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Gmail、Google Workspaceの一般利用者が2024/2までに対応すべき事(送信ガイドライン変更の件)

Last updated at Posted at 2023-12-07

簡単な結論

1.Gmailへのメール自動転送をやめる
2.利用しているメーリングリストが大丈夫か確認

前提

メール送信者のガイドライン - Gmail ヘルプによって、2024年2月からサーバ管理者の対応が不十分だと、Gmailへメールが届きにくくなります。
SPF,DKIM,DMARCなどの設定は世間の流れでも必要な事項になっていますので、不十分な対応だとGmail以外でも徐々にメールが届きにくくなっています。
基本的にはメール配信側が対応すべき問題ですが、ユーザ側でも気をつけることがいくつもあります。
この記事ではユーザが最も困るだろう事を2つに絞って書きます。

届かなくなりそうなメールの確認方法

現在届いているメールでも迷惑メールに頻繁になるようなメールは認証エラーになっていないか確認しましょう。
Gmailのメールタイトルの時刻の右の点点をクリックしてメッセージのソースを見ましょう。
ここでSPF,DKIM,DMARC,ARCなどが正しく認証されているかがわかります。
FAILになっている場合は、2月以降届きにくくなる可能性がかなりあります。(SPFのSOFTFAILも、基本的に認証失敗です。)
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1. Gmailへのメール自動転送をやめる

例えば、Amazonから他のメールアカウント(user@example.com)に届いたメールを単純にgmailへ自動転送したとしましょう。(.forwardなどで)
このメールをGmail側から判断すると、user@example.comからの差出人詐称メールのように見えますので、拒否されることになります。1-2年ごろ前からこのような転送方法のメールは届きにくくなっていますが、これからさらに厳しくなります。
お使いのメールアカウントのメール転送システムが認証エラーにならない対応をしていれば大丈夫ですが、稀です。転送したメールをgmailの画面でソースを見て、FAILになっていないか確認しましょう。

1-2. 転送せずにGmailからメール取得するようにする

他のメールアカウトのメールを読みたい場合は、Gmailの「他のアカウントのメールを確認」機能を使います。
これは、Gmailが他のメールアカウントのメールボックスを定期的にチェックしてくれる機能です。
Gmailの右上の設定(歯車のマーク)、すべての設定を表示、アカウントの中の「他のアカウントのメールを確認」です。
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2. メーリングリストの設定

メーリングリストも同様です。差出人がメール送信者、配信はメーリングリストのアドレスで一致していませんので、旧来の設定のままですとエラーになります。
認証エラーにならない対応をしていれば大丈夫ですが、古いMLの多くはいまだに非対応です。
これも該当のメールのソースを確認し見て、FAILになっている場合は、届かなくなる可能性が高いです。
もしもメーリングリストの管理者になっている場合は、利用しているメーリングリストシステムに問い合わせを行い対応しましょう。

それ以外の項目について

これら以外については、基本的には送信側のメールサーバー管理者が行うべきことです。ただメールが急に届かなくなったら送信元に教えてあげると喜ばれると思います。

今回のGmailの方針はどうなの?

一部の推奨事項は少々厳格な点もありますが、全体的には下記の点で良いルールだと考えています。

  • ドメインを詐称したメールを減らせるので、フィッシング対策にはある程度効果があります。
  • 最近のメールセキュリティの流れに対応しているシステムを利用してメール送信されている場合は、追加で必要な作業はほとんどありません。
  • 大手のメールサービスで、これほど的確にルールを明示しているのは珍しいので、管理者側としてどのレベルまでの設定をすべきかがわかりやすいです。

自分の使ってるドメインがどれくらい最新のメールセキュリティに対応しているか知りたい。

オランダ政府も関わっている下記のサイトのtest your emailでチェックしてみましょう。必ずしも100点を取る必要はありません。
ちなみに私のスコアは97点(Google Workspace + ちょっとした裏技)です。
internet.nl | Test for modern Internet Standards like IPv6, DNSSEC, HTTPS, DMARC, STARTTLS and DANE.

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