プログラミングを始めたばかりの新人プログラマにとって、エラーメッセージは難解で厄介な存在に思えるかもしれません。
プログラムを実行した際にエラーが発生すると、どうしても焦ってしまい、その内容を深く読まずに試行錯誤を重ねてしまいがちです。しかし、エラーメッセージには問題解決のための重要な手がかりが詰まっています。
エラーが発生したときにどのように対処すれば効率的に問題を解決できるか、そして次回以降のエラー解決にも応用できるようになるための考え方ついて解説します。
1. まずは立ち止まる
エラーが出たとき、最初にすべきことは立ち止まることです。焦ってコードをいじり始めるまえに、画面に表示されたエラーメッセージをじっくりと読みましょう。エラーの内容を読み飛ばしてしまうと、原因を見落としてしまい、余計な時間を費やしてしまいます。
2. エラーメッセージの構造を理解する
エラーメッセージには一般的に以下のような構造があります。
-
エラーの種類
例:SyntaxError,NullPointerException,ArgumentErrorなど。これが何を意味するのかを調べることが解決の糸口になります。 -
エラーの詳細情報
どのような問題が発生したのかが説明されています。
例:unexpected end of inputやundefined method foo for nil:NilClass -
発生箇所
エラーが発生したコードの行番号やファイル名が記載されています
例:app/models/user.rb:42
エラーメッセージ全体をみてそれぞれの要素を確認することで、問題の原因を特定しやすくなります。
3. 再現性を確認する
同じエラーが再現するかどうかを確認することも重要です。一度発生したエラーが再現可能であれば、何が原因でエラーが起きているのかを絞り込む手がかりになります。
- 入力データや設定を確認する
- 同じ操作やコード実行でエラーが再び発生するかを試す
再現性を確認することで、偶然のバグや環境依存の問題かどうかを切り分けられます。
4. エラーを調べる
エラーの種類や詳細情報をインターネットで検索してみましょう。同じエラーに遭遇した人が解決方法を共有しているケースが多々あります。
検索する際のポイント
- エラーの種類とキーワードを組み合わせる
例:Ruby NoMethodError undefined method - 必要に応じて、使用しているフレームワークやライブラリの名前も加える
例:Rails ActiveRecord RecordNotFound
5. 原因を特定して修正する
エラーの原因を特定したら、それを修正します。修正を行った後は必ず再度プログラムを実行し、エラーが解消されたことを確認しましょう。
- 修正内容を最小限にする
一度に多くの変更を加えると、どの変更が効果をもたらしたのか分からなくなることがあります - 修正後に再びテストを行い、同じエラーが発生しないことを確認する
6. 次に備える
エラーを解決した後は、その経験を活かして次回以降に備えましょう。
- 原因と解決方法を記録する
- エラー解決ログを残しておくと、似たような問題が発生したときに素早く対応できます
- エラーの背景を理解する
- なぜそのエラーが発生したのかを学び、同じミスを繰り返さないようにします
まとめ
- エラーメッセージを単なる障害物でおわらせない
- 焦らずに立ち止まり、エラーの内容をしっかりと読み解いて効率的に問題を解決するスキルが身につける
このプロセスを繰り返すことで、エラーに対処する力だけでなく、プログラマとしての成長にもつながります。
ぜひ、次にエラーに遭遇したときには、この記事を参考に落ち着いて対処してみてください。