Windows 10にPowerShell 6をインストールしてみました。気づいたことをメモしておきます。
インストール方法
PowerShellではなくPowerShell Coreをインストールする。
PowerShell 6 以降を使う場合は、Windows PowerShell ではなく PowerShell Core をインストールする必要があります。 詳細については、「Windows への PowerShell Core のインストール」を参照してください。
Windows PowerShell のインストール | Microsoft Docs
PowerShell CoreはMSのGitHubページで配布されている。
PowerShell を Windows クライアントまたは Windows Server にインストールするには (Windows 7 SP1、Server 2008 R2 以降で機能)、MSI パッケージを弊社の GitHub リリース ページからダウンロードします。
Windows への PowerShell Core のインストールInstalling PowerShell Core on Windows | Microsoft Docs
ここでは、リリース ページにある最新プレビュー版ではなく、READMEにまとめられているリンクから、Windows (x64)用の安定版(Downloads (stable))のmsiファイルだったPowerShell-6.0.2-win-x64.msi
を取得し、インストールした。
インストーラーに従って進めていくだけだったけど、手順説明とか欲しいようであれば「Windows 7にPowerShell 6.0をインストールする - 再び - しばたテックブログ」が参考になりそう。
スタートメニュー
Windowsのスタートメニュー内で、「PowerShell」フォルダ内に「PowerShell 6.0.2」だけが作成されていた。PowerShell 5.xまでは「Windows PowerShell」フォルダ内に「Windows PowerShell」「Windows PowerShell ISE」が作成されていた。
バージョン
$PSVersionTable
の出力内容に一部差異があった。
Name | PS Core 6.0.2 | PS Desktop 5.1.15063.909 |
---|---|---|
PSVersion | 6.0.2 | 5.1.15063.909 |
PSEdition | Core | Desktop |
BuildVersion | 10.0.15063.909 | |
CLRVersion | 4.0.30319.42000 | |
GitCommitId | v6.0.2 | |
OS | Microsoft Windows 10.0.15063 | |
Platform | Win32NT | |
PSCompatibleVersions | {1.0, 2.0, 3.0, 4.0...} | {1.0, 2.0, 3.0, 4.0...} |
PSRemotingProtocolVersion | 2.3 | 2.3 |
SerializationVersion | 1.1.0.1 | 1.1.0.1 |
WSManStackVersion | 3.0 | 3.0 |
エンジンの更新 | PowerShell Core 6.0 の新機能What's New in PowerShell Core 6.0 | Microsoft Docsに説明されていた。
モジュールの自動読み込みパス
$env:PSModulePath
は以下になっていた。
$env:PSModulePath -split ";" | sort
c:\program files\powershell\6.0.2\Modules
C:\Program Files\PowerShell\Modules
C:\Users\tsukamoto\Documents\PowerShell\Modules
PowerShell 5.0.1環境の方は以下になっていた。
$env:PSModulePath -split ";" | sort
C:\Program Files (x86)\Microsoft SDKs\Azure\PowerShell\ResourceManager\AzureResourceManager\
C:\Program Files (x86)\Microsoft SDKs\Azure\PowerShell\ServiceManagement\
C:\Program Files (x86)\Microsoft SDKs\Azure\PowerShell\Storage\
C:\Program Files\WindowsPowerShell\Modules
C:\Program Files\WindowsPowerShell\Modules\
C:\Users\tsukamoto\Documents\WindowsPowerShell\Modules
C:\WINDOWS\system32\WindowsPowerShell\v1.0\Modules
C:\Program Files\
以下についてもC:\Users\tsukamoto\Documents\
以下についても、WindowsPowerShell\Modules
ではなくPowerShell\Modules
になっていて、共通するパスはない。このため、PowerShell 5.0.1環境でインストールまたは配置したモジュールは、PowerShell 6.0.2では自動読込されなかったし、Import-Module
でも見つけられなかった。
Windows PowerShell との後方互換性 | PowerShell Core 6.0 の新機能What's New in PowerShell Core 6.0 | Microsoft Docsに説明されていた。これまでのものは「WIndows PowerShellモジュール」という扱いになり、以下を実行することでパスを追加できる様子(まだ実施してない)。
Install-Module WindowsPSModulePath -Force
Add-WindowsPSModulePath
ConvertTo-Jsonのインデントが変わった
ConvertTo-Json
のインデントが固定幅になっていて、見やすかった。
PS C:\Program Files\PowerShell\6.0.2> $PSVersionTable | ConvertTo-Json
{
"Platform": "Win32NT",
"WSManStackVersion": {
"Major": 3,
"Minor": 0,
"Build": -1,
"Revision": -1,
"MajorRevision": -1,
"MinorRevision": -1
},
(以下略)
PowerShell 5までは可変幅で、インデントが深くなると泣きそうだった。
$PSVersionTable | ConvertTo-Json
{
"PSVersion": {
"Major": 5,
"Minor": 1,
"Build": 15063,
"Revision": 909,
"MajorRevision": 0,
"MinorRevision": 909
},
"PSEdition": "Desktop",
(以下略)
コマンドレットの更新 | PowerShell Core 6.0 の新機能What's New in PowerShell Core 6.0 | Microsoft Docsの「JSONコマンドレット」に説明されていた。
NuGetやPowerShellGetはすぐに使える
Get-PackageProvider
を実行するとNuget
やPowerShellGet
が表示された。モジュールインストールのためにまずこれらの環境を作る、ということは必要なさそう。ProviderPath
を見る限り、たぶんPowerShell Coreに同梱されている。
Get-PackageProvider | Select Name, Version, ProviderPath
Name Version ProviderPath
---- ------- ------------
NuGet 2.8.5.210 C:\program files\powershell\6.0.2\Modules\PackageManagement\1.1.7...
PowerShellGet 1.6.0.0 C:\program files\powershell\6.0.2\Modules\PowerShellGet\1.6.0\PSM...
プロキシ経由でのモジュールインストール
Find-Module
やInstall-Module
等の実行時、プロキシ経由でモジュールインストールする時には-Proxy
、プロキシが認証を必要とする場合は合わせて-ProxyCredential
パラメータを指定する。以下にまとめた。
COMオブジェクトの使用
Windows PowerShellではなくマルチOSのPowerShell CoreでCOMオブジェクトって使えるのかなと思った。とりあえずWindows上であれば、以下でExcelを起動し、可視状態にすることができた。
$excel = New-Object -ComObject Excel.Application
$excel.Visible = $true
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