付けておきましょう。
bashでパイプとかでつないでバッファされちゃう時

less

viewmore より高機能で高速なファイル確認コマンドです。
cat ではターミナルを遡らなければなりませんが、 less ならコマンド内でスクロールできます。
また、ログ確認で vi emacs nanoなどエディタを開いてしまうと改変、削除の危険性があるのでやめましょう。

代表的なオプションやコマンドを紹介しておきます。

起動オプション 機能
+F ログ監視モードになる(ctrl+cで普通のlessに戻る)
--follow-name 開いている途中にファイル名が変更されたらファイルを開き直す
-R ANSIエスケープシーケンスを解釈して色が付く
-S 行を折り返さずに表示する
-X lessを閉じても画面をクリアしない
コマンド 機能
q 閉じる
F ログ監視モードになる
スペース または f 1ページ進む
b 1ページ戻る
G 一番下へ
g 一番上へ
/word word という単語を下方向に検索(大文字小文字を区別する)
?word word という単語を上方向に検索(大文字小文字を区別する)
n 最後に検索した単語をもう一度下方向に検索
N 最後に検索した単語をもう一度上方向に検索
:n 次のファイルへ (後述)
:p 前のファイルへ (後述)

上記でファイル移動ができる旨を書きましたが、 less もファイル名をワイルドカード指定できます。

$ ls
fuga.txt    hoge.txt
$ less *

このとき最初は fuga.txt が読まれますが :n すると hoge.txt を開けます。
ワイルドカードの昇順に切り替えることができます。

私の手元の環境では less 起動中に h を押すとすべてのショートカットキーが出ました。ぜひ覚えてみてください。

cat

ファイル確認のみなら less が優秀ですが、catconcatenate の略なのでファイルを連結することができます。

たとえば access.log.YYYY-MM-DD_HH という形式のログが置かれているとしましょう。

# 2017-12-01 分の全ログをまとめてgrepできる
cat /path/to/access.log.2017-12-01_* | grep "ERROR"

# もちろんlessだってできる
cat /path/to/access.log.2017-12-01_* | less 

grep

検索といえばgrepですね。検索キーワードが含まれている行のみ出力してくれます。

# "Exception" という文字列を検索する(大文字小文字を区別します)
cat error.log | grep Exception

# 大文字小文字を区別したくないとき
cat error.log | grep -i error

# "INFO" 以外の行を出力する
cat application.log | grep -v INFO

# AND検索
cat access.log | grep 500 | grep /a

# OR検索
cat application.log | grep -e WARN -e ERROR

# どのファイルにそのキーワードが含まれているかがわかる
grep "ERROR" *.log

私がよくつかうオプションを紹介しておきます。

オプション 機能
-c 該当する行数を検索できる
-i case-insensitiveになる
-v キーワードを含まない行だけ出力
-A X 該当する行のX行後も出力
-B X 該当する行のX行前から出力
-C X 該当する行の前後X行出力
-E 正規表現を使える

awk

これだけでいろんなプログラムをかけてしまう awk です。アクセスログなどの集計時等に力を発揮します。基本的な使い方は他の記事に譲るとして、実際に私が使っているのを紹介します。

アクセスログがタブ区切りになっていればawk側もタブ区切りで読み込むようにしてやれば自由自在です。

いざという時に使えないと困るので時間のある時、安全な場所で以下のようにして一度カラムと内容の対応付けをしておくとよいです。他によいやり方があるかもしれませんが、こうしておけば確実にわかりますw

# 1列目
cat access.log | awk -F"\t" "{print $1}"

# 2列目
cat access.log | awk -F"\t" "{print $2}"

# 3列目…
cat access.log | awk -F"\t" "{print $3}"

ちなみにcatを噛ませなくてもawk自身でファイルを読み込むことはできますが、順番を忘れることが多いのでcatからパイプで繋いでいます。

# こっちだっけ?
awk filename "{print $5}"

# それともこっちだっけ?(こっちが正解)
awk "{print $5}" filename 

# grepはこっちが正解
grep "ERROR" filename

例えば。
あるサーバの POST /hoge というリクエストが特定の時間だけ 50X を返してしまうということがありました。
そのサーバは複数のエンドポイントを持っているので他のリクエストを除いてこのエンドポイントのみの情報を見たいという時以下のようにしました。

# $3: timestamp $4: リクエスト $5: レスポンスコード
cat access.log | awk -F"\t" '$4 == "POST /hoge HTTP/1.1"{print substr($3,13,8),$5}'

# => HH:MM:SS <レスポンスコード> というように出力できた

条件の指定の仕方や組み込み関数を使って自分だけの集計コマンドを作って用意しておけばいざという時も安心です。

おまけ: Bashのワイルドカード

たとえば ls *.log のような指定は皆さんよく使うと思いますが、以下のような指定の仕方もできます。主にファイル名指定に使えます。

ワイルドカード 意味
? 任意の一文字
* 任意の文字列
[0-9] 0から9の数字1文字
[!0-9] 0から9の数字 以外の1文字
[0-9!] 0から9の数字と !のどれか
[abc] aかbかc, [a-c]と同義
[a-zA-Z] 大文字小文字を問わない半角英字1文字
{access,error} "access"と"error"という文字列。スペースも認識される

この辺を上手く使うと幸せになれました。

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