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パフォーマンスを向上させるための「生活リファクタリング」

Last updated at Posted at 2024-10-07

こんにちは、健康で人生を楽しめるエンジニアになるための知識をお届けするチーです。

前回の記事では、8時間座りっぱなしのエンジニアでもマッチョになれる方法を紹介しましたが、

今回は学習スピードやパフォーマンスを向上させるための「生活のリファクタリング」についてご紹介いたします。

「生活のリファクタリング」とは?

どんなシステムでも、アクセス数の増加やコードの不適切さによって、早かれ遅かれパフォーマンスが低下してしまうものです。そんなときには「コードのリファクタリング」が必要ですよね。
人間の体や心もこれと似ていると思いませんか?

私たちもストレスがたまると体がだるくなったり、集中力が低下したりすることがあります。そうなると知らないうちに自分のパフォーマンスも低下してしまいます。
また、多くの知識を取り入れすぎて、消化しきれずうまく活用できないと、それもまたパフォーマンスに影響を与えます。

そこで、システムのリファクタリングと同じように、自分自身のパフォーマンスを改善するための「リファクタリング」が必要になるのです。でも、一体何をリファクタリングするのでしょうか?

答えは、私たちの人生の80%に影響を与えるもの、

生活習慣です。

これから、誰でも改善できる「生活リファクタリング」の方法を紹介していきます。

生活リファクタリング①:睡眠質

朝起きたときに体がだるくて、全くやる気が出ないこと、誰にでも経験があると思います。一方で、休日にアラームをかけずにたっぷり寝たあと、体も頭もすっきりして「何でもできる!」と感じたことも少なくないでしょう。それだけでも、十分な睡眠の力を実感できるはずです。

睡眠はただ体を休めるだけでなく、

不要な記憶を削除したり、必要な知識を定着させたり、学んだスキルを強化したりするための大切な時間です。

したがって、十分な睡眠を取れないと次のような影響があります。

1.体の疲れがたまり、仕事に使うエネルギーがなくなり、集中力も低下する。
2.頭の中で知識が整理されず、学んだことが覚えにくくなり、練習しているスキルもうまく発揮できない。

しかし、エンジニアに限らず、現代社会では十分な睡眠をとるのが難しいと感じる人も多いでしょう。大人には1日7〜8時間の睡眠が必要だと言われていますが、締め切りやSNSの短い動画などの誘惑で、それを実現するのは簡単ではありません。

その場合、少なくとも睡眠サイクルが終了するタイミングで起きるように心がけましょう。

睡眠サイクルについての詳細は、以下のリンクをご覧ください。

image.png

要するに、人によって睡眠周期は異なりますが、一般的には90分が一つの目安です。そのため、快眠を目指すのであれば、6時間、7時間30分、9時間など、90分のサイクルを意識して眠ると良いでしょう。

筆者自身もこの周期に沿った睡眠時間を心がけていますが、正直に言うと、毎回計算するのはかなり面倒です。そこで、私は以下のアプリを使って寝る時間と起きる時間を計算してもらっています。皆さんもぜひ試してみてください。

ここまで読んでくださった方は、睡眠の大切さを理解していただけたかと思いますが、

「寝ることの重要性はわかっているけれど、毎日なかなか眠れない。:frowning2:

という方もいらっしゃるでしょう。

実は筆者も3年ほど前に不眠症を経験し、眠れない日が2週間も続いたことがあります。しかし、「生活リファクタリング」を行うことで、薬に頼らずに毎日簡単に寝つけるようになりました。

眠れるかどうかは、ベッドにいる時間だけで決まるわけではありません!

それは1日を通した行動の積み重ねの結果なのです。

そこで、次によりスムーズに眠りにつけるための、健康的な生活改善の方法をご紹介します。

生活リファクタリング②:モーニングルーティン

パレートの法則をご存じでしょうか。
簡単に言うと、

結果の80%は、全体の20%の要素によって生み出されている」という法則です。

同じように、1日がうまくいくかどうかは、朝のたった2時間のモーニングルーティンに左右されると言えます。

前述の通り、朝目覚めたときに「何もしたくない」と感じる日もあれば、「何でもできる!」と感じる日もありますよね。「何でもできる!」と思える日は、高い集中力を発揮し、頭もクリアになり、何でも素早く、正確にこなせるものです。

正しいモーニングルーティンを取り入れることで、夜の睡眠の質が向上するだけでなく、「何もしたくない」から「何でもできる!」という前向きな姿勢に切り替えることができます!

今回は、筆者が実践している、米国で話題のアンドリュー・ヒューバーマン博士が提案した科学に基づいたモーニングルーティンをご紹介します。

アンドリュー・ヒューバーマン博士は、米スタンフォード大学医学部で神経生物学と眼科学の教授を務め、ヒューバーマン研究所の所長でもある信頼性の高い科学者です。彼の研究テーマは、「人は成長に最適な価値観である『成長マインドセット』を自ら学習し、選択できるのか」というものです。

1. 日光を浴びる

image.png

私たちの体内には視交叉上核という、体内時計の役割を担う部分があります。この視交叉上核は、眼から入った光の情報を受け取ることで体内時計をリセットします。

簡単に言うと、光を受け取った時点から一定時間が経過すると、眠りを誘うホルモンであるメラトニンの分泌が始まる仕組みになっています。

太陽光を浴びることで体内時計がリセットされ、睡眠と覚醒のサイクルが整います。また、セロトニンの分泌も促進されるため、気分が安定し、集中力が高まる効果もあります。

2. 運動

image.png

運動は血流を促進し、脳に酸素を送り込むことで脳の機能を活性化させます。これにより、記憶力や学習能力が向上します。
また、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制し、リラックス効果も期待できます。

筆者は普段、筋トレをしていますが、通常は仕事の後に行っています。毎回のトレーニングの後は疲れ果てて、家に着いたらすぐに寝たいという気持ちでいっぱいでした。なので、

朝に筋トレをすると一日中疲れ果ててしまうのではないか?

と心配していましたが、実際にやってみると、逆に気分が爽やかで、一日中エネルギーに満ちていました。

ただし、必ずしも重い運動をする必要はありません。簡単な10分のストレッチや30分の散歩でも十分です。

3. 冷水シャワー

image.png

冷水シャワーは、冷刺激によってアドレナリンが分泌され、一時的に覚醒感や集中力が高まることがあります。しかし、アドレナリンはストレスホルモンの一種であり、過剰分泌は心身に負担をかける可能性があるため、無理のない範囲で行うことが大切です。

また、冷感には個人差があります。一定の気温で浴びるのではなく、

自分にとって「冷たい!」と感じるくらいの冷水で浴びるのが理想です。

4. 瞑想(マインドフルネス)

image.png

瞑想やマインドフルネスは、前頭前皮質など、意識をコントロールする脳内の神経結合を強化する練習です。毎日15分程度の練習を重ねることで、意識力や集中力を向上させる効果が期待できます。

ただし、瞑想は

何も考えないことだ

と誤解している人も少なくありません。実は瞑想の本質は、

自分が何かをしている最中に、その行為を意識することです。

マインドフルネスの際には、呼吸など体で感じている感覚を観察し、感じることが重要です。思考が割り込んできた場合でも、その思いに気づき、なぜ自分がそれを考えたのかを考察してみてください。

英語が得意な方には、「Waking Up」というマインドフルネス専門のサービスを試してみることをお勧めします。

5. カフェイン摂取のタイミングを遅らせる

image.png

多くのエンジニアにとって、冴えた状態を保つためにカフェインは欠かせないものかもしれません。

眠気を感じるのは、アデノシンという化学物質が脳内に蓄積され、体に「眠るように」と指示を出すためです。カフェインはこのアデノシンが脳内で活性化するのをブロックするので、カフェインを摂取することで、1日中冴えた状態を保つ助けになります。

ただし、カフェインの摂取ポイントとして、

起きてすぐに摂るのではなく、1時間から90分ほど待ってから摂取することをお勧めします。

筆者のモーニングルーティン

人それぞれ体型や趣味、生活リズムは異なりますので、「必ずこうしなければならない」ということはありません。
上記の情報を参考にしながら、自分の生活に適切にカスタマイズし、自分にとって最高のモーニングルーティンを構築してみましょう!

例として、筆者自身のモーニングルーティンも紹介させていただきます。

時間     アクティビティ
7時30分 起きて、1分ほど空を眺める
7時30分~7時45分 軽い運動とストレッチ
7時45分~8時00分 マインドフルネス
8時00~8時15分 冷水シャワー

こうすることで、たった1時間で1日のエネルギーと集中力を高めることができます。

生活のリファクタリング③:途中の休憩

寝ずに働き続けるのは効率的とは言えません。
休憩なしで仕事を続けることも同様です。
多くのエンジニアは「ポモドーロテクニック」を利用して、定期的に休憩を取ると思います。

ポモドーロテクニックについてわからない方は、以下の記事をご覧ください。

また、筆者が使用しているポモドーロのタイマーサービスも紹介します。

ただし、以下のような理由から、なかなか休憩を取れないこともあるでしょう。

1.仕事に夢中になりすぎて、画面から離れられない
2.周りに休憩を取る仲間がいない
3.オフィスに休憩する環境が整っていない

まずは、

休憩は怠けるためではなく、生産性を向上させるためのものである

と認識し、周りの人にもその意義を共有しましょう。
休憩には軽いストレッチや目の練習などが効果的ですが、オフィスに休憩環境が整っていない場合は、コンビニに行ったり、自席で音楽を楽しんだりする方法もあります。

休憩は健康や生産性にとって非常に重要ですが、

日本の文化ではまだ怠惰のサインと見なされがちです

この考え方を変え、一緒に健康的な休憩の習慣を身につけて広めていきましょう!

生活のリファクタリング④:運動、運動、運動

運動の重要性は誰もが理解していると思いますが、忙しい生活の中で実践できない人も多いのが現実です。
筆者は筋トレをしていますが、重い運動をする必要はないと何度も言いたいです。

毎日30分の軽い散歩や、週末に好きなスポーツをする、エレベーターの代わりに階段を使う、積極的な家事をするなど、毎日の運動量を増やせば十分です。どんな運動でも、全くしないよりはるかに良いのです。

また、

時間がない!

という声もよく聞きますが、実際には「時間がない」ということはありません
問題は、時間の使い方にあります。たとえば、ショート動画を閲覧する30分を散歩の30分に変えることで、健康とパフォーマンスが同時に向上するはずです。

最後に

以上は、学習スピードやパフォーマンスを向上させるための「生活リファクタリング」の方法です。
コードリファクタリングと同様に、その重要性は誰もが理解していますが、実際に取り組んでみると難しさを痛感し、あきらめてしまうことが多いです。
しかし、改善をしなければ、永遠に停滞した状態にとどまってしまいます。大きな決心を持って、頑張っていきましょう!

参考ソース

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