3Dプリンタを使用していて失敗するそのほとんどが定着不足だと思う。
印刷物が倒れる、ずれるなどして積層が継続できなくなり、鳥の巣が生まれる。
定着がしっかりできれば、このようなトラブルからさようならできる。
スライサーソフトで1層目の設定(『初期』設定とも呼ばれる)を変えることで、圧倒的に定着力を増すことができる。
Ender-3 S1 Pro、 Creality Slicer、 PLAを使用した設定を紹介する。
『初期』設定
・ノズル220℃
・プレート70℃
・移動速度10mm/sec
・高さ0.3mm
・ライン150%
・フロー150%
・ファン0%
目的としては
①PLAを良く溶かす、なかなか固まらせない。このために温度設定を高く、ファンを止めて冷却もしない。
②定着しないうちにノズルが引き回すのを予防するため移動速度を遅くする。
③素材をたっぷりと出すために、高さとフロー(フィラメントの押出量)とライン幅を増やす。実際にはノズルの押し付けと素材の変形があるため横方向に広がり指定よりも太い描画になるが、外壁ライン同士がよく繋がり、隙間なく形成される。