この記事は以下の2021年度版のアップデートです
Windows側の設定
IntelliJ IDEA Communityのインストール
JetBrains公式サイト（の下のほう）からダウンロードしてインストール
WSL2のインストール
管理者権限でPowerShellを開き、以下のコマンドを実行：
wsl --install
これだけで、WSL2上にUbuntu Linuxがインストールされます。
- インストール完了後、システムを再起動
- ubuntuアプリを起動して、ユーザー名とパスワードを入力します
.wslconfigファイルの設定
C:\Users\ユーザー名 フォルダに、.wslconfigファイルを作成する
.wslconfig
[wsl2]
networkingMode=mirrored
これで、Windows側からlocalhostで確認できるようになります。
WSL2側の設定
Java 21 LTSのインストール
Java 21 LTSは2023年9月19日にリリースされた最新の長期サポート版で、現在推奨されるバージョンです。
# パッケージリストの更新
sudo apt update
# Java 21 JDKのインストール
sudo apt install openjdk-21-jdk
# JAVA_HOMEの設定（以下を ~/.bashrcに追加する）
echo 'export JAVA_HOME=/usr/lib/jvm/java-21-openjdk-amd64' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
# インストール確認
java --version
# 出力例：
# openjdk 21.0.7 2025-04-15
# OpenJDK Runtime Environment (build 21.0.7+6-Ubuntu-0ubuntu124.04)
# OpenJDK 64-Bit Server VM (build 21.0.7+6-Ubuntu-0ubuntu124.04, mixed mode, sharing)
echo $JAVA_HOME
# 出力例：/usr/lib/jvm/java-21-openjdk-amd64
Spring Bootプロジェクトの作成
Spring Initializrでのプロジェクト作成
Spring Boot 3.5.0が2025年5月22日にリリースされ、最新版として利用可能です。
-
Spring Initializrにアクセス
-
以下の設定を選択：
- Project: Gradle - Groovy
- Language: Java
- Spring Boot: 3.5.3（最新安定版）
- Java: 21（LTS推奨）
- Dependencies: Spring Web
-
「GENERATE」ボタンでプロジェクトをダウンロード
プロジェクトのWSL2への配置
- ダウンロードした
demo.zipファイルを展開(Windows) - Ubuntuから、以下のコマンドでWindows領域からUbuntu領域のホームにdemoプロジェクトをコピー（Ubuntuから見て、/mnt/c/...でWindowsのファイルにアクセスできます）
cp -r /mnt/c/Users/ユーザ名/Downloads/demo/demo/ ./
IntelliJ IDEAでのWSL2プロジェクト開発
WSLプロジェクトの開き方
IntelliJ IDEAでは、WSLファイルシステムに保存されたプロジェクトを直接開いて、WSL環境内で開発・ビルドが可能
- IntelliJ IDEAで「Open」をクリック
-
\\wsl.localhost\Ubuntu\home\ユーザ名\demoのパスを指定 - プロジェクトdemoを信頼して開きますか？ダイアログが出るので"〇〇フォルダーを信頼" ボタンを押す（「Windows Defender監視のフォルダから除外」もチェックを入れる）
IntelliJ IDEAでのプロジェクト設定
Project SDKの設定
- File → Project Structure → Project Settings → Project
- Project SDK: WSL内のJava 21を選択（
/usr/lib/jvm/java-21-openjdk-amd64）
Gradleの設定（Gradle Projectの場合）
- File → Settings → Build, Execution, Deployment → Build Tools → Gradle
- Gradle JVM: Project SDKを選択
サンプルアプリケーションの作成と実行
REST APIサンプルの作成
DemoApplication.java
package com.example.demo;
import org.springframework.boot.SpringApplication;
import org.springframework.boot.autoconfigure.SpringBootApplication;
import org.springframework.web.bind.annotation.GetMapping;
import org.springframework.web.bind.annotation.RestController;
@SpringBootApplication
@RestController
public class DemoApplication {
public static void main(String[] args) {
SpringApplication.run(DemoApplication.class, args);
}
@GetMapping("/hello")
public String getDemo() {
return "Hello from Spring Boot 3.5 on WSL2!";
}
}
アプリケーションの実行
- IntelliJ IDEAでメインクラスを開く
- 実行ボタン（▶）をクリック、または
Ctrl+Shift+F10 - アプリケーションはWSL環境内で実行される
動作確認
WSL2内からの確認:
curl localhost:8080/hello
# 出力: Hello from Spring Boot 3.5 on WSL2!
Windows側からの確認:
ブラウザで http://localhost:8080/hello にアクセス
これで2025年版のWSL2 + IntelliJ IDEA開発環境が構築できます。最新のJavaとSpring Bootを活用した効率的な開発が可能になります。