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AWS Cost Explorer入門:コスト分析サービスの概要、そしてCUR 2.0 の活用へ

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はじめに

AWSを使い続けると、気がつけば「請求金額が想定より高い…!」という経験はありませんか?
そんな時に役立つのが AWS Cost Explorer。今回は「Cost Explorerとは何か」「何ができるのか」「どう使うか」を簡潔に解説し、さらに一歩踏み込んだ可視化で利用する Cost and Usage Report 2.0 ( CUR 2.0 ) についても紹介します。


✅ AWS Cost Explorerとは?

AWS Cost Explorer は、AWSの利用料金と使用状況を視覚的に分析・予測・最適化すためのサービスです。
AWS Billing and Cost Management の一機能である コスト分析 に含まれるツールです。

以下のようなニーズに対応します。

  • 毎月のAWS利用料の内訳を知りたい
  • サービスごと、アカウントごとのコストを比較したい
  • コストのトレンドや予測を見たい
  • コスト最適化のための手がかりを探したい

✅ Cost Explorerでできること

1. コストのグラフ表示

  • 毎時 / 日次 / 月次単位 の料金推移
  • サービス別、アカウント別、リージョン別 等のグループ化表示
  • 複数条件によるフィルタ(例:EC2かつ東京リージョン)
  • 集計コスト によるフィルタ (例:非ブレンドコスト)

2. コスト予測

  • 最大12ヶ月先までの予測が可能
  • 過去の利用傾向に基づいたAI予測

3. コストカテゴリの作成

  • 複数サービスやアカウントを独自カテゴリにまとめて表示可能

4. Budgets連携

  • コストのしきい値を設定し、メール通知などと連携

✅ Cost Explorerの使い方

Billing and Cost Management サービスページのナビゲーションペインにて コストと使用状況の分析 欄に Cost Explorer があるので選択します。

画像2.png

💡 初回アクセス時は有効化が必要です。
💡 データ更新には約24時間かかります。

Billing and Cost Management サービスページの情報が権限エラーにより表示されない場合は以下のサイトを参考に権限情報を確認してください

Cost Explorer 画面にて、画面右側の レポートパラメータ で指定した値に応じた
グラフ内訳 が表示されます。
つまり レポートパラメータ で指定できる値でのみグラフのカスタマイズが可能ということになります。

画像3.png

レポートパラメータ についての詳細は以下の資料、サイトが参考になりますので掲載させていただきます。


❗️Cost Explorerのまとめ

Cost Explorer について簡潔にまとめると以下の通りです。

項目 内容
データの粒度 リソースID単位での詳細な分析ができない
表示期間 過去12〜13ヶ月程度までしか遡れない
※月単位であれば最大38か月前までさかのぼれる
柔軟性 分析条件や表示形式に制限あり
大規模データ対応 大量のコストデータ分析には不向き

🧭 もっと細かく見たいなら:Cost and Usage Report 2.0(CUR 2.0)

🔍 CUR 2.0 とは?

  • AWSが提供する最も詳細な課金レポート

Cost Explorer は、コストの 可視化予測最適化 を可能とする、グラフを利用したコスト分析サービスです。
CUR 2.0 は、あくまで詳細なレポートになるので、Athena や Redshiftなどのデータ分析サービスや、QuickSight や サードパーティー製 の BIツールと連携することで効果を発揮します。
2023 年のアップデートにより Billing and Cost Management に Data Exports という機能が新たに加わり、その一部として整理されています。

🧠 Cost ExplorerとCURの比較・使い分け

用途 Cost Explorer CUR
初学者向けのコスト確認 △(セットアップが必要)
簡易な可視化と予測
タグ別分析
時間単位やリソースID分析 ×
BIツール連携やSQL分析 ×
月末請求検証

✅ まとめ

内容 ポイント
Cost Explorerとは AWS公式の可視化ツールで、簡易なコスト分析に最適
主な機能 グラフ表示、予測、Budgets連携、コストカテゴリ
デメリット 粒度・柔軟性に限界あり
CURとの違い CURは詳細な分析や自動化に適している

🎯 おわりに

Cost ExplorerはAWSコスト管理の第一歩として非常に有用です。
しかし、より高度な分析や自動レポート化を目指すなら、Cost and Usage Report (CUR) を使ったコスト分析ツールの導入を検討してみましょう!
まずは Cost Explorer での可視化や分析を試してみて、Cost Explorer ではカバーできない粒度の分析が必要になった場合、CUR 2.0 を使った詳細な分析ツールの導入を検討する流れが良いと思います。


🌟この記事が役に立ったら、いいね・ストックよろしくお願いします!
また、AWSコスト最適化についてのご質問やフィードバックもお待ちしています。

参考資料

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