4
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

25日埋めるためのカレンダーAdvent Calendar 2023

Day 13

SERIALつかう?UUIDつかう?新たな選択肢ULID

Last updated at Posted at 2023-12-12

SERIALとUUIDについて

SERIALとUUIDの両方がDBのプライマリーキーとして広く使用されている。

これらそれぞれには利点と欠点があります。

SERIAL

メリット

  • 生成が簡単。データベースが自動的に次のIDを生成する。
  • データのソートが容易。IDの順番はデータの作成順と一致します。
  • スペース効率が良い。整数はUUIDよりも消費ストレージが格段に少ない。

一方でデメリット

  • 分散システムではIDの一意性を担保できない。
  • ユーザーが他のレコードのIDを推測しやすい。(セキュリティ上の問題)

UUID

メリット

  • 一意性が高い。UUIDは全世界で一意らしい。
  • 分散システムでも安全に使用可能。各システムは独立してUUIDを生成できる。
  • レコードのIDを推測するのが困難。

デメリット

  • 通常128ビットのスペースを消費し、整数型のIDよりも大きい。
  • 人が読みにくいし覚えにくい。
  • ランダムに生成されるため、レコードの作成順を保証できない。

比較

以上から

SERIAL(整数) UUID
一意にしやすいか No Yes
ソート順がコントロールできるか Yes No
他のIDが推測されにくいか No Yes

どちらを選ぶかは要件とトレードオフによる

ここで今回紹介したいのはUUIDとSERIALの良いところをいい感じに併せ持つULIDをを紹介したい。

ULIDとは

Universally Unique Lexicographically Sortable Identifierの略で特徴は以下

  • 128ビットの識別子で、タイムスタンプ部分とランダム部分から構成される。
  • タイムスタンプ部分は48ビットで、ミリ秒単位での精度を持つ。
  • ランダム部分は80ビットで、一意性を保証する。

すごそうな説明となっていますね。一般的なメリットとデメリットを見てみましょう。

メリット

  • タイムスタンプのおかげで生成された順序に従ってソートできる!
  • UUIDと同様に、全世界で一意!
  • 分散システムでも安全に使用できる!(各システムは独立してULIDを生成可能)
  • レコードのIDを推測するのが困難!

さてデメリットはというと

  • UUIDと同様に128ビットのスペースを消費し、整数型のIDよりも大きい。
  • 人が読みにくいし覚えにくい。

UUIDのデメリットは完全には取り除けはしませんが、いくらか改善できていますね。

1ミリ秒での順序を検証

今回はTypeScriptで簡単な例を作成してみました

import { ulid } from "ulid";

const printer = () => {
  let i = 1;
  const id = setInterval(() => {
    if (i > 10) clearInterval(id);
    console.log(new Date().getTime(), ":", ulid());
    i++;
  }, 1);
};

printer();

解説するとprinter関数内では現在時刻のUNITTIMEとulidの値を出力します。

setIntervalを使って1ミリ秒の間隔を空けてprinter関数をコールしています。

結果はこちら(UNITTIMEは本質ではないので1ミリ秒がわかる範囲でマスクしています。)

xxxxxxxxxxx58 : 01HGQ8RQPAFDMGHG5TF2HE6QBJ
xxxxxxxxxxx59 : 01HGQ8RQPBF8RJ4D7N2RS70QGN
xxxxxxxxxxx60 : 01HGQ8RQPC63EJ4JF38TB7FSQG
xxxxxxxxxxx61 : 01HGQ8RQPDGRMYACBK1BBZPN7D
xxxxxxxxxxx62 : 01HGQ8RQPEHBJYXMG00F7ZJW16
xxxxxxxxxxx63 : 01HGQ8RQPFXFQTMZKCE3W3YPRV
xxxxxxxxxxx64 : 01HGQ8RQPGR6J25HWGRMX1H7BK
xxxxxxxxxxx65 : 01HGQ8RQPHKGKZKE1C304NZ6M7
xxxxxxxxxxx66 : 01HGQ8RQPJG0KPFKT1EWB29XHC
xxxxxxxxxxx67 : 01HGQ8RQPKVGV9FFY7X370BA5S
xxxxxxxxxxx68 : 01HGQ8RQPMEQCWE6GGN2P1HW9C

さてulid()の値に着目してみましょう。

先頭9桁はすべて01HGQ8RQPとなっていて、次の文字がABCDE...と続いていて確かに時間順にならんでいます。

順序が守られないUUIDとSERIALの特徴を併せ持つフォーマットですね。

みなさんも使ってみてはいかがでしょうか!

4
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
4
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?