楕円の半直積は解かれてしまうことが分かっているので、今度は同種写像で半直積を定義してみる。
3つの楕円曲線${E_0,E_1,E_2}$に対する2つの同種写像${\phi:E_0 \rightarrow E_1}$、${\pi:E_0 \rightarrow E_2}$、${\pi\phi:E_2 \rightarrow E_1}$、${\phi\pi:E_1 \rightarrow E_2}$に対する半直積を考える。この時、3つの楕円曲線${E_0, E_1, E_2}$を使って、次のように半直積を定義する。${(\phi,E_0)(\pi,E_2)=(\phi\pi,\pi(E_0)+E_2), (\pi,E_2)(\phi,E_0)=(\pi,\pi(E_0))(\phi, E_0)=(\pi\phi,\pi\phi(E_0)+E_1 ??)}$
なのでこのままではうまく定義できない。
$\phi^{2}=\pi$となる必要があるだろうか?
写像の離散対数問題?
離散対数問題は解かれてしまう事が知られているけど、同種写像なら大丈夫かも??
$\phi^{2}=\pi$、$\phi^3=e$であるとしよう。すると、
${\phi:E_0 \rightarrow E_1}$、${\pi:E_0 \rightarrow E_2}$、${\phi^3:E_0 \rightarrow E_0}$
1.$(\pi,E_0)(\phi,E_1)=(\phi^3,\phi(E_0)+E_1)=(e,\phi(E_0)+E_1)$
2.$(\phi,E_1)(\pi,E_0)=(\phi^3,\pi(E_1)+E_0)=(e,\pi(\phi(E_0))+E_0)=(e,E_0+E_0)$
以上において+は、同種写像$\phi,\pi$によって移された同一曲線上の異なる点同士の和であるとする。
$n$を同種写像$\phi$の巡回位数とする。以上の例では、$n=3$の場合であった。
以下では一般のnの場合について考える予定。
1.$n=p$(pは素数)
2.$n$(nは合成数)
以上の2つの場合について、写像の離散対数問題を考える。(準備中)
単なるsemidirectではなく、isogeny semidirectな所がより新しい気がする。
今迄なんとなく気に入らなかった、ただの半直積よりも、更に新型っぽくなっていると思う。
$f_u^{m_um_u}(e)$