概要
CIMプロバイダがインストールされたVMware vSphere ESXiから、5分毎に送信されるSNMPトラップの抑制方法。
このトラップについて
VMware vSphere ESXiにCIMプロバイダがインストールされた環境(ベンダのカスタムISOイメージで構築された環境も含む)では、5分毎にESXiからSNMPトラップが送られる。このトラップは、CIMプロバイダの生存を知らせるハートビートの役割を果たす。
したがって、このトラップは受信ではなく途絶が異常を示す性格のものになる。SNMPマネージャ側に、このトラップの受信自体では通知などのアクションを起こさない、また一定時間途絶した場合にアクションを起こすといったインテリジェントな処理ができる場合には、問題なく、有用な仕組みである。
ただし、SNMPマネージャにこうした機能を持たない、単純に記録と通知だけを行うような製品を使用している場合、異常発生を把握しにくい。一方で、5分に一回、すなわち24時間で284回の「正常」トラップが記録されるため、データ件数をいたずらに増やす、と受け取られることもある。こうした環境では、このトラップの送信自体を抑制するよう希望されることがある。
トラップの抑制
vSphere ESXi 5.1では、VMware社のナレッジ「VMware KB: SNMP Trap is repeated every 5 minutes (2020271)」の「Mask out the SNMP trap」項にしたがって、ESXi Shellまたはsshで、以下のコマンドを実行すればトラップを抑制できる。
esxcli system snmp set —notraps 1.3.6.1.4.1.6876.4.90.0.401
なお、ナレッジはESXi 5.0が対象に入っているが、実施者によれば上記コマンドでは設定できない(ESXi 5.0のesxcliコマンドには「system snmp」名前空間がなかった)とのこと。この時は「snmp traps every 5 min | VMware Communities」を参考に、vicfg-snmpコマンドで設定することができる。
参考
- VMware KB: SNMP Trap is repeated every 5 minutes (2020271)
- snmp traps every 5 min | VMware Communities
本投稿内容も、本文中に説明しているように、上記参考先の情報に基づいて作成した。正確な情報が必要な場合は、必ずこれらの一次情報を確認すること。