はじめに
佐賀県の小売業(和服業)で情シスをしています。地方でITリテラシーがとても低い業種ですが、社内にデジタル化が少しでも浸透するように少しづつ頑張っています。
今回はオンライン勉強会(Power BI勉強会)やコミュニティに参加し勇気をもらい、県のDX事業に挑戦したことを記事にしたいと思います。
県のDX補助金事業に挑戦
1.県のDX補助事業に応募し採択される
今年の5月に県のDXフラグシップモデル事業にPower Platformを活用しての内製化と業務改革(アプリ作成とデータ利活用)を提案し応募を行い、小売業は1社のみという狭き門でしたが採択されされることとなり、まさかITとは程遠い業種(和服業)でDXフラグシップモデルになるとは思ってもいなかったです。
Power Platform活用した図(赤枠部分は内製)
またJapan Power Platform Conference 2022にも登壇することもでき、地方で非IT企業でも変革できることを伝えられてよかったです。
2.応募・採択に繋がった一番の要因(勉強会とコミュニティ)
約2年前に勉強会・コミュニティに参加していなかったら、和服業でDXなんて到底無理だと思っていたし、県のDX補助事業に挑むことすらなかったと思います。
勉強会やコミュニティ(特にPower BI勉強会)に参加し様々な人が挑戦・勉強をして発表しているのを聞いて、私も出来るのではないかと勇気をもらった結果だと思っています。
3.メジャー(DAX)を入力しているところ動画撮影(県事例紹介)
補足ですが11月に県事例の動画撮影があったのですが、作業(プログラミング)しているところを映したいと言われ、DAX言語(メジャー)を入力しているところを撮影されたのですが、スラスラとメジャーは書けるわけないだろうと思いつつも、まだまだ勉強不足だと改めて感じました。
4.アプリの現在の利用状況・登録状況の分析
Power Apps側の分析(Power BI)機能で調べたところ、日々のアプリ利用率は約3割程度だが、アプリへのデータ登録がされていない店舗もあるため、Power BIを使ったデータ利活用のために、アプリの利用率の向上とデータ登録を今後増やしていく必要がある。
アプリの利用回数と合わせて、アプリへの買上商品の写真登録の登録状況もPower BI側で分析してみた、アプリをリリースして1カ月程度で写真登録が830枚登録されており、約2割の店舗しかアプリへの登録しないだろうと思ってたが、約4割弱の店舗が登録していたので、やっぱり需要があったんだと再認識。
買上商品写真については、どのような写真を撮っているのかを把握するため、Power AUtomateにて画像分析を行っており、着物の認識率をメジャーで書いてみる。
着物は「ドレス」として認識するのとドレスでも「デイドレス」、「ウェディングドレス」等があるため、FIND関数にて部分一致検索を行うメジャーを作成
AI着物認識枚数 =
CALCULATE(
[写真枚数],
FIND(
"ドレス",
'Photo'[分析結果],1,BLANK()
)
)
5.Power BI Proのライセンス数も増大(数ライセンス⇒数十ライセンス)
去年までは、Power BIの有償ライセンスは数ライセンスしかなかったのだが、県のDX事業にデータ利活用のためPower BI proのライセンスも含めていたので、数十ライセンスまで拡大することになりました。ただ、来年もライセンス更新出来るようBIレポートを作成出来る社員を増やす必要がある。
6.PCメーカー主催の講座(Power BI,Power Automate)を受けてみて
社内でPower BIを普及させるために、中堅企業のIT担当者向けのDXエンジニア講座(Power AUtomateが4回、Power BIが2回)の講座を受けてみたのだが、内容は初心者向けであり、かつ講座の内容に一部が?部分もあったが、この講座で改めて思ったのは初心者はまずは簡単なデータ可視化・分析でもいいので自身で行うことが重要であることを再認識することが出来ました。
まとめ
今年は厄年(本厄)だったので新しいことをするのは控えようとは思っていたが、蓋を開けてみれば去年以上のことをやっていたような気がします。
地方で非IT企業だから難しいと思っている方も地方の着物屋さんでもデジタル化が可能だったので、頑張れる手助けになれたらと思います。
また県のDX事業のデータ利活用(Power BI)は来年以降に本格的になるので、2023年は引き続きPower BIの勉強を続けて、業務部門がデータ分析出来るように普及出来るように頑張っていきたい。