VR技術者試験に合格した話
『上級バーチャルリアリティ技術者』と名乗りたい・・!
はじめに
この度,VR技術者認定試験のセオリーコースとアプリケーションコースの両方に合格したので,その体験をシェアしたいと思います.これから受験を考えている方の参考になれば幸いです.
VR技術者認定試験とは?
まず,VR技術者認定試験について簡単に説明します.この試験は日本バーチャルリアリティ学会が主催する,VR(バーチャルリアリティ)技術に関する知識や技能を認定する資格試験です.
試験には主に2つのコースがあります:
- セオリーコース: VRの基礎理論や歴史,技術的背景などの知識を問うもの
- アプリケーションコース: 実践的なVRアプリケーション開発や活用に関する知識を問うもの
合格基準は各コースとも 60点以上(100点満点) となっています.
いずれかのコースに合格すると 「バーチャルリアリティ技術者(Virtual Reality Specialist)」 の資格認定証が発行され,名刺などに記載できる資格となります.
また,両コースに合格すると 「上級バーチャルリアリティ技術者(Senior Virtual Reality Specialist)」 として認定されます.
受験の動機
私がVR技術者認定試験を受験しようと思ったきっかけは,自分のVRに関する知識を体系的に整理したいと考えたからです.
大学4年時にVR系の研究を始め,今までも授業や趣味でVRに触れる機会はありましたが,断片的な知識になっていたため,この機会に基礎から応用まで系統立てて学びたいと思いました.
また,就職活動において,業界で認められる資格を取得することで自身のスキルを証明し,研究活動にきちんと取り組んでいた裏付けとして役立つと考えました.
勉強方法と期間
私の勉強スタイルは以下の通りでした:
- 勉強期間: 試験日の約1ヶ月前
-
勉強時間:
- 講習会
- 毎日の通学時間(片道1.5時間のうち30〜45分を活用)
- 試験前日に3〜4時間の最終復習
-
使用教材:
- 公式テキスト「バーチャルリアリティ学」
- 過去問
私の勉強方法は,まず過去問を印刷して,いつでも勉強できるようにしました.
通学時間中に過去問を頭の中で解き,わからない箇所はその都度参考書「バーチャルリアリティ学」を開いて学習する.
いわゆる 「スキマ時間」を活用した勉強法 です.
VR技術者試験の問題は,私の体感では8割程度過去問から出る印象でした.
そのため,過去問を覚えながら学習するのが一番コスパの良い方法です(身につくかは置いといて).
ただし,今年度から,アプリケーションコースの試験では,
(「バーチャルリアリティ学ライブラリ」)の中から以下の2冊も試験範囲に含まれます.
- ヘッドマウントディスプレイ(清川 清 編著)
- 神経刺激インタフェース(青山 一真 編著)
そのため,以前の試験よりも過去問と同じor似たような問題の数は減り,新たな問題の割合が増えました.
とはいえ,私の感覚では,従来通り過去問を対策するだけで十分合格点には達するかと思います.
バーチャルリアリティ技術者認定講習会
講習会には,セオリーコース・アプリケーションコースどちらの時も参加しました.
学生会員は3,000円で,その分野の専門家からの講習を受けることができます.
正直,参考書「バーチャルリアリティ学」は専門用語が多く,内容が難しいため,完璧に理解するのは至難の業です.
講習会では,大学の授業のようにスライドで様々な画像や動画付きで説明を行ってくれるため,非常に理解しやすいです.
授業資料をもらうだけでも有効なので,講習会への参加をおすすめします.
試験当日の様子
- 試験形式: オンライン試験システム
- 試験時間: 各コース60分
- 合格ライン: 60点以上(100点満点中)
試験中は特に緊張することなく,淡々と問題に答えていき,時間は30分ほど余裕を持って終わりました.
基本的に時間は余る人が多いかと思います.
試験結果
努力の甲斐あって,両コースとも合格することができました.具体的な結果は以下の通りです:
セオリーコース(第24回)
- 得点: 87.7点(100点満点中)
- 合格基準: 60点
- 判定: 合格
アプリケーションコース(第25回)
- 得点: 85.4点(100点満点中)
- 合格基準: 60点
- 判定: 合格
正直,受験後は満点近く取れている自信があったので,想像より低いと感じました.
おわりに
VR技術者認定試験に合格することで,『上級バーチャルリアリティ技術者』 と名乗れることはモチベーションに繋がるため,学生のうちに取得しておいて良かったと思います.
入社予定の企業ではVR系はあまり扱っていないので,資格の知識が直接役立つことは多くないかと思いますが,名刺交換時のアイスブレイクのネタとして使えたら良いなと思います.
最後まで読んでいただき,ありがとうございました.
皆さんの受験の参考になれば幸いです.