この記事を読む対象者
- 二台のPromxmoxが互いにSSHできる環境を構築している人
- NAS/NFSなどの共有ストレージが存在しない構成の人
- じょうき2点の状況において仮想マシンを丸ごと移動したい人
※二台あればクラスタ構成+共有ストレージ構成の方が多いと思いますが私は面倒で構築していなかったためこのような記事を書いています。
構成図(概要)
気を付けるべきこと
本手順で作成する仮想マシンのバックアップはProxmoxのOSが存在する領域に作成されます。デフォルトで構築している場合、この領域が小さい場合はバックアップNGになります十分な領域を確保してください。
手順1.仮想マシンのバックアップ
コマンド:
vzdump <<VM-ID>> --mode stop --compress zstd --storage <<バックアップ先ストレージ>>
コマンド例:VM-ID 511のマシンをlocalストレージにバックアップする
vzdump 511 --mode stop --compress zstd --storage local
手順2.SCPで当該ファイルを転送
コマンド:
scp /var/lib/vz/dump/<<転送されたファイル名>>.zst root@192.168.1.201:/var/lib/vz/dump/
コマンド例:作成したファイルをSCPで転送
scp /var/lib/vz/dump/vzdump-qemu-511-YYYY_MM_DD.tar.zst root@192.168.1.201:/var/lib/vz/dump/
3.転送先で仮想マシンを展開する
コマンド:
qmrestore /var/lib/vz/dump/<<転送されたファイル名>>.zst <<展開時のVM-ID>> -storage <<展開するストレージ名>>
コマンド例:展開時のVM-IDを600、展開するストレージをlocal-lvmとした場合
qmrestore /var/lib/vz/dump/vzdump-qemu-511-2025_05_10-18_43_24.vma.zst 511 -storage local-lvm
参考サイト
公式ドキュメント-qmrestoreコマンド
https://pve.proxmox.com/pve-docs/qmrestore.1.html
公式ドキュメント:Backup and Restore
https://pve.proxmox.com/pve-docs/chapter-vzdump.html