はじめに
私の開発チームでは、毎週おこなう振り返りの中でチームのパフォーマンス向上や問題点の改善を目的とした「トライ」という取り組みを考え、次の1週間でそれを実践するようにしています。
この記事では、これまでに試してきたトライの中で特に印象的だったものをいくつか紹介していきたいと思います。
みなさんの職場でも取り入れられそうなものがあれば、ぜひ参考にしてみてください。
18時〜翌朝6時は仕事禁止
言葉の通り、夕方18時から翌朝6時までの間に仕事をしてはダメ、というものです。
ねらい
- リミットがあることで仕事に集中できる
- 18時になったら合法的にタスクを手放せることによる心理的負荷の軽減
やってみて
集中力が高まる・心理的負担が軽減されることに関しては効果を感じた人が多かった印象です。また強制的に朝型になるので、生活リズムが改善された人もちらほらいたようです。
一方で、「タスクに追われている状況だときつい」「調子が出てきても18時になったら終わらなければならないのは嫌」「新人の場合はよりしんどそう」などの声も。
「18時になったら基本帰ってよし。やりたければどうぞ」くらいのスタンスがちょうどいいのかもしれませんね。
定例会議の時間変更
私のチームでは以前、リファインメントとデイリーを夕方16時にまとめておこなっていました。
このうちリファインメントを頭の働く午前中に行い、デイリーを18時にずらしてみようという試みです。
ねらい
- リファインメントの質を上げる
やってみて
こちらは概ね好評でした。疲れの少ない午前中に頭を使うリファインメントをやることのメリットを全員感じることができたようです。また、リファインメントからデイリーまでの時間が長くなることで、まとまった作業時間が増えたことにメリットを感じたメンバーもいました。
このスタイルは現在でも引き続き採用されています。
普段の仕事場以外の場所で仕事する
私たちは普段、チームですぐにコミュニケーションがとれるように決まったスペースでまとまって働いています。それをやめてみようというのがこの取り組みです。場所はカフェや家などいつもの場所以外ならどこでも自由で、質問があるときはslackやzoomで行うというルールを決めて実践しました。
ねらい
- 周囲に人がいない環境に身を置くことで、集中力・作業効率を上げる
やってみて
全体的に「あえて強制する必要はない」と、離れて働くことを強制した点にマイナスな印象を持った人が多かったようです。「別に他の場所で働いてもいいよ」くらいがいいのかもしれませんね。
また、zoomを使うことに抵抗があるという意見に対して、「いざという時にオンラインで質問できるようハードルを下げておくことも大事」という意見も挙がりました。パンデミックをきっかけにオンラインでの仕事が当たり前になった今、ある程度適応する必要はありそうですね。
コードレビューの時間を固定する
私のチームでは、レビューが溜まりやすいということが度々課題として上がります。これを解決するため、「レビューは毎日〇時から□時の間に行う。それ以外は禁止」というルールを試してみました。禁止にしたのは、より強制力を高めるためです。
ねらい
- コードレビューを溜めない
やってみて
結論、大不評でした。
「やるべきことがあってもその時間だけは融通が効かない」「自分のタスクのモチベが上がっている時にレビューの時間が来るとテンションが下がる」「自分のタイミングでやりたい」「決めた時間以外にやってはいけないというルールは不要」「時間内にしっかりとしたレビューができない」などなど、マイナスに感じる部分が多かったようです。
一方、「レビューが返ってくる時間が想定できることがありがたくはあった」というプラスな意見も一応ありました。
レビュー依頼が来たら即座にレビュー
こちらはレビューを溜めないための取り組みの別バージョンです。時間を固定するのではなく、レビュー依頼が来たら何をしていようが即レビューするというもの。私のチームではslackのチャンネルでレビュー依頼を出しているので、slackが飛んできたら即レビューということになります。
ねらい
- コードレビューを溜めない
やってみて
「依頼が来たら即レビュー」というまあまあ強い拘束力があるにも関わらず、なんとこちらは意外と好評でした。絶対にレビューが溜まらないことに大きなメリットを感じる人が多かったようです。
一方で、「各々がslackに気づいたタイミングでレビューをするから、レビューが来るタイミングはバラバラになる」という意見もありました。とはいえ、以前のようにレビューが長時間放置されるような事態はこれで防げそうですね。
最後に
みなさんの職場ではどんな働き方改善が行われていますか?
試して良かったものがあればぜひコメント欄で教えてください。