目次
はじめに
この記事はNuco Advent Calendar 2024の2日目の記事です。
エンジニアのみなさん、最近映画見ていますか?
ふとした休みの日の午後のロードショーや、眠れない夜に見た深夜映画(ちなみに「映画天国」はもう放映終了みたいですね…)。
それから、悩んでいるときに勇気をもらえた作品など、映画にはいろいろな思い出が詰まっていますよね。
時代とともにITが進化し、動画の視聴スタイルもすっかり変わりました。
NetflixやAmazon Prime Video、それにYouTubeのショート動画まで、いまでは手軽にいろんなコンテンツが楽しめる時代です。
最近は「タイパ(タイムパフォーマンス)」を意識して、短い動画が人気ですが、それでも映画はじっくり時間をかけて見る価値があると思いませんか?
今回は、そんな忙しいエンジニアのみなさんにこそ見てほしい、IT業界を描いた映画をピックアップしました。
コードから少し離れて、ゆっくりと映画の世界に浸ってみてください!
弊社Nucoでは、他にも様々なお役立ち記事を公開しています。よかったら、Organizationのページも覗いてみてください。
また、Nucoでは一緒に働く仲間も募集しています!興味をお持ちいただける方は、こちらまで。
紹介映画リスト
- スニーカーズ (1993年)
- ザ・インターネット (1995年)
- アンドリューNdr114 (1999年)
- バトル・オブ・シリコンバレー (1999年)
- ビューティフル・マインド (2001年)
- ソーシャル・ネットワーク (2010年)
- インターンシップ (2013年)
- エクス・マキナ (2014年)
- イミテーション・ゲーム (2014年)
- スティーブ・ジョブズ (2016年)
- Winny (2023年)
1. スニーカーズ (1993年)
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あらすじ
ハイテク機器を駆使するプロ集団のリーダー、マーティン・ビショップは、NSAから危険な暗号解読装置「黒い箱」を盗む任務を依頼される。
しかし、その背後には巨大な陰謀が潜んでいた...。
情報とチームワーク
『スニーカーズ』は、インターネットが一般的に普及する少し前の時代を描いています。
映画の公開は1992年ですが、ちょうどその頃は、World Wide Web(WWW)が登場したばかりで、1993年には初期のウェブブラウザ「NCSA Mosaic」が普及し始める頃でした。
映画からはインターネットやIT技術が普及しているという印象はありませんでしたが、「情報」が大きな力を持つ時代が始まろうとしていることを感じさせるシーンが多々あります。
また、映画に登場するハッキングや盗聴の手法は今では古風に見えるかもしれません。
しかし、それが逆にこの映画の魅力のひとつ。
現代のスマートデバイスやAI技術に頼らない、人間の知恵とチームワークによる解決は必見です!
2. ザ・インターネット (1995年)
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あらすじ
リモートで仕事をするアンジェラは、重要なデータにアクセスしたことで謎の組織に狙われ、身分を奪われてしまう。
逃亡しながら真相に迫る彼女の戦いが始まる...。
インターネットの光と影
この映画が公開された1995年というのは「インターネット元年」とも呼ばれていて、一般家庭でもインターネットにアクセスできるようになり始めた頃です。
この年にはAmazonがオンライン書店としてスタートしたのも驚きです!(私も知りませんでした...)
さらに、PHPやRubyといったプログラミング言語も開発され始めていて、IT業界全体が大きく動き出した年でもあります。
そんな中で公開された「ザ・インターネット」は、インターネットに対する当時の人々の不安や不信感がよく表現されている映画だと感じました。
当時はまだ「インターネットって何?」といった感覚の人が多かったと思いますが、映画の中では今でいうフィッシング詐欺や情報漏洩といったネット上の危険が描かれています。
情報がデジタル化され、誰でもアクセスできるようになったことで、便利さの裏にあるリスクや恐怖を初めて目の当たりにした人も多かったのではないでしょうか。
手に汗握る展開が好きな方にはぜひ見ていただきたい1本となっています!
3. アンドリューNdr114 (1999年)
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あらすじ
近未来の家庭用ロボット「アンドリューNdr114」は、人間の家族に仕えるため設計されていた。
しかし、ある日突然「感情」を持ち始めたアンドリューは自分がただの機械ではなく、自立した存在であると感じるようになる。
長い年月をかけて、彼は自分の自由と人間性を探求する旅に出て、「機械」として生まれた彼が、やがて人間でありたいと願う...。
人間とは何か?ロボットの哲学的問いかけ
「アンドリューNdr114」が公開された1999年はY2K問題やインターネットの普及が急速に進んだ年でもあり、技術への期待と不安が入り混じる時代でした。
本映画の題材となっているAIやロボティクスにも関心が高まっていました。
この映画では、単なるロボットではなく「自我」や「感情」を持ち始めるアンドリューの姿が描かれています。
プログラマーやエンジニアにとっても、「人間らしさ」とは何か、「人工知能が人間の感情を持つことは可能なのか?」という問いを考えさせられる作品です!
プログラムされた存在が自分の意思で「自由」を追い求める姿はAIの未来とその可能性を全エンジニアに考えさせるものとなっています。
この映画を通して、「人間らしさ」とは何かを改めて考えてみてください!
4. バトル・オブ・シリコンバレー (1999年)
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あらすじ
世界を変えた2人、スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツの実話に基づいたストーリー。
革命は誰も見ていない場所で起こる。
それはカリフォルニアのガレージや学生寮の一室で、たゆみない努力と大胆な発想、そして策略から生まれる。
ジョブズはAppleを、ゲイツはMicrosoftをそれぞれゼロから築き上げ、コンピュータ業界に革命をもたらそうとしていた。
競争と協力、裏切りと信念が交錯する中、彼らは根本的に世界の仕組みや生活、そしてコミュニケーションのあり方をも変えようとしていた...。
ジョブズ vs ゲイツの対決
「バトル・オブ・シリコンバレー」は、スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツの実話に基づいた物語になっています。
1999年に公開されたこの映画は、AppleがMacintosh、MicrosoftがWindowsを開発していた時代を描いていて、技術革新の裏で繰り広げられたビジネスバトルがとにかく面白いです!
ジョブズはアイデアで突き進む革新者、ゲイツは計算高い戦略家として対比されていて、2人の個性がぶつかり合うシーンは必見です。
IT業界の熾烈な競争がこれでもかと伝わってきます!
今では当たり前に目の前にあるものが作り上げられていく過程を目に焼き付けてください!
Apple派でもMicrosoft派でも、この映画は楽しめること間違いなし。
IT業界の成り立ちを知ると、今のテクノロジーの進化ももっと面白く感じられるはずです。
5. ビューティフル・マインド (2001年)
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あらすじ
1947年、数学の天才ジョン・ナッシュはプリンストン大学に入学。
ナッシュは社交的ではなかったが、陽気なルームメイトのチャールズとは不思議と気が合った。
「全てを支配する理論を見つけたい」と語るナッシュは研究に没頭し、画期的な「ゲーム理論」を完成させる。
この功績でMITに迎えられ、暗号解読の依頼も受けるが...。
天才の栄光と苦悩
2001年ですが、「ITバブル崩壊」が起こった年であり、ITが技術面だけでなく、経済にも大きな影響を与えることを痛感したと思います。
ここでみなさんはナッシュ均衡を想像したことでしょう。想像したはずです。想像してください...。
かなり無理矢理ではありますが、映画「ビューティフル・マインド」はゲーム理論における非協力ゲームの解の一種であるナッシュ均衡を提唱したジョン・ナッシュがノーベル賞を受賞するまで過程を映しています。
IT分野では複雑な意思決定や戦略設計が必要な場面が多くあり、ナッシュ均衡は競争と協力のバランスを分析する基本概念として、多くのITシステム設計に役立っています。
しかし、この映画で語られるのはただの天才数学者の成功譚だけではなく、天才ゆえに周りと分かり合えないなど苦悩の部分にも大きくスポットしている作品です。
分かり合えないことの辛さ、自分の信じる理論を探求し続ける姿はエンジニアにも共感と勇気を与えてくれるのではないでしょうか!
6. ソーシャル・ネットワーク (2010年)
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あらすじ
Facebookの創設者マーク・ザッカーバーグの成功と苦悩を描いた実話映画。
SNS誕生の裏に隠された人間関係やトラブルを描く。
現代SNSの原点
公開された2010年はFacebookは既に5億人以上のユーザーを抱え、SNSという言葉が世界中で認知されるようになっていました。(2024年現在は30億人を超えるユーザーが利用しているようです!)
同時にクラウド技術の進化やスマートフォンの普及も急速に進み、モバイルアプリの市場が爆発的に成長したのがこの頃。
「ソーシャルネットワーク」は、Facebookという巨大なプラットフォームがいかにして生まれたのか、そしてその裏側に隠された人間ドラマを描いています。
マーク・ザッカーバーグが持つアイデアと行動力が描かれる一方で、その成功の裏に友情の崩壊や熾烈な法廷闘争がありました。
彼の目指した「つながり」が、皮肉にも彼自身を孤独にしているように感じました。
SNSが生活の一部となった今だからこそ、この映画を振り返って現代の「つながり」を考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか?
7. インターンシップ (2013年)
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あらすじ
アナログ世代のベテラン営業マン、ビリーとニック。
時代遅れになりつつある2人は職を失い、次に選んだのはなんとGoogleのインターンシップ!
社員になれるのは1グループのみ。
ITリテラシーゼロの2人が、プログラミングに強い若者たちに囲まれながらもチームワークとユニークな発想でGoogle社員を目指して奮闘する...。
技術だけじゃない“人間力”!
公開年の2013年は、スマホなどのモバイルデバイスの普及が加速し、LINEのようなコミュニケーションツールが日常生活に浸透し始めた時期でした。
この変化により、コミュニケーションのスピードや手軽さが飛躍的に向上しました。
モバイルデバイスでの情報収集も簡単にできるようになり、今では「ググる」という言葉を知らない人はいないほどです。
そんな「ググる」の語源となるような大企業GoogleにITリテラシーゼロの中年2人がインターシップとして乗り込むのが本作!
若い世代に囲まれながらも、自らの“人間力”を武器に奮闘する姿は「人間関係の大切さ」や「多様性がもたらす力」を改めて実感できるでしょう。
コメディなので息抜きにもぴったりなのもポイント、ぜひリラックスしながら楽しんでみてください!
8. エクス・マキナ (2014年)
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あらすじ
ある日、大手検索エンジン会社の若きプログラマー、ケイレブは、天才CEOであるネイサンの邸宅に招待される。
そこで彼は最新のAIロボット「エヴァ」と対面し、人間のような知能を持つ彼女のチューリングテストを依頼されます。
しかし、次第にエヴァはただのプログラムではなく、自我と感情を持ち始めているのではないかと感じるように。
人間とAIの境界が曖昧になる中、物語はスリリングな展開へ...。
哲学的なテーマとサスペンスの融合
公開年の2014年は人工知能(AI)の研究が急速に進んだ年でもあります。
特にディープラーニング技術が注目され始め、AIが画像認識や自然言語処理で驚異的な進化を見せていた時期でした。
この頃、GoogleはDeepMindを買収し、AIの研究を本格化。
翌年(2015年)にはOpenAIも設立されています!
映画の中で描かれるAI技術は当時の最先端の研究テーマである「自我を持つAI」や「人工意識」に直結しており、現実世界の技術者たちも同様の課題に取り組んでいたのではないでしょうか。
エヴァが自分の存在について疑問を抱き、人間のような感情を持ち始める様子は、ディープラーニングの発展によってAIが自己学習を進めていく未来を予感させられます。
AIの処理としての言動なのか、自我を持った言動なのか、映画を見るにつれて曖昧になっていく。そういった没入感を感じさせる1本となっています!
余談ですが、撮影場所はノルウェーに実在するJuvet Landskapshotell。
現実味を感じられないほどの山中にポツンと建っているホテルで、部屋からの景色が非常に美しいです。(ぜひ行ってみたいものです...)
9. イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 (2014年)
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あらすじ
第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの暗号「エニグマ」を解読するため、27歳の天才数学者アラン・チューリングは、解読チームの一員となる。
傲慢かつ不器用な彼は他のメンバーとの協力を拒否し、ひとりで電子操作の解読マシンを作り始める。
解読が進まないなか完成した解読機を使用してエニグマの解読に挑むが...。
コンピューターの父とその生涯
「イミテーション・ゲーム」が公開された2014年は、AIや機械学習が大きく注目され始めた年でもありました。
本作の主人公である、チューリングが考案した「チューリングテスト」はAIが人間と同じように思考できるかを判断する基準として現在でも使用されています。
映画のタイトルにもなっている「イミテーション・ゲーム」は、このチューリングテストの一部を指しており、AI研究の原点とも言える内容が盛り込まれています。
この映画の公開はAIの父とも言えるチューリングが現代のAI研究に与えた影響を再認識させるきっかけとなりました。
このような華やかな経歴の裏の部分まで触れているのが本作となっており、チューリングが抱えていた苦悩なども細かな描写と共に表現されています。
映画を見終わった後、チューリングが現代のIT技術に与えた影響の大きさ、時代や社会がこういった天才を抑圧する悔しさのようなものを感じます。
エンジニアのみならず、コンピュータというものに触れたことがある人にはぜひ見ていただきたい1本となっています!
10. スティーブ・ジョブズ (2015年)
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あらすじ
Appleの共同創業者であるスティーブ・ジョブズの人生を、3つの重要なプロダクト発表会を軸に描いていく。
1984年の初代Macintosh、1988年のNeXT、そして1998年のiMac。
舞台裏で繰り広げられる彼の葛藤や、人間関係の衝突、そして成功までの道のりがリアルに描かれる。
カリスマ性、傲慢さが創り出す独特の緊張感
「スティーブ・ジョブズ」が公開された2016年は、Iot、VRの進展が大きく進展した時期でもあります。
他にも、Apple Watchなどのウェアラブルデバイスも増えてきたように感じる頃でした。
映画が描く1980年代から1990年代のAppleの歴史はApple Watchなどのデザインにもその影響が色濃く残っています。
そんなAppleの歴史を作ってきた製品の発表会とその裏側を3部構成で映しているのが本作。
ジョブズの完璧主義が時に独裁的な一面を見せつつも、革新的なプロダクトを生み出すための原動力となっているのがよく分かります。
ジョブズの強烈なビジョンと、それに引きずられる周囲の人々の葛藤を生々しく描いています。
ひりついた雰囲気に飲まれながらも、彼の言葉や行動にインスピレーションを得られる映画なので、ぜひ一度見てみてください!
11. Winny (2023年)
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あらすじ
日本のIT業界を揺るがしたファイル共有ソフト「Winny」と、その開発者である金子勇氏の実話に基づいた映画。
2000年代初頭、匿名でのファイル共有を可能にしたWinnyは、瞬く間に広まりましたが、同時に違法なファイル共有の問題も発生。
開発者の金子氏はその責任を問われ、逮捕・裁判へと追い込まれていく...。
技術と法律の対立
「Winny」が公開された2023年は、Web3やブロックチェーン技術が注目を集めていました。
P2P技術はWinnyの時代からさらに進化し、現在では分散型ネットワークやデータ共有の基盤として活用されています。
本作はP2P技術を使用したソフトウェアが著作権侵害を助長したとして問題視され、開発者を逮捕する極めて異例な事件が描かれています。
このようなテーマは、現代における技術革新と社会の関係を考えるうえで重要な問題提起となっています。
特に近年では、AIの発展と著作権問題が新たな論争を呼んでおり、声優の方々が声の権利を主張して声明を出すなど複雑化しています。
技術者が「自分たちの創造や技術が社会にどのように影響を与えるのか」という問いに向き合い、技術に伴う責任を改めて考えさせられます。
テクノロジーの可能性とリスク、そしてそれを支える開発者たちの誇りや葛藤を描いたこの作品はエンジニアとして1度を見るべき映画のひとつです!
まとめ
いかがだったでしょうか?
見たことある!こんな映画もあったのか!などなどあると思いますが、この記事をきっかけに作品公開当時の技術や題材となっている年代の技術に少しでも興味を持っていただければ幸いです。
寒くなって外に出るのが億劫というそこのあなた!この年末年始にぜひこの11本の映画を制覇してみてください!
他にもIT関連の映画は多々あると思いますので、こんなのもオススメという作品があればコメント欄にお願いします!
弊社Nucoでは、他にも様々なお役立ち記事を公開しています。よかったら、Organizationのページも覗いてみてください。
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