「質問していいよ」と言われても、なかなか質問できないのはいろいろな理由がありますよね。
たとえば、自分の無知をさらけ出したくないという気持ち
- 「こんな基本的なことを聞いたら、どう思われるだろう」という不安。
- 周囲からの評価や「できない人」と見られることへの恐れ。
たとえば、自分で解決すべきだというプレッシャー
- 「これくらいは自力で解決すべき」という思い込み。
- 先輩や上司の負担になりたくないという遠慮の気持ち。
たとえば、質問の仕方がわからない
- 問題をどう整理し、どのように聞けばよいかが分からず、ためらってしまう。
- 漠然とした悩みや疑問を具体的な質問に変換するスキルが未熟。
などなど。
ひとりで考えても沼にハマって時間が溶けたという経験をして少しずつ改善されていくこともあるとおもいますが、私自身が1年目のとき頭に入れておけばもっとスムーズだったのでは?とおもうポイントをまとめます。
後半部分では「メンターや先輩の視点」から相談しやすい空気づくりや関係性構築を促進するポイントもまとめました。
質問の重要性を理解する
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時間は有限である
自分で解決に時間をかけすぎることはチーム全体の効率低下につながることを認識する。 -
経験を積んだ人の知見を活用する
質問することで、短時間でより良い解決策にたどり着ける。
質問しやすい環境を作るための心構え
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質問は学びの一環であると認識する
質問することは「できない自分を見せる」ことではなく、「学びのプロセスを加速させる行為」だと理解する -
相手の時間を意識し、簡潔に伝える
質問を準備する際にはポイントを整理し、的確に伝えることで相手の負担を減らす -
失敗を恐れずにチャレンジする
新人が間違った質問をしても、それは成長の過程と捉える
質問するための具体的なステップ
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まずは「3つの壁」を意識する
- 自分で調べてみる
- ドキュメントやコードの関連箇所を確認する
- 解決のために試行錯誤を1回してみる
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調べた内容と現状を整理する
- 「〇〇を調べたが、解決できなかった」
- 「〇〇を試したが、このエラーで止まっている」
といった形で背景情報を簡潔にまとめる。
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質問する内容を明確にする
- 具体的な問題と、期待している答え(アドバイスか解決策か)を明らかにする
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質問のタイミングを考える
- チームや指導担当が質問を受けやすい「ゴールデンタイム」を把握し、効率よく質問を行う
心理的なハードルを越えるためのヒント
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「先輩を困らせないために質問する」視点を持つ
自分で迷い続けるより、早く質問して問題を共有する方がチームに貢献できる。 -
小さな質問から始める
些細なことでも質問を重ねることで、質問に対する抵抗感を減らす。 -
「質問しないことで迷惑をかける」視点を持つ
解決に時間がかかることで進捗が遅れるリスクを意識する。
新人が心がけると良いこと
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質問の練習をする
毎日1つは誰かに質問する習慣をつけることで、心理的なハードルを下げる -
質問の答えをチームに共有する
学んだことを他のメンバーと共有することで、チームの知見も蓄積される -
小さな成功体験を積む
質問することで得た成功体験を意識し、自信を深める
新人が質問しやすい環境を作るためのチームの工夫
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オープンドアポリシーの徹底
メンターやメンバーは「いつでも質問していいよ」という雰囲気を日頃から伝える。 -
雑談や日常的な対話を増やす
コミュニケーションを活発化させることで心理的安全性を高め、新人が遠慮なく話しかけられる空気を作る。 -
質問のハードルを下げる対応
「いい質問ですね」とポジティブなフィードバックを心がける。
「これ知らなかったの?」というような否定的な言葉を使わない。 -
定期的な振り返りの時間を設ける
「最近困ったことがある?」など、新人が話しやすい場を意図的に作る。
週次や月次でメンターと1対1の面談を設ける。 -
適度に放置しつつ見守る
新人が自力で進める時間を尊重しつつ、適宜フォローに入れる体制を意識する。 -
「初心者の視点」を尊重する
新人が質問をしやすい空気感を作るために、「教える側が学ぶ」姿勢を示す。
新人の質問を「自分たちの改善につながる視点」として捉える。
新人とメンターそれぞれの視点での要点
新人の視点での要点
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積極的なコミュニケーションの重要性
チーム内での雑談や相談を通じて、信頼関係を築き、円滑な業務遂行につなげる。 -
自己成長の意識
日々の業務やフィードバックを自己成長の機会と捉え、学び続ける姿勢を持つ。 -
チームへの貢献意識
自分の役割を理解し、チーム全体の成果に貢献する意識を持つ。
メンターの視点での要点
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オープンなコミュニケーションの促進
新人が気軽に相談や質問ができる環境を整え、心理的安全性を確保する。 -
フィードバックの質とタイミング
適切なタイミングで建設的なフィードバックを提供し、新人の成長をサポートする。 -
チーム文化の醸成
雑談や相談を組み合わせた「ザッソウ」の文化を取り入れ、チームの連携を強化する。
さいごに
ひとつでも心理的ハードルを超えるヒントになれば幸いです。