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Azure KinectでSandScapeを再現してみる

Last updated at Posted at 2022-12-09

IMG_7724.JPG

イントロ

砂場を3Dスキャンして、高さ情報をリアルタイムでプロジェクションすることで、砂の等高線を表示するデバイスを作ってみる。Microsoftが提供する3DスキャナーAzure Kinectと、GrasshopperプラグインAzure Kinect GHを使う。

セットアップ

IMG_7718.JPG

ハードウェア

  • Azure Kinect
  • プロジェクター (Epson EB-1771w)
  • ラップトップ
  • ディスプレイ
  • 単管フレーム(1500x1500x1500 mm)
  • 砂場

ソフトウェア

手順

  1. 砂場と、デバイスを設置するためのフレームを用意する

  2. Azure Kinect GHのウェブサイトに従い、プラグインをインストール

  3. Azure Kinectを開封し、ラップトップに接続

  4. 制作した単管フレーム、プロジェクタースキャナーのレンズ位置、角度、をGrasshopper内でモデリングし、物理的な情報をデジタイズし、リアルとフィジカルのモジュールを統一する。(この際、RhinocerosのNamedViewport機能を利用して、プロジェクターのレンズ位置を保存しておくと便利)
    image.png

    緑:プロジェクター投影角
    赤:Azure Kinect のスキャンエリア(NarrowとWideそれぞれ六角形と円形の2種類)

  5. Azure Kinect GHを用いて、点群情報をリアルタイムで取得し、各点の高さ情報を、色情報に変換する(ラップトップのスペックや必要なスキャン範囲に応じて、解像度、レンズ角度、更新頻度も設定できる)test.png

  6. Rhinoceros内、Floating Viewportを使って、色情報を付与された点群をプロジェクトする
    image.png

  7. 砂いじりをする

  8. 5-7を繰り返す

所感

当時タンジブルメディアとして最先端の研究だったSandScape2013がデスクトップスケールまでカジュアルダウン。今まで展示会場で目にする対象だったものが、スキャナー到着後、一日とたたずにセットアップが完了し、再現できた。Azure Kinect GHもリリースが2022年の1月と、比較的新しく、これまでFireflyなどが担っていた、Kinect v2とGrasshopperのコミュニケーションがソフト、ハードとともにアップデートされたよう。今回のスキャンは砂が対象だったため触れていないが、プラグインにはボディートラッキング機能もデフォルトでついており、気軽に人の動きをデジタイズできるのも魅力的。ただ、点群に色を付けて、表示し続けると、処理が追い付かず、タイムラグが生じることもあり、PCのスペックなどと相談しつつ、バランスの取れた解像度と更新頻度を選択する必要がありそう。
ここまで障壁なく、リアルタイム3Dスキャニングとそのデータ処理ができることは、非エンジニアのデザイナーなどにとってアクセスしやすく、制作の幅が広がりそう。

参照

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