#概要
クラスタの構築、グリッドコンピューティングをやってみたいけど、ラズパイとノートPCしか持っていない私は、VirtualBoxを用いて仮想的に複数台のコンピュータを準備した。そして、これらをイーサネットで接続して、LANを構築してみたので、備忘録としてこの記事を書いてみた。また、この記事が誰かの参考にでもなったら私は嬉しく思う。
#環境
Raspberry Pi 3 Model B 1台
OS Ubuntu MATE Desktop Environment 1.16.1
FUJITSU LIFEBOOK AH77/M 1台
OS Windows10
仮想マシン(VirtualBox)
OS Ubuntu 18.04
#目標
目標とするネットワーク構成を次の図に示す。
・各IPアドレス
PC 192.168.107.65/26
ラズパイ 192.168.107.66/26
マシン1 192.168.107.67/26
マシンX 192.168.107.(66+X)/26
##準備
1.仮想マシンの準備
VirtualBoxをPCにインストールする。
(インストールの手順は省略します)
Ubuntuのイメージファイルをダウンロードし、
VirtualBoxでUbuntuの仮想マシンを作成する。
(作成の詳細も省略します)
仮想マシンを起動し、Ubuntuの初期設定を済ます。
(初期設定の詳細も省略します)
2.LANケーブルの接続
ラズパイとPCのLANポート同士をLANケーブルで接続する。
##ネットワークの構築
1.ラズパイのネットワーク設定
ネットワークアイコンから、「Edit Connections...」を選択し、「Add」からEthernetを選択して追加する。
Network Connectionsウィンドウから、追加したEthernetを選択して、「Edit」を選択すると、Editing "Ethernet name"ウィンドウが現れる。
このウィンドウの「IPv4 Settings」タブを選択し、MethodをAutomatic(DHCP)からManualに変更する。
変更後、「Addresses」という項目が現れるので、Addressに「192.168.107.66」、Netmaskに「26」を記入する。
記入後、Saveを選択して、設定が完了となる。
念のため確認する場合、Termianlからifconfigコマンドなどで確認できる。
2.PCのネットワーク設定
目標とするネットワークを構築する手段として、「PCとラズパイ」間のイーサネットと「PCと仮想マシン」間のイーサネットを構築し、この二つをPCでブリッジ接続することによって、一つのネットワークにまとめる。
「PCとラズパイ」間のイーサネットの構築には、PC内蔵のネットワークアダプターを使う。
「PCと仮想マシン」間のイーサネットの構築には、VirtualBoxのVirtualBox Host-Only Networkを使う。これの設定は、VirtualBoxを起動し、「Oracle VM VirtualBox マネージャー」ウィンドウから行う。「グローバルツール」の「ホストネットワークマネージャー」を選択し、現れる画面の作成ボタンを選択することで、「VirtualBox Host-Only Ethernet Adapter」が作成される。
この二つをブリッジ接続するために、コントロールパネルを起動する。
コントロールパネルの「ネットワークとインターネット」の「ネットワーク接続」で、ネットワークの一覧を表示する。
一覧から、「VirtualBox Host-Only Network」と「イーサネット」を選択し、右クリックで現れる項目からブリッジ接続を選択する。
すると「Microsoft Network Adapter Multiplexor Driver」が作成され、「ネットワークブリッジ」が現れる。
ここまでの設定で、次の図のようになると思う。
次に「ネットワークブリッジ」のプロパティを開く。プロパティの「この接続は次の項目を使用します」の中の「インターネット プロトコル バージョン 4(TCP/IPv4)」を選択し、これのプロパティを開く。
「インターネット プロトコル バージョン 4(TCP/IPv4)」のプロパティウィンドウで、「次のIPアドレスを使う」を選択し、IPアドレスに「192.168.107.65」、サブネットマスクに「255.255.255.192」を記入し、OKを選択し、プロパティウィンドウを閉じる。
これで、PCのネットワーク設定は完了となる。
3.仮想マシンのネットワーク設定
VirtualBoxマネージャーから、準備したUbuntuの仮想マシンの設定ウィンドウを開く。設定ウィンドウのネットワークの項目から、「アダプター1」タブ」を開く。「ネットワークアダプターを有効化」のチェックボックスにチェックを入れ、割り当ては「ブリッジアダプター」を選択し、名前はPCのネットワーク設定で作成した「Microsoft Network Adapter Multiplexor Driver」を選択する。
設定後、Okを選択して、Ubuntuの仮想マシンを起動する。
Ubuntu起動後、SettingsのNetworkから、EthernetがONになっているか確認する。また、歯車マークから設定ウィンドウを表示し、「IPv4」タブを選択する。ここで、「IPv4 Method」をAutomatic(DHCP)からManualに切り替え、「Addresses」のAddressに「192.168.107.67」を記入し、Netmaskに「255.255.255.192」を記入する。そして、Applyを選択することで、設定が完了となる。
#最後に
接続の確認には、それぞれの端末でターミナルまたはシェルを起動し、Pingコマンドで確認するといいでしょう。
初めての記事投稿なので、読みづらいと思いますが、許してください。
あと、ところどころ間違った言葉遣いがあると思うので、指摘してくださるとありがたいです。
次はこれにグリッドコンピューティング用のミドルウェアを導入して、いろいろ試していきますね。