はじめに
Oracle Analytics Cloud(OAC)は、データ分析のためのクラウドサービスです。
様々なデータソースに接続して分析することができますが、対象としたいデータベースがオンプレミスやOracle Cloud Infrastructure(OCI)のプライベートサブネットに配置されていることもあります。
これら、プライベート・データソースにアクセス手段として用意されているのが、プライベート・アクセス・チャネル(Private Access Channel: PAC)です。
PACをセットアップする方法を紹介します。
PACの前提条件
PACを使用するにあたり、注意しておくべき点があります。
- 設置するサブネットで、4つのIPアドレスを消費します
- OAC Enterpriseで使用できます(OAC Professionalには提供されていません)
- データベースサーバには、IPアドレスではなくFQDNでアクセスします
- OACのインスタンス間で定義を共有できません
OAC Professionalでプライベート・データソースに接続するにはデータ・ゲートウェイを使用します。
今回想定する構成
同一VCN上に2つの異なるプライベート・サブネットがあります。
一方では、Database Cloudが稼働しており、もう一方ではOACが稼働しています。
このままでは、OACからDBへのアクセスができませんので、OAC側のプライベート・サブネットにPACを設置します。
OACインスタンスの作成
OCIの管理コンソールにログインし、「アナリティクスとAI」-「アナリティクス・クラウド」を選択します。
「インスタンスの作成」ボタンをクリックします。
エディションとして、「Enterprise Edition」を選択します。
「拡張オプションの表示」をクリックして、ネットワーク・アクセスを「プライベート」とし、適切なプライベートサブネットを選択してから「作成」をクリックします。
PACの構成
Database Cloudのインスタンスの詳細画面で、ドメイン名を確認しておきます。
OACインスタンスの作成が成功したら、リソースの「プライベート・アクセス・チャネル」を選択し「プライベート・アクセス・チャネルの構成」ボタンをクリックします。
任意の名前を入力します。
OACインスタンスのネットワーク・アクセスをプライベートにすると、PACは同じプライベート・サブネットに構成されます。
プライベート・ソースのDNSゾーンとして事前に確認しておいたDatabase Cloudのホスト・ドメイン名を入力し「構成」をクリックします。
しばらく待つと、構成が完了します。
OACで接続を作ってみる
「新規」から「接続」を選択します。
データベースとして、Oracle Databaseを選択します。
必要な情報を入力して、接続を作成します。
データセットを作ってみました。
ちゃんと検索できました。
ドキュメント