はじめに
先日開催された「技術書典6」にサークル参加してきました。
技術書典自体には一般参加もしたことがなかったので、完全に初めての参加でした。
BOOTHにて、PDF版も販売しています。
https://booth.pm/ja/items/1317078
本記事では、技術書典で初めてこの本を作るときにやったことをまとめてみました。
印刷所を決めて、締切日を確認する
サークル参加受付の締切日に突発的に申し込んでから、まずは締切がいつになるのかを確認しました。締切というのは具体的には、印刷所に本のデータを入稿する日(入稿日) のことを指します。
入稿日は印刷所によって変わってくるので、まずは印刷所を決める必要があります。
今回は ポプルス に決めました。理由は、技術書以外の同人誌を作るときにいつも利用していたからです。
http://www.inv.co.jp/~popls/
入稿日に関する注意点としては、入稿日はイベントの日の1週間前以上を目安にすることです。入稿したデータに不備があったりすると、データのやりとりなども発生するので、余裕を持っておくと良いです。
印刷所の営業日についても注意したほうが良いです。ポプルスでは以下のページにカレンダーがあります。
http://www.inv.co.jp/~popls/schedule/schedule.html
入稿日を決めたら、アカウントを作ってマイページにログインして予約します。「入稿日」と「イベントの日」以外に、本の内容に関して入力する項目がありますが、すべて仮で大丈夫です。あとで変更とキャンセルができます。入稿日について問題があったら、ポプルスのオペレーターから連絡が来るので、そこでいろいろと分からないことがあったら聞いてしまったほうが確実です。
締切日を決めたら、あとはその日に向けて本を書いていきます。
Re:VIEW で執筆環境を構築
Re:VIEW
https://reviewml.org/
まず執筆環境として Re:VIEW を選択しました。
他にもいろいろとツールはあるようですが、まずは一つのツールを試してみないことには良さがわからないので、Re:VIEWに即決してしまいました。
結論としては、とても良いツールだと感じています。
何を使ったら良いかわからない場合は、ひとまず試されるのが良いのではないかと思います。
軽く構築手順を示しておきます。
Re:VIEW は、Rubyで書かれたツールなので、Rubyのインストールが必要です。
Rubyのインストールが済んだら gem コマンドでインストールします。
$ gem install review
review-init
コマンドが使えるようになるので、Re:VIEWプロジェクトを作成します。
$ review-init hello-book
$ cd hello-book
入稿するときは、PDF形式にします。
PDF形式は以下のようなコマンドで出力できます。
$ rake pdf # book.pdfが作成される
エラーが出た場合は、以下のページで紹介されている作業が必要になるかもしれません。
【書籍制作ワークフロー】ReVIEW 入門 #04 – PDF を生成してみる
https://dev.classmethod.jp/tool/try-review-04/
その他のコマンドについては、README.md をご参照ください。
https://github.com/kmuto/review
ひとまず編集すると良いファイルは以下のようになります。
ファイル名 | 内容 |
---|---|
00_preface.re | 「まえがき」を記述するファイル |
01_chapter.re | 本文を記述するファイル |
99_post.re | 「あとがき」を記述するファイル |
config.yml | 各種設定ファイル |
Re:VIEW フォーマットガイド
https://github.com/kmuto/review/blob/master/doc/format.ja.md
Re:VIEW環境を作ったら、あとは書きたいことを書いていくだけです。
本を書くことついては、また後日に別記事で紹介したいと思います。
発行部数と本の値段を決める
今回ははじめての参加だったので、どのくらい発行してどのくらいの値段にすれば良いのか、あまり読めませんでした。
ですので、 とにかく爆死は避ける という方針にしました。
100部以上は発行せず、値段は1000円としました。
他のサークルさんを見ると、 500円〜1500円 の範囲が多いように感じています。
また、払いやすさやお釣りの出しやすさを考えると、「500円」「1000円」「1500円」あたりが良いのではないかと考えています。
本のサイズを決める
何か特殊な本にするのでなければ、「A5サイズ」か「B5サイズ」のどちらかになります。私自身は「A5サイズ」(ちょっと小さめ)の同人誌が好きなので、こちらを選びました。
以下参考画像です(B5サイズの本は今回の戦利品である @kondoyuko さんの本です)。
入稿する
本の表紙は、以下のページでテンプレートをDLしてきました。
http://www.inv.co.jp/~popls/template/template.html
CLIP Studioで編集して、表紙を作成しました。
最終的に表紙を入稿するときは、psd形式に変換しています。
本文に関しては、Re:VIEW で出力したPDFをそのまま入稿しました。
その他注意点
技術書典運営様から送られてくるメールはよく読みましょう。
以下の点で注意が必要でした。
- 「識別票データ」が運営から送られてくるので、ポプルスにそのデータを渡す必要があった
- サークルチケットは電子版であり、技術書典サイトのアカウントと紐付ける必要がある
- https://blog.techbookfest.org/2019/03/28/circle-ticket/
- 同伴者にもアカウント登録して紐づけてもらう必要がある
今回やらなかったこと
サークルカットの作成
カタログや技術書典のページで掲載されるものですが、余裕がなくてできませんでした。
当日に本の表紙をアップしたくらいです。
次回は余裕があれば、ちゃんと作成したいですね。
後払い決済サービス対応
情弱過ぎて単純に当日まで存在を知りませんでした。次回は対応したいですね。
まとめ
今回やったことを備忘録としてまとめてみました。次回以降に参加する際に活かせればと思っています。
また、これから技術書典で本を出したい人の役に立つことがあれば幸いです。
参考リンク集
技術書典
https://techbookfest.org/
Re:VIEW
https://reviewml.org/
ポプルス
http://www.inv.co.jp/~popls/
これからはじめる 静的サイトホスティング
https://booth.pm/ja/items/1315227