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SIX2019から見えてくる日本のAIの最前線

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株式会社ABEJA(アベジャ)は3月4日〜5日、都内でイベント「SIX 2019」を開催。事前にかなり広告も投下して集客をはかった国内でも大規模なAIイベント。61のセッション(講演)を設け、参加登録で8000名超、予定来場者も5200名を数える規模となりました。ABEJAはディープラーニングを活用したAIの社会実装を展開する会社。「AIの民主化」を掲げて、広くAI環境が利用できるAIプラットフォーム(クラウドサービス)の提供やディープラーニング関連技術、システム開発を行っています。そのABEJAが主催したSIX2019から見えてくる日本のAIの最前線をオンラインメディアの記事をピックアップして紹介します。

※下記サイトからの転載。ビッグデータ・AIなどに関するトピックを毎週取り上げています。
TechCrowd: https://www.techcrowd.jp/related/

ABEJAが注目するAI最新技術とキーワード ポストAIは量子コンピューティング「SIX 2019」記者会見

ロボスタのレポート記事です。株式会社ABEJA 代表取締役社長の岡田陽介氏が行った記者会見をレポートしてくれています。

まずは、ICT投資額だけをみるとこの20年間で、日本も米国と遜色の中伸びを示しているにもかかわらずGDPが日本は伸びていないところの指摘から話をはじめています。岡田氏は日本がAIに効果的な投資を行ってこなかったことが原因ではないかと分析しています。

続いて、ここ数年のディープラーニングの驚くべき進化についてふれ、特に、Googleの「AutoML」「BigGAN」「BERT」「PyTorch」「GTP-2」という、昨年から今年にかけてGoogleから出てきた驚くべき最新技術について紹介しています。

またSIX2019で発表したABEJAの新しい取り組みとしては、まず「ABEJA X」があります。量子コンピュータのソフトウェア開発などの次世代のテクノロジーの研究開発プロジェクトを立ち上げるとのこと。また、AI開発の初期仮説検証が簡単にできる「ABEJA Platform Accelerator」(α版)の試用を開始。高度な専門知識を持つデータサイエンティストがいなくともAIを気軽に使える「AIの民主化」に向けた一歩と位置付けているようです。

AI開発の初期仮説検証が簡単にできる「ABEJA Platform Accelerator」(α版)の試用を開始

ITmediaのSIX2019レポート記事です。AI(人工知能)ベンチャーのトライエッティング(愛知県名古屋市)の長江祐樹社長が、同社が体験した“大炎上プロジェクト”の経験を振り返り解説した講演です。

同社は企業のAI活用を支援するAI専任のSIer。ヒアリングから設計、業者選定、施行管理や納品までを一括で担当。実際のシステム構築はベンダーに委託し、上流設計やアルゴリズム構築などを担う。

長江社長は、18年にネットで話題になった「メテオフォール型開発」そのものだったと当時を振り返る。メテオフォール型開発とは、顧客の要望でこれまでの要件定義や基本設計などの仕様がひっくり返り、プロジェクトがうまく進まない様子を表現したもの。神様が気まぐれで全てを滅ぼすメテオを発動するという意味です。

問題のプロジェクトは、「人事系のAIシステムを8カ月で開発する」というもの。人事担当がシステム開発の要望を出し、情報システム部が要件を取りまとめてトライエッティングにPoC(概念実証)を依頼。トライエッティングはシステムの上流工程の設計とアルゴリズム構築を担当し、システムのユーザーインタフェース構築はシステムベンダーに再委託。

現場担当や人事担当もモチベーションが高く、開発から3カ月ごろまでは順調に見えた。しかし、ある日突然「裏の決裁者」という人事担当の上司が登場。「役員が期待してIRにプロジェクトの内容を記載してしまった」と告げられたとのこと。人事担当の上司は「スケジュールを2カ月前倒ししてほしい」と続けたとのことで、社名付きでIRに書かれてしまったためトライエッティングは断ることもできない。同じく“寝耳に水”状態の情シス担当と協力し、何とか間に合うようにプロジェクトの仕様やスケジュールを変更。その後、スケジュール通りに何とかリリースにこぎつけたが、ここで1人目の神様が登場する。

1人目の神様は現場部門から現れた。どうやら、情シスが固めた要件定義に現場からの要望が十分に反映されていなかったらしい。要件定義だけでなく、AIやユーザーインタフェースも実装し直し。全て実装が完了するまでに、プロジェクト開始から12カ月が経過。すると、新たな神様がコーポレート本部から登場。情報共有が不十分だったため、本部はプロジェクトが8カ月で終わるものと思っていたようです。本部の神様は納期がずれ込むことを嫌い、当初のスケジュール通りに終わるよう、情シスに他の会社を探すよう命令。情シスは10社ほど要望を実現できそうなAI会社に相談したが、どこも断られたとのこと。

難航したプロジェクトも、いまはチーム構成を工夫したことで比較的順調に進んでいるとのこと。長江社長は「プロジェクトの成功はチーム構成で7割決まる」と豪語する。具体的には、現場の神様にもミーティングに入ってもらうことで、われわれが頑張っていることが伝わりやすくなったとのこと。プロジェクト進行においては依頼者側の安心感も必要のようです。

AIで顔や広告を自動生成――サイバーエージェントは学習データをどのように集めたか?

@ITで行われている「“おいしいデータ”で、成果が出るAIモデルを育てる」第3回、2019年3月に開催された「SIX 2019」において、サイバーエージェントインターネット広告事業本部の毛利真崇氏が講演した内容のレポートです。

サイバーエージェントでは、広告作成に必要な画像収集システムを内製して3カ月間に約10万本の広告を作成しているとのこと。それでも、ターゲティングされた広告ではターゲットごとに広告画像を作り分けることも増えて、広告の制作時間の不足に悩まされているようです。

そこでサイバーエージェントのクリエイティブAI研究所では、今まで制作してきた広告を学習データにして、広告を自動生成するAIモデルの開発に取り組んでいる。しかし、開発には2つの課題があったとのこと。1つ目は、広告を自動で生成するAIモデルを開発しようとしても、開発に必要なデータが社内に散在していたこと。社内で働くクリエイターが「広告の素材」「広告の制作、編集データ」を持っていたり、コンサルタントや営業が「広告効果レポート」を持っていたり、1カ所にデータを集められていなかったようです。2つ目は、広告の制作データが複雑なこと。制作データには、広告で使っていない編集途中のデータが含まれている場合があるのが障害になったようです。

そこで、AI開発のために必要なデータを集約して、学習できるデータに変換するためだけの専門部署「データクレンジンググループ」を発足して、データ環境の整備を行ったとのこと。また学習データを集めるのにも当初は苦労したとのことですが、サイバーエージェントでは、AIモデル開発に必要な教師データを、クラウドソーシングを活用して収集しているようです。今後は「効果の高い広告」を素材レベルから自動生成するための取り組みを続けていくとのべ講演をしまくくったようです。

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