はじめに
ぷちコン映像編、5回目の開催おめでとうございます。
この度はアート賞という栄えある賞をいただき、ありがとうございます。
本記事は上の動画の制作振り返り記事になります。
バージョン UE5.2
他使用ソフト
・Casucadure
・Vroid
マップ
マップ自体の構造
マップは実はキャラがキャンバス内からでてくるという関係上、物理的にキャラがそこにいる必要がありました。
↑実際のマップ
(最初はCapture 2Dとかで作ろうと思ってましたがキャラの関係で断念)
のでちょっと前に配布されたCreating Portal To Another Realityというアセットを使っています。
アセットはポータル内外でマテリアルに透過度のマスクをかけるマテリアルとBPが入っています。
このポータルをキャンバスのサイズに設置することでポータルの外は美術館のマップが表示され、ポータルの中は絵画の中の世界が表示されるようになっていました。
バックの植物はQuixelから調達してきたもので、建物はいつぞやの月無料アセット、ポールとガーデンチェアセットはフリーモデルです。
ポストプロセス
実は絵画内とキャラクターにのみ油絵調にするポストプロセスをかけていました。まあカメラを固定にしていたので輝く瞬間はなかったのですが…
↑ちゃんと現実世界に出てきたキャラのみにポスプロがかかっています
カスタム深度だけでいけるかな~と思ったらいけなかったのでカスタムステンシルで3段階に分けています。
ポストプロセスはこんな感じ
なんかIfで頑張って混ぜてた記憶があります。
実はごまかしだらけだった出現ギミック
キャンバスが床に置かれていて空中に浮いているという関係上どうしても避けて通れなかった問題があります。
「キャラクター、どうやって消そう…!!!!!」
そう、キャンバス内にいるときはキャンバス内いない見えないでほしいしキャンバス外に出た部分は見えててほしい。しかし駆け寄ってくる段階でキャンバスの後ろの壁を貫通すると見えてしまう…
これほど壁かけにしなかったのを反省した瞬間はありません。己のエモに従った結果がこれだ
最初はキャンバスと同じ角度・位置で透明度0のマテリアルをつけた板をカスタムステンシル用で用意しそれでマスクするつもりでした。しかし何故かうまくいかず…なんですかねバグなんですかね。
結果的に深度でマスクをかけてごまかすことになりました。
※カスタムステンシルがTranslucentに適用されない現象についてはマテリアルで「AllowCustomDepthWritesにチェックをつける」「OpacityがOpacity Mask Clip Valueを上回っている」を行えばきちんと描画されることが判明しました(2024/3/14追記)
カメラが固定になった原因はほぼこれです。カメラを固定にしてカメラ位置からちょうどキャンバスで深度がいい感じになるように調整しています。特に映像技法とか意識したわけではなくこういう悲しい事情でした。もっと時間に余裕をもって作業に取り掛かろう!(いつも言ってる)
アニメーション
Cascadure
アニメーションはすべてCasucadureで制作しました。
歩く速度の調整とかしたくなかったので全部Rootアニメーションでキャラごと動かしています。
キャラとMannyの身長差を考慮したつもりだったのですが案の定リターゲットしてみたらずれてました。
Casucadure自体締め切り当日(前日)に入れたのですが簡単にアニメーションが作れたのですげーとなりました。
あとUEのキャラがあるので簡単にインポートできるのがいい。おすすめです。インディーなら無料なので。
エクスポートもFBXでUEMannyスケルトンで出力されるのでインポートするときはUEMannyのスケルトンを指定すればOK。
モデル関係
安心安全のVroidとVRM4Uを使用させていただいています。モデル作れない勢の味方。いつも大変お世話になっております。
ありがたいことにIKリターゲットが自動で生成されるのでUEMannyからのリターゲットはめちゃめちゃ簡単です。
モデルはVroidのすでに入っている髪型と顔に購入した衣装を合わせています。
いい時代だ…。こんな素晴らしい衣装が300円で買えるなんて…。
帽子は帽子を置くシーンを作りたかったのですがどうしてもいい感じの女優帽がなかったのでBlenderで適当に作りました。
よくやるのですが、レベル上のSKはソケットを指定して子にすることができるのでその方法でくっつけています。
ゲームでは使えませんがシーケンサーではお手軽にくっつけれるのでお勧めです。
まとめ
こんな感じで肖像の脱走は完成しました。本当に普通のことしかやっていません。仕事と箱根駅伝で直前までまるで作業できていなかったので本当にRTAでした。Vroidを使う場合、いかにVroidくささを生かすか殺すかが大事なので桑原フィルターで全力で殺しに行っていました。
時間割的には
一日目:アセットの確認。キャンバスギミックの基礎構築
二日目:ポストプロセス関係の完成。マップ構築
三日目:アニメーション・シーケンサー詰め込み
という感じでした。RTAだったので新技術もなければ本当に今までの知識で殴ってました。せいぜいポスプロのカスタムステンシルで泣いたくらい。結果的にまるで2日間かけたポイントが生きてない。正直敗北感がすごい。(多分もっと時間をかけてカメラワークとかもっとこだわれたんじゃ…って思うけど自分にそんなセンスがあるとも思えないのでこれでよかったのかもしれない)
毎度ぷちコンのたびに言ってる気がしますが、RTAは体にもクオリティもよくないのでほどほどにしましょう!僕は次の日の出勤マジグロッキーでした。
ではまた2/16のぷちコンで。ここまでお読みいただきありがとうございました。