はじめに
これ以前に他の勉強会のまとめとか普段から書いたりしていますが、**おそらくこれが過去最高の規模の勉強会になります。**今回は弊社からのバックアップを受けてre:invent2019に参加させていただきました。現地には私と同僚2名での参加です。
このカンファレンスの規模は異常なほど大きいので、ここでは自分が実際に聞いたセッションで気に入ったAWSサービスだけまとめます。
DeepComposer
まずこの新発表の話題は避けて通れないでしょう。これは端的にいうと演奏を機械学習するキーボードです。手法的にはGANを使っているようですね。このre:inventでワークショップがあったらしく、それに参加した人にキーボードの実物が配られたそうです。以下は実物。私ではなく同僚のものですが。
SageMaker
このSageMakerは怒涛のリリースでした。まずはIDEのLaunch。もはやコードすら書かなくていい(用意するのはCSV)Autopilot。モデルをモニターするやつ、実験できるやつ、デバッガ、Deep Graph Libraryのサポート、完全フルマネージド化などと、もはや機械学習は全てSageMakerの上でやれと言わんばかりのリリース発表でした。あとはCodeGuruで機械した予測モデルの脆弱性とかのコードレビューを自動で行なってくれたりするサービスも紹介されたりしました。別にこのCodeGuruは、機械学習以外にも使えそうな感じのサービスっぽいですが、用途として紹介されたのがML関係だったのでここの項目に入れました。
Alexa Conversations
AIベースのAlexaスキル開発ができるサービスです。スマートスピーカーの基本開発は、インテント・スロットの値からレスポンスを生成するロジックを組み立てるわけですが、このロジックをif文・switch文の分岐ではなくて、AIによる予測モデルを使ってより自然な会話をデザインすると行った話でした(多分そう。英語難しい。。。)。
AVS for AWS IoT
これはIoTLTコミュニティーの人間としては無視できないサービスでした。要はこれはAlexaのエージェントをマイコンで使えるという画期的なサービスです。AWS IoT coreとMQTTを用いることでマイコンのようなスペックの低いボードでもVUI開発ができるようになっているとのこと。
一応ここに詳細がありますね。すぐに開発できるものとして、NXPとQualcommで専用キットが売っているみたいです。
WeissBeerger
AWSのサービスとは直接関係ありませんが、AWS IoTを使って成功したベンチャー企業として紹介されたやつです。この企業が紹介されたセッションでは、実際にAWS IoTを使ってどのようにマネタイズするかの内容で、その後半で実際にWeissBeergerがAWS IoTを具体的にどのように使ってSmart Barを実現したかを話されました。実際に用いているツール(おもにAWSサービス)が以下のような感じです。
アーキテクチャは以下のような感じです。
基本はLambdaをベースにしているようでした。このIoT化を行うことで、お酒の質の向上はもちろんですが、センシングを行うことで無駄に捨てられるお酒をなくすと行った改善もできたとのこと。
AWS Bobomaker
このサービスはロボット工学科出身の私にとっては興味あったサービスですが、今まで使ったことなかったのでそれ関係のセッションを聞いてきました。このサービスは端的にいうとROSを使ったロボットの開発・Gaziboを使ったシミュレーション・デプロイを簡単にできるサービスです。
私が聞いてきたセッションではシミュレーションについてフォーカスされた内容でした。このAWS RobomakerではCI/CD的なテスト開発が行えるとのこと。シミュレーション環境のサンプルとして以下のようなものが紹介されました。
多分これはROSが用意したシミュレーション環境だと思いますが、このRobomakerが用意したテスト環境をCodePipelineを使って継続的に使うことがAWSのサービスでは可能とのことです。ロボット開発(シミュレーションの範囲ですが)でもCI/CDでテストケースを用意してシミュレーションテストを回しながら開発できるのはとても興味深いなと思いました。このRobomakerを用いている例としてiRobotでは以下のようなアーキテクチャで継続的なDevOps開発を行なっているとのことです。
これもLambdaベースな感じでいいですね。
さいごに
まだre:invent途中ですが、あとは新しいサービスの話はなさそうなのでここでパブリッシュしようかと思います。re:inventでは多くのインプットがありました。私はAWSでの業務経験はないし特に英語ができるわけでもないが、「行きたい」という意思を頑張って示したら本当にre:inventに参加できることになりました。こういったチャレンジを支援してくれる会社なので、私は弊社はとてもいい会社だと思います。