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今年もエンジニアの世界とトレンドを見せてくれたデブサミ2018

Last updated at Posted at 2018-02-25

働き場として「見晴らしのいい場所」ということばがありますが、まるでネットのリードカンパニーで働いていないと見えてこないようなことが、見させて感じさせてくれる見晴らしのいい場所「Developers Summit」。今年のテーマは「変わるもの×変わらないもの」。AI・スマートスピーカから量子コンピュータまでの最新技術トレンド関連の講演から、どんどん新しい分野が出来てくる分野だからこそ必要となる「技術選定の審美眼」、技術ボランティア組織の立ち上げやエンジニア組織のチーム作りまで、すばらしい人たちの刺激的な講演が数々ありました。オンラインメディアでの記事およびオンライン公開されている講演資料からピックアップしてご紹介します。

※下記サイトからの転載。ビッグデータ・AIなどに関するトピックを毎週取り上げています。
TechCrowd: https://www.techcrowd.jp/related/

技術選定の審美眼。時代を超えて生き続ける技術と、破壊的な変化をもたらす技術を見極める

Enterprise IT technologiesに関するオンラインメディア “Publickey”のデブサミ講演の記事です。さまざまな技術書籍を執筆している和田卓人氏の講演「技術選定の審美眼」をレポートしています。

技術の世界がどんどん変化していく中で、すべてをキャッチアップし続けようとすると疲れてしまう。「ついて行くべき変化」と「スルーしていい変化」がある。その見分けが重要と説明してくれています。

「ついて行くべき」長く使われている技術として取り上げているのが、UNIX、Web、それからRDB。それらに共通にみられるのは「制約の大きさ」という指摘が興味深いところです。

強い抽象をベースとした閉じた系となっていて、制約の大きいルールを共有することにより抽象的な層で再利用でき長い期間にわたって利用されつづけるシステムが構築できる。

そしていまスルーしないといい技術として、紹介してくれたのは、Ruby on Rmails,クラウドコンピューティング、DockerそしてReactとのこと。このようなGmae Changerな技術については、すくなくともそれらの技術がなにをもたらしたのか、それによって変わった後の世界は理解している必要があるとのことです。

Botで専属トレーナー・栄養士を雇う世界が来ています。先進の擬人化技術を今日、体験しよう。

デブサミの二日目におこなわれた、LINEの中嶋一樹氏による講演資料です。聴く人をひきつける講演技術としてもすばらしい講演でしたが、Botが、また背後にあるクラウドで提供されるAI・資源言語処理のフレームワーク・サービスとAIスピーカなどのAI家電のプロダクトが、さまざまな擬人化サービスを実現可能としつつあることをリアルに感じさせてくれた講演です。

自分の専属トレーナーとなるBot、自分の専属栄養士となるBotをプロトタイプとして作成してきており、会場の人にもいっしょにBotとのやりとりをしてもらうというデモを行なっていた時間を長くとってみせてくれましたので、Botによるやりとりの形態をとることがWebのサービスとどのように違う印象を与えるのかもはっきりと感じさせてくれました。

タイプした自然言語でもここまでやりとりができること、ある程度コンピュータのサービス向けにシンプルに入力したほうがよいというリテラシィがあること、スマートスピーカとのやりでもほぼ同様のことまでできること、でもやはり聞き取りやすさなどのリテラシィがあることなど、最近話題のスマートスピーカにもつながる最新の技術が何を可能としつつあるのかを感じさせてくれる講演です。

スマスピ企業4社がデブサミに登壇

「ロボスタ」のデブサミ講演レポートです。スマートスピーカ関連の企業4社によるパネルディスカッションを行いました。

株式会社ポケモンやリクルート、面白法人カヤックというスマートスピーカの「スキル」を開発している立場からのコメントからは、まだスマートスピーカの「スキル」の開発で利益ができるほどのユーザ規模ではないようですが、既存サービスの一部機能を切り出してスマートスピーカ用の音声サービスを作るとか、既存サービスのユーザとの接点を増やすという観点から先行投資的に取り組んでいるようです。

また、スマートスピーカを日本ではGoogleやAmazonよりも早く販売開始したLINEからも開発担当の砂金さんが参加されていますが、ひとが話しかけたくなる可愛さに着目してプロダクトデザインをしたという発言が印象的です。スマートスピーカはAI関連製品でもありますが、ソフトウェアだけでない「スピーカ」というプロダクトであるだけに、LINE CLOVAで評価されたことのひとつが赤外線リモコン機能がついているということなどプロダクトとしてのトータル企画が利用されるかどうかを左右することがかんじられます。

1 to 100:子どものためのオープンソースコミュニティ「CoderDojo」が全国100ヶ所を超えるまで

デブサミの二日目に行われた、CoderDojo Japan代表を務める安川さんの講演です。もともとはアイルランドを発祥の地とする「CoderDojo」。世界中に広がりをみせる中で、日本では2012年に下北沢のOSSカフェで活動が始まりましたが、2016年10月で59箇所、2017年3月に75箇所、そして2018年2月現在では119箇所と急速なひろがりを日本でもみせています。

「子ども × 技術 × 非営利」をコンセプトとする活動で、おとなが子どもに教えるのではなく一緒に学び一緒に考え、「やってみた」を共有するという姿勢をもった技術を楽しむコミュニティを作ろうという活動です。

小規模でも定期的な開催をし続けることをスタンスともしていたことが、いまの広がりにつながったようでもありますが、HPでもみることができるいろいろな動画から感じられるのは、「技術を身につけてできるようになるのは楽しい」。そして、まずはGoogle先生に聞いてみるのが自分ですぐにできていいけれども、なぜうまく動作しないのかわからないときには、人に聞くのが一番早いし、人に教えて教えてもらってわかるというやりとりは楽しい。だからこそ、子どものころから手軽にプログラムを学んで作ることができるIT環境が整った現在に、CoderDojoのようなコミュニティは存在理由があるのだと思います。

ぜひHPもご覧になってください。
https://coderdojo.jp/

クラウド時代の組織変革の道

デブサミ二日目に行われたドワンゴの各務さんによる講演です。AWSやvmwareなどにも働き、いまはドワンゴの基盤の責任者/マネージャーをしている各務さんが、エンジニア集団の組織をどのようにマネジメントしていくべきか、考え続けて、いまもドワンゴで実践している内容を説明してくれた講演です。

「さきに作るサービスを決めて、その後にチームを作るべき」ということが一番印象に残りましたが、チーム作りとしてのそれぞれの役割の明確化と仕組み化、その組織のコミュニケーションの継続的なレベルアップ活動など、マネジメントレベルでの働き方をしている人には興味深い内容がたくさん含まれている講演です。

ITエンジニアのための量子コンピュータ入門

デブサミ二日目に行われた宇津木さんによる量子コンピュータについての講演です。彼自身も量子コンピュータは興味があって好きで、勉強会にかかわっているものの職業はメーカの光応用システムの研究職で、専門家ではない立場の人による量子コンピュータに関する解説だったので、わかりやすく、全体像がよくわかる講演です。

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