#Raspberry Pi 向けのCentOS 32bit版と64bit版の性能差
結果的には、64bit 版は32bit版の3倍程度の性能がでました。
以下、比較した内容・手順です。
昨年(2020)春先に、Raspberry Pi 4 4GB に CentOS 32bit 版をいれて利用していました。
その頃は以下の記事を参考にさせていただきました。
[Raspberry Pi 4 で CentOS 7 を動かす]
(https://soji256.hatenablog.jp/entry/2019/12/05/010449)
32bit版が動いているマシンの uname の結果は以下です。
初期状態のメモリー使用量も表示しておきます。
[root@mame-t06 ~]# uname -a
Linux mame-t06 5.4.72-v7l.1.el7 #1 SMP Wed Oct 21 17:20:56 UTC 2020 armv7l armv7l armv7l GNU/Linux
[root@mame-t06 ~]# free -h
total used free shared buff/cache available
Mem: 3.7G 60M 3.4G 24M 281M 3.6G
Swap: 487M 0B 487M
[root@mame-t06 ~]#
その後、昨年(2020)秋頃に、Raspberry Pi 向けの CentOS 64bit版イメージがダウンロードできるようになったようで、先日インストールしてみました。以下の記事を参考にさせていただきました。
[Raspberry Pi 4でCentOS 7ルートパーティションを拡張するには]
(https://denor.jp/raspberry-pi-4%E3%81%A7centos-7%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%92%E6%8B%A1%E5%BC%B5%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%AB%E3%81%AF)
[root@mame-t08 ~]# uname -a
Linux mame-t08 5.4.72-v8.1.el7 #1 SMP PREEMPT Wed Oct 21 17:35:36 UTC 2020 aarch64 aarch64 aarch64 GNU/Linux
[root@mame-t08 ~]# free -h
total used free shared buff/cache available
Mem: 3.7G 92M 3.3G 16M 356M 3.6G
Swap: 487M 0B 487M
[root@mame-t08 ~]#
ベンチマークは、以下の記事を参考にさせていただきました。
[ALL about Linux お手軽なベンチマークあれこれ]
(https://luna2-linux.blogspot.com/2015/05/blog-post.html)
32bit版での計測
[root@mame-t06 ~]# LANG=C
[root@mame-t06 ~]# time for ((i=0;++i<1000000;))
> do
> :
> done
real 0m39.503s
user 0m36.675s
sys 0m2.827s
[root@mame-t06 ~]#
64bit版での計測
[root@mame-t08 ~]# LANG=C
[root@mame-t08 ~]# time for ((i=0;++i<1000000;))
> do
> :
> done
real 0m13.408s
user 0m12.606s
sys 0m0.802s
[root@mame-t08 ~]#
100万回ループの処理時間が
32bit版は、39.503 秒 に対し 64bit版は、13.408 秒 と、性能は約3倍になっています。
参考に、x86_64 on でも計測してみました。
マシンは、富士通の [PRIMERGY TX1310 M1]
(https://www.pg-direct.jp/blog/?p=11866)
CPU : Intel(R) Celeron(R) CPU G1820 @ 2.70GHz
MEM : DDR3-1600 SDRAM 4GB
[root@aaa ~]# uname -a
Linux aaa 2.6.32-754.33.1.el6.x86_64 #1 SMP Tue Aug 25 15:29:40 UTC 2020 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux
[root@aaa ~]# LANG=C
[root@aaa ~]# time for ((i=0;++i<1000000;))
> do
> :
> done
real 0m4.130s
user 0m3.730s
sys 0m0.396s
[root@aaa ~]#
富士通がラインナップしているPCサーバーの中では最弱な部類にはいる TX1310 M1 では、4 秒と Raspberry Pi と比較するとさらに約3倍になっています。CPU性能が影響していますね。
今回は、Raspberry Pi に 32bit版と64bit版のCentOSをいれて、パフォーマンスを比較してみました。結果は、限られた条件(処理内容)ですが、64bit版は 3倍 程度、速いというのがわかりました。