LaTeXでの参考文献番号の制御
論文や学術文書では,本文中で「〇〇[1]」のように参考文献を引用することが一般的です.しかし,LaTeXで文書を作成する際,意図しない順序で参考文献番号が振られることがあります.

図.参考文献を参照する例
問題の発生
修士論文執筆中に,次のような問題に遭遇しました:
- 本文での参考文献が[9]から始まる
- 参考文献が本文に出てきた順ではなく,アルファベット順で並ぶ
解決への試み
この問題を解決するために,以下のLaTeXコマンドを試しました:
\bibliographystyle{junsrt}
or
\bibliographystyle{unsrt}
これらのスタイルは参考文献を引用順に並べるために推奨されていますが,
それでもうまく機能しませんでした.
最終的な解決策
問題の根本的な原因は,目次や図表のキャプションでの引用が参考文献の順序に影響を与えていたことでした.これを解決するために,以下のパッケージを使用しました:
\usepackage{notoccite}
このパッケージは,目次だけでなく図表のキャプションでの引用も参考文献の順序に影響を与えないようにします.
原因の詳細
修士論文や卒業論文では,通常,目次や図表目次を作成します.これらの目次で参考文献を引用すると,本文(第1章以降)での参考文献番号が,目次で既に使用された番号の後から始まってしまいます.
まとめ
LaTeXで論文を作成する際,参考文献の番号が意図した通りに振られない場合は,notoccite
パッケージの使用を検討してみてください.これにより,目次や図表目次での引用が本文の参考文献番号に影響を与えることを防ぐことができます.