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AWS VDM(Virtual Deliverability Manager)を導入して感じたメリットとその背景

Last updated at Posted at 2025-04-30

はじめに

私が関わっているプロジェクトで今回はメール送信に Amazon SES(Simple Email Service) を利用していました。

しかし、API経由で送信する場合、「送信リクエストを受け付けた」ログしか残らず、実際にメールが送られたかどうか、バウンスしたかどうかの追跡が困難という課題がありました。

運用中、「このメールって本当に送信されたんですか?」と取引先から確認されることが増えてきました。そのたびに CloudWatch Logs を確認し、「エラーは出ていないので、おそらく送れていると思います……」と曖昧な返答をするしかありませんでした。

この状況を改善するために導入したのが、AWS VDM(Virtual Deliverability Manager) です。

VDM(Virtual Deliverability Manager)とは?

Virtual Deliverability Managerは、Amazon SESのメール送信に関する詳細な可視化・分析を提供してくれるサービスです。

VDMでは以下のような情報が取得できます:

  • 開封(Open)やクリック(Click)のイベント
  • バウンスや苦情(Complaint)のトラッキング
  • ドメインごとの到達率や反応
  • 配信レポートの生成(Dashboard)

これにより、SESで送信したメールが実際に届いているのかどうかを証明できるようになりました。

実際に導入して良かったこと

1. 「本当に送信されたのか?」という問いに即答できるようになった

以前は「送信APIを叩いたログしか残っていない」状態でしたが、VDM導入後は CloudWatch LogsやEventBridge経由で「配信済み」「バウンス済み」といった詳細情報をトレース可能になりました。

2. 配信状況のダッシュボードを使ってレポーティングが可能に

VDMでは、CloudWatchまたはSESコンソールにメール配信状況のダッシュボードが用意されています。

これにより、「1時間以内にどれくらい配信成功しているか」「どのドメインにバウンスが多いか」などの視点で分析・報告ができます。

料金について

詳細な料金については、以下の公式ページをご参照ください。
https://aws.amazon.com/jp/ses/pricing/

まとめ

VDMを導入したことで、以下のような運用上の改善が実現できました

  • 「メールは送信されたのか?」という問いに証拠付きで答えられる
  • 問題が起きたときのトラブルシュートが楽になる
  • ダッシュボードで配信状況をリアルタイム把握できる

メール送信を業務の中で重要視している場合、SES + VDM構成はかなり心強い武器になります。導入自体も数ステップで完了するため、まだ導入していない場合は検討してみる価値があると感じました

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