Qiskit 1.0.0の量子(実機)プログラミング
先日、Qiskit 1.0.0の量子プログラミング(シミュレータ編)を投稿しました。今回は同様の回路を実機を使って実行したいと思います。
ここでは、実機へのアクセス準備、前回使ったシミュレータ用のコードを実機向けに改修し、実機にて実行します。
実機へのアクセス準備
IBM Quantum Platform
今回扱う実機の状況を確認するためIBM Quantum Platformにアクセスします。
※こちらにアクセスする際にIBMidが必要となります。
アクセスすると以下の左に示すような画面になります。そこで上タブにある「Computer resources」(赤枠)をクリックすると右に示すような画面になります。
さらに下図左のように上タブにある「Jobs」(赤枠)をクリックすると右に示す画面になります。こちらで、自身が投じたジョブの実行状況を把握することが可能となります。
次章で実機上の回路を使って演算するのですが、その際に自分の投げたタスクがどんな状況であるか確認する際に参照します。
IBM Quantum Learning
IBM Quantum Learningにアクセスして、画面上にある「Lab」タブをクリックすると(下図の上)、Labに切り替わります(下図の左下)。右側に表示されているタイルの中から「Qiskit v1.0.2(ipykernel)」をダブルクリック(下図の左下)すると、下図の右下のようなNotebookを開くことができます。
コードはこのNotebook上で組んでいきます。
実機用コード作成
ここではQiskit 1.0.0の量子プログラミング(シミュレータ編)で作ったコードを流用します。シミュレータ編のコードに対し追加一行(下図右の14行目)、変更一行(下図右の16行目)です。
14行目では、IBMProviderオブジェクトに先のIBM Quantum Platformから取得とってきたAPI Tokenを設定してます。
また、16行目では、使用する実機を指定しています。
※実機を指定する際、IBM Quantum Platformに表示されている実機群の中から積まれているジョブが少ないものを選ぶようにするとよいでしょう。
実機実行
前節で示した実機版のコードをQiskit上で実行すると以下のようになりました。
参照
Qiskit 1.0.0 Release note
Migrate from qiskit_ibm_privider
Qiskit 1.0.0の量子プログラミング(シミュレータ編)