デフォルトの Mailman は、10件以上の宛先(To または Cc)を含むメールについて、spam である可能性が高いと判定して、配送を延期して、リスト管理者による明示的な配送許可を待ちます。しかし、この判定規則は正当なメールを spam と誤判定する率が非常に高いため、利用者側から見ると不当な配送遅延の原因になります。
そこで、管理画面の「プライバシーオプション」→「宛先フィルタ」,「投稿を認めるメールに含まれる受信者数の上限(max_num_recipients)」の値を0に設定して、この設定を解除しておきます。
ただ、管理下にあるメーリングリストが多い場合は、やはり withlist
コマンドの出番になります。まず、以下のような /usr/lib/mailman/bin/clear_recipients_limit.py
を用意します。
/usr/lib/mailman/bin/clear_recipients_limit.py
def clear_recipients_limit(mlist):
mlist.Lock()
mlist.max_num_recipients = 0
mlist.Save()
その上で、以下のように withlist
コマンドを実行します。
$ withlist -r clear_recipients_limit -a
加えて、この設定後に新規作成するメーリングリストにおいても、この設定が解除されている状態を初期状態としておくため、以下のように /etc/mailman/mm_cfg.py
に記述しておきます。
/etc/mailman/mm_cfg.py
DEFAULT_MAX_NUM_RECIPIENTS = 0